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【逃げたい衝動 その後】書いた記録をどう活かす?「逃げる」を「上手に離れる」に変える方法と、本当に離れるべきときの見分け方【就労移行支援・立川】

〜衝動を止めるだけじゃない。「上手に離れる」ことも、自分を守る技術〜

こんにちは!ディーキャリア立川オフィス/ITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。

以前、「逃げたくなる衝動」についての記事を書きました。仕事中や人間関係のプレッシャーで「もう全部放り出して逃げたい」と感じる衝動は、わがままや弱さではなく、心が限界に近いというサインだ、というお話でした。そして、衝動のままに行動する前に、「書く」ことで一歩立ち止まる方法をお伝えしました。
前回の記事:「発達障害の私が『時折、逃げたくなる衝動』の正体と特性を活かした対処法」

今回は、その続きです。書いて立ち止まったあと、どうすればいいのか。そして、「逃げたい」と感じたとき、本当に離れたほうがいい場合はどう見分ければいいのか。一緒に考えていきます。

1. おさらい:衝動は「行動」ではなく「データ」として扱う

前回の記事では、「逃げたい」という衝動が起きたときに、行動に移す前に、次の3つを書き出す方法を紹介しました。

  • A. 事実:今、何が起こった?
  • B. 感情と衝動:どんな感情を、どんな言葉で吐き出したい?
  • C. 代わりの行動:逃げる代わりに、今すぐできる一番簡単な行動は?

書くことで、衝動と行動の間に、ほんの少しの「間」が生まれます。今回は、この書いた記録を、どう活かしていくかから始めます。

2. 書いた記録から、「自分のパターン」を見つける

記録は、ためると「地図」になる

衝動が起きるたびに書いた記録は、そのまま捨ててしまうのはもったいないものです。何回分かたまったら、見返してみましょう。すると、次のような「自分のパターン」が見えてくることがあります。

  • 時間帯:午後の疲れてくる時間に多い、週の後半に多い
  • 場面:急に予定が変わったとき、人から注意されたとき
  • 環境:音がうるさいとき、人が多いとき
  • 体調:寝不足の日、空腹のとき

パターンが分かれば、「起きる前」に備えられる

パターンが分かれば、衝動が起きてから対処するだけでなく、起きる前に備えることができます。

  • 午後に起きやすいなら、午後の早い時間に短い休憩を入れておく
  • 音がつらいなら、イヤーマフや耳せんを用意しておく
  • 寝不足の日に起きやすいなら、前の日は早く寝ることを優先する

記録は、自分を責める材料ではなく、自分を守るための「地図」になります。

3. 「逃げる」を、「計画的に離れる」に変える

「逃げる」と「離れる」は違う

衝動のままに、何も言わずにその場を立ち去ったり、突然仕事を辞めたりすると、あとで後悔することがあります。一方で、つらい刺激や状況から計画的に、一時的に離れることは、自分を守るための大切な技術です。

「逃げてはいけない」のではなく、「どう離れるか」を、あらかじめ決めておくことが大切なのです。

職場で使える「離れ方のルール」をつくっておく

衝動が強くなったときに、どう離れるかを、元気なときに決めておきましょう。

  • 短く席を外す:「少し席を外します」と一言伝えて、トイレや廊下で数分過ごす
  • 休憩の合図を決めておく:上司や担当者と、「つらくなったら、このサインで休憩に入る」と決めておく
  • 離れる場所を決めておく:静かに過ごせる場所を、あらかじめ確認しておく

必要なら、配慮をお願いする

音や人の多さで疲れやすい、急な予定の変更がつらいなど、特性による苦手がある場合は、職場に配慮をお願いすることも大切です。

  • 「疲れが強くなったときに、短い休憩をとらせてもらえると助かります」
  • 「静かな場所で作業できる時間があると、集中しやすくなります」

前もって伝えておくことで、「急にいなくなる人」ではなく、「自分を管理しながら働ける人」として、理解してもらいやすくなります。

4. 本当に離れたほうがいいときの見分け方

衝動の「決めつけ」と、本当の危険は違う

前回の記事では、強いストレスの中で、上司の指導を「パワハラだ」と衝動的に決めつけてしまう危険についてお伝えしました。

ただ、その一方で、本当にハラスメントがある場合や、心身を壊すほど無理な環境にいる場合もあります。そんなときは、自分を守るために、その場所から離れることも、とても大切な選択です。

見分けるための3つの問い

書いた記録(A:事実と、B:感情)を見返しながら、次の3つを確かめてみましょう。

  1. 事実として、同じことがくり返されているか?:一度の出来事ではなく、記録の中で何度も同じ事実が出てきているか
  2. 体や心に、はっきりした影響が出ているか?:眠れない、食べられない、朝起きられない日が続いている
  3. ほかの人が見ても、おかしいと思うことか?:信頼できる人に、記録の「事実」の部分だけを見せて、意見を聞いてみる

一人で決めず、誰かに相談する

本当に離れるべきかどうかは、一人で決めないことが大切です。信頼できる人、支援者、主治医などに相談してみましょう。職場でのハラスメントや、働き方のトラブルについては、各都道府県の労働局などにある「総合労働相談コーナー」でも相談できます。

5. 衝動で「辞める」を決める前に

「もう辞めたい」という気持ちが、衝動のまま大きな決断になってしまうと、あとで後悔することもあります。大きな決断をする前には、次の2つを、自分のルールにしておくのがおすすめです。

  • まず書く:前回の記事のA・B・Cを書き出してから考える
  • 人に話す:一人で決めず、信頼できる人や支援者に話してから決める

辞めることが悪いわけではありません。大切なのは、衝動ではなく、自分で納得して選ぶことです。仕事を辞めたくなる気持ちとの付き合い方は、ITエキスパート立川オフィスのブログでも紹介しています。
関連記事:「発達障害の私が思う『仕事を辞めたい』——ADHDで転職を繰り返してしまう理由と対処」

こうした離れ方のルールや配慮の伝え方を、一人で考えるのが難しいときは、ディーキャリア立川オフィスの無料相談で、スタッフと一緒に考えることもできます。

6. つらさが強いときは

逃げたい気持ちがずっと続いている、眠れない日が続く、気分の落ち込みが強い。そんなときは、一人で抱え込まず、身近な人や支援機関、医療機関に相談してください。

まとめ:「逃げたい」を止めるだけでなく、上手に離れる

「逃げたい」という衝動は、心が限界に近いという大切なサインです。書いて立ち止まったら、その記録を見返して、自分のパターンを見つける。パターンが分かれば、衝動が起きる前に備えられます。

そして、「逃げる」を「計画的に離れる」に変える。離れ方のルールを決め、必要なら配慮をお願いする。本当に離れたほうがいいときは、一人で決めずに相談する。衝動に振り回されず、自分で納得して選べるようになることが、自分らしく働き続けるための大切な力になります。

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■この記事を書いた人は?■

ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部

普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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