3. 働く環境について知ろう 〜②職種研究〜
働く環境について知る 2 つめの方法は ②職種研究です。
3-1. 職種研究をおこなう意味
職種とは“営業職”や“事務職”といった、会社の中での役割のようなものです。職種を調べれば、具体的な仕事内容や、求められるスキルを知ることができます。
例えば“営業職”であれば、お客様に自社の製品・サービスを紹介し商談を行ったり、契約の交渉をしたりすることが仕事内容になります。そのために、資料をまとめる・円滑なコミュニケーションをおこなう・粘り強く交渉するといったスキルが必要になります。多くの場合、社交的で活発な性格の人の方が向いていると言えるでしょう。
このように、職種は自分が就職したあと実際におこなう仕事や、自分の得意/不得意、あるいは性格などと直接関係してきます。1. 就職の軸を立てようで考えた自己分析をもとに、自分にはどのような職種が向いている/向いていないのかを考えましょう。
3-2. 職種研究のポイント
2-2. 業界研究のポイントでご紹介したものと同じく、職種についても求人サイトの解説ページや書籍などが参考になりますが、実際に職種で絞り込んで求人を検索し、内容を見てみるという方法もあります。
なぜなら、同じ職種でも、会社によって仕事内容や求められるスキルが大きく異なることがあるためです。先ほどと同じく“営業職”を例に見てみましょう。
同じ営業職であっても、保険会社やカーディーラーのように「個人にモノ・サービスを売る場合」と、メーカーや商社のように「企業(法人)にモノ・サービスを売る場合」とでは、仕事内容や必要なスキルはかなり異なります。
扱っているモノ・サービスによっても、「日用品や食品のように価格が安いものを売る場合」と、「医療機器や大型の産業機械のように価格が高いものを売る場合」とでは、やはり大きな違いがあります。
このように、求人に書かれている具体的な仕事内容を見てみることで、より深く職種について知ることができるようになります。
3-3. 職種研究は面白い!〜世の中にあるこんな仕事〜
実際に求人を検索してみることで、ある業界や企業だけに存在する“特別な職種”を知ることもできます。例えば、書籍や映画などを翻訳する翻訳業界には“翻訳コーディネーター”と呼ばれる職種があります。
翻訳者はフリーランスで活動している人が多く、自分が得意な言語やジャンルを翻訳会社に会員登録していて、翻訳会社を仲介して仕事を受けることが一般的です。つまり、翻訳会社が“エージェント”のような役割を担っています。
翻訳会社に勤務し“仲介エージェント”として、お客様と翻訳する内容についてすり合わせたり、最適なスキルを持った翻訳者をマッチングしたり、翻訳者から入稿された翻訳文をチェックしたりするのが、“翻訳コーディネーター”という職種なのです。
こうした特別な職種は、求められるスキルも特別であることが多いですが、もしかすると、世のなかには自分が知らないだけで、実は自分にピッタリな職種が存在するかも知れません。自己分析の内容と、実際の仕事内容や必要なスキルとを突き合わせて、自分に合った職種を探してみましょう。
4. もし、探しても志望企業がうまく見つけられなかったら
世の中にはとても多くの業界や職種があり、その中から、限られた時間で自分に合う仕事を見つけることはたいへんです。
また、就職活動は将来の自分について考えることなので、そこにはどうしても「こうだったら良いな、ああだったら良いな」という“願望”が混ざってきます。
自分では「この仕事が合いそうだ」と思っていても、第三者から見るとまったく相性が良くなかったり、「こういう仕事に就きたい」と希望しても、現実にはそんな都合の良い仕事は存在しなかったりすることも少なくありません。
大量の情報の中から本当に必要な情報を見つけ出し、冷静な目で分析することは、障害の有無にかかわらずとても難しいことです。
- 「考えれば考えるほど、頭がグルグルしてしまって答えにたどり着けない」
- 「一人だと途中で投げ出してしまう」
- 「客観的に考えることが苦手」
そんなお悩みを持つ方々のサポートを行っているのが、就労移行支援事業所ディーキャリアです。
就労移行支援事業所とは、障害のある⽅が就職するための「訓練・就職活動」の⽀援をおこなう障害福祉サービスの一つです。(厚⽣労働省の許認可事業)
就職とは人生の目的を実現するための通過点です。自分の「なりたい」姿を見つけ、障害特性への対策と自分の能力を活かす「できる」ことを学び、社会人として長く働くために「やるべき」ことを身に付ける。
「なりたい」「できる」「やるべき」の 3 つが重なりあうところに仕事の「やりがい」が生まれると、私たちは考えています。
ご相談は無料です。フリーダイヤル、または、24 時間受付のお問い合わせフォームにて、お気軽にお問い合わせください(ご本人様からだけでなく、当事者のご家族の方や、支援をおこなっている方からのご相談も受け付けております)。
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就労移行支援事業所ディーキャリアは、「やりがい」を感じながら活き活きと働き、豊かな人生を目指すあなたを全力でサポートします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
執筆者
藤森ユウワ(ライター・編集)
ベンチャー企業の社員として働きながら、兼業で個人事業主としてもライター・Webディレクターとして活動。
これまで5社を転職し、営業、営業企画、カスタマーサポート、マーケティングなどさまざまな職種を経験。
子どものころから「コミュニケーションが苦手」「段取が悪い」「集中力が続かない」などの困りごとがあり、社会人になってからも生きづらさを感じつつ何とか働いていたが、あるとき仕事内容が大きく変わったことがきっかけで困難が表面化し、休職や離職を経験。
36 歳で ADHD・ASD と診断される。
診断後、「就労移行支援事業所 ディーキャリア」を運営するデコボコベース株式会社でアルバイトしたことをきっかけに自分に合う仕事や働き方を模索し、現在の形に辿り着く。
誰かの「なるほど!」を作るライティングがモットー。
さまざまな職種を転々とする中、苦手を補うため自分用の業務マニュアルを自作してきた経験を活かして、記事や企画書、プレゼン資料、製品マニュアルなど、幅広く執筆の仕事を行っている。
自分の凸凹を補うためにITツールを使って工夫するのが好き。
記事監修
清野 玲子(キャリアコンサルタント/社会福祉士)
人材会社でのキャリアアドバイザー等経験したのち、就労移行支援事業所ディーキャリアの立ち上げに参画。発達障害の特性による苦手や困りごとを抱える方の就労支援に携わる。
現在は、発達障害のある方の特性に応じた就労プログラム開発、支援スタッフ向け研修講師・スーパーバイザーなど幅広い業務を担当。