ADHDで仕事が続かない——ミス・優先順位・雇用選択、ディーキャリア所沢オフィスの支援事例から考える
おはようございます、ディーキャリア所沢オフィスです。
「ADHDのせいで、どこに行っても1年も続かない」「不注意のミスを何度注意されても直せない」「自分はもう一般雇用では働けないのかもしれない」——そんな言葉を、相談会でよく聞きます。
仕事が続かない経験を繰り返すと、自信だけでなく「次こそは」という気力まで失ってしまいます。でも、うまくいかなかった本当の理由を探ると、「ADHDだから」ではなく「特性に合っていない環境・やり方だったから」というケースがほとんどです。今回は、ディーキャリア所沢オフィスでの支援事例をもとに、ミス・優先順位・雇用の選択という3つのテーマから、「続けられる働き方」のヒントをお伝えします。

(出典:Photo AC)
ケアレスミスが減らない——「一般的な対策」が通用しないことがある
ADHDのある方のケアレスミスに対して、「見直しを徹底しましょう」「メモを取りましょう」といったアドバイスをされた経験はありませんか? こうした一般的な対策が、ADHDの特性には合わないケースがあります。
ディーキャリア所沢オフィスを利用していたAさん(ADHD)は、「集中が続かないからミスをしてしまう」と思い込んでいました。しかし支援員との面談を通じて見えてきたのは、「口頭での指示が頭に入りにくい」という別の特性でした。上司の指示を聞きながらメモを取ろうとすると、書くことに集中しすぎて肝心の内容が抜け落ちてしまっていたのです。
そこでAさんが取り入れた工夫は、「指示はチャットやメールで送ってもらう」「複数のタスクを口頭で言われたら、最後に復唱して文字に起こす」というものでした。「集中力の問題」として取り組んでいたときはいくら努力しても改善しなかったのに、正しい原因に気づいてからは、ミスの頻度が大幅に減ったとAさんは話してくれています。
対処すべき原因が違えば、対策も変わります。「自分に合うやり方を見つける」ことが、ミス対策の本質です。
優先順位がつけられない——「なんとなく」から「見える化」へ
ADHDのある方の中には、タスクの優先順位をつけることが苦手で、「締め切りの近いものより目の前の気になることをやってしまう」「全部同じくらい重要に見えてしまう」という方が多くいます。
ディーキャリア所沢オフィスのワークスキルコースでは、優先順位をつける練習を実際の業務に近い場面を想定しながら繰り返しおこないます。Bさん(ADHD・混合型)は当初、「どれが急ぎかよくわからない」という状態でした。
支援員がBさんと取り組んだのは、タスクを「緊急度」と「重要度」の2軸で仕分ける練習です。最初は支援員と一緒にボードに書き出しながら判断の基準をつくり、慣れてきたら一人でできるように段階的にフォローを外していきました。
「なんとなく全部やらなきゃ」という感覚が、「まずこれ、次にこれ」という具体的な行動に変わった瞬間、Bさんは「仕事の進め方がこんなに変わるとは思わなかった」と驚いたそうです。訓練で身につけたこのスキルは、就職後も活きているとのことです。
一般雇用か、障害者雇用か——「どちらが向いているか」ではなく「何を大切にするか」
「障害者雇用を選ぶべきでしょうか?」という相談は、非常に多く寄せられます。一般雇用と障害者雇用の選択に、正解はありません。大切なのは、自分が何を優先するかを整理することです。
ディーキャリア所沢オフィスを利用していたCさんは、これまで一般雇用で3社を経験しましたが、いずれも1年以内に退職していました。「障害を隠して働くストレスが限界だった」とCさんは振り返ります。訓練を通じて自己理解を深める中で、Cさんが出した答えは「障害者雇用で、配慮を受けながら長く働く」という選択でした。
入社から1年が経った今も安定して勤務を続けており、「自分のことを話せる職場がこんなに楽だとは思わなかった」と話してくれています。
一方で、「給与やキャリアアップを優先したい」「今の職場で合理的配慮を申請すれば十分やっていける」という方は、一般雇用のままで工夫を重ねる道もあります。ディーキャリア所沢オフィスでは、どちらの選択肢についても、本人の状況と希望を丁寧にヒアリングしながら一緒に考えます。
「続けられなかった自分」を責めないでほしい
これまで仕事が続かなかったのは、意志の弱さや努力不足ではなく、自分の特性に合っていない環境で無理をしてきた結果かもしれません。原因を正しく理解し、自分に合う方法と環境を見つければ、働き続けることは十分に可能です。
ディーキャリア所沢オフィスでは、個別のヒアリングをもとに特性に応じた支援を行っています。「またどうせ続かない」と感じている方こそ、まず一度話を聞かせてください。個別相談会・体験会へのご参加をお待ちしています。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川オフィス・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、ディーキャリア所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹Tweet


