大人の発達障害・ADHD｜いつも頭の中がごちゃごちゃ…？原因と対処法

みなさん、こんにちは！ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスです。

仕事の優先順位をつけるのが苦手…
言いたいことがうまくまとめられない…
部屋や職場のデスクが常に片付かない…
頭の中がいつもぐちゃぐちゃで考えがまとまらない…
やるべきことを忘れていつの間にか締め切りが過ぎていた…

ADHDの特性がある方でこのようなことで悩んでいる方も多いのではないでしょうか？
理由が分からずうまく対処できていない方もいらっしゃると思います。

仕事をしていく中で、タスク管理や時間管理、伝えたいことをまとめて話すなど、さまざまな面で「頭の中を整理する」作業は必要になります。

しかしADHDの特性上、それが苦手に感じることも多いようです。このような状態になることが多いとストレスが溜まりますよね。

今回は、頭の中がごちゃごちゃになってしまう原因とその対処法を紹介したいと思います。
何か一つでも参考になればうれしいです♪
ぜひ最後までお付き合いください！

頭がごちゃごちゃになってしまう…原因は？

ADHDは別名「注意欠如・多動性障害」と言われます。主に、①不注意　②多動性　③衝動性の３つの特性が症状として現れます。特性の出現には、行動等をコントロールしている神経系、特に前頭葉の働きが弱いことが関係しているといわれています。前頭葉は物事を整理したり、論理的に考えたりする働きをしています。その働きが弱いことによって、注意力を持続させる、行動をコントロールすることがうまくいかないということが起こっています。
このようなADHDの脳の性質により起こってくる特性によって、頭の中がごちゃごちゃになり、それから派生する困りごとが起こってくるのです。

では、頭が整理しづらい原因になる特性を見てみましょう。

① 刺激に敏感（感覚過敏）

人が生活している中で、周囲にはたくさんの刺激があります。人の話し声や電話の音、太陽やライトの光、人が動く気配、自分の興味が引かれる情報や目から自然に入ってくる情報なんかもすべて“刺激“です。そのような刺激の中で私たちは生活・仕事をしています。
発達の特性を持つ方で、周囲の刺激を受けやすい特性を持つ方がいます。集中したい物事があっても、外部からのたくさんの刺激を受けてしまうことで情報が頭の中に増えすぎてしまい整理できないということが起こります。

② 衝動性の強さ

ADHDの特性の中で、衝動性の強さも主となる特性の一つです。
①でたくさんの刺激を受けやすいことがあるとも書きましたが、外部からの刺激に衝動的に反応しやすいことも一つ要因の場合があります。
今集中している作業があっても、新たな刺激や頭にふと浮かんだことなどに気が散ってしまい、違うことに気が向いてしまうことがあります。次々に注意が移り変わっていくことによって頭の中がごちゃごちゃになっていってしまうのです。

③ ワーキングメモリの低さ

ADHD（発達障害）の特性の一つにワーキングメモリの低さがあります。ワーキングメモリはいわゆる“短期記憶”で、一時的に記憶をとどめておく作業台のようなところとイメージするとわかりやすいかもしれません。
ワーキングメモリが低い＝作業台が狭いということで、一時的に置いておいた記憶が作業台に置ききれず、作業台から落ちていってしまうのです。新しい刺激や情報が頭に入ってくると、その前におこなっていた作業や、集中すべき情報を忘れてしまいます。
このワーキングメモリの低さも、頭がごちゃごちゃになってしまう一因と考えることができます。集中すべきこと、今取り組んでいたことの情報が抜け落ちてしまい、注意が切り替わってしまうため、頭が整理しきれず何をすればわからなくなっていってしまう…ということが起こります。

④ 同時処理の苦手さ

人はインプットした情報や刺激を、脳内で処理しています。処理方法には「継次処理」と「同時処理」があり、それぞれ人によって得意不得意があるものです。「継次処理」は物事を一つずつ処理していくことが得意で、「同時処理」は情報をまとめて同時に処理していくことが得意です。同時処理に苦手さがある場合、同時に受けた情報や刺激を処理できず、頭がごちゃごちゃになってしまうことがあります。

上記のようにさまざまな原因で頭が整理できずごちゃごちゃになってしまう…ということが起こってきます。原因は人によってそれぞれであるため、原因に合わせた対処法をおこなうことが必要になってきます。
まず、このような状態に自分が陥りやすいパターンや状況を理解することが問題を解決する第一歩です！

頭がごちゃごちゃして、整理できないときの対処法は？

ではどのような対処法があるのでしょうか？
おすすめの対処策をいくつかご紹介します♪

◆紙に書いて整理する

頭の中にたくさんの情報があり、整理できない…！というときは、一度すべてアウトプットして整理してみることが一つの有効な手段です。
脳内だけで考えていても1度ごちゃごちゃになってしまった頭の中は、なかなか整理できません。ワーキングメモリの低さがある方は特にかもしれません。その様な時には、メモ帳やノート等に書き出し、可視化することで整理がしやすくなります。

仕事の優先順位を考える、自分の伝えたいことを相手に伝える、仕事の指示を受ける、もやもやとした気持ちを整理するなどなど、この方法はいろいろな場面で使えます。

また、スマホアプリやスケジュール帳、付箋、TODOリストなどツールを使うのも一つの手段です。自分に合ったツールを利用して、目で見える形に可視化して整理をしてみてください！毎日日記を書く時間を作ることで、１日の出来事を整理するのもいいですよ！

◆情報や刺激を遮断する

ＡＤＨＤの特性上もともと刺激を受けやすい方もいますが、そうでなくてもＳＮＳやインターネットが普及している現代では情報に触れられる機会がとても多いです。
意識しなくても刺激や情報がどんどん頭に入ってくるため、脳の処理が追い付かず頭が整理できないこともあります。
そんな時は、一度情報や刺激を遮断して、離れる時間を作ることが有効です。スマホを使わない時間を作る、ＴＶを見る時間を決めておくなど、情報から意識的に離れてみてください。また感覚の過敏性がある方は、アイマスク・耳栓等を使って刺激を減らすことも一つの手段です。目の前のデスクや部屋の中を一旦片づけるだけでも有効です！
処理しなければいけない刺激や情報を減らすことで、脳の処理ができるようになり頭がすっきりすることもあります。

◆ 体を動かす

考える前に体を動かすことも一つの有効な手段です。
ＡＤＨＤはもともと前頭葉の働きが弱いことにより特性が起こっています。体を動かし脳を刺激することで、脳にとっても準備体操になるのです。
軽いストレッチや散歩、体操等を仕事の合間の休憩に取り入れてみてはいかがでしょうか？

◆ 人に相談する

自分だけで解消できない時には、人に相談するのも一つの手段です。話をしているうちに、最初はまとまっていなかった思考がだんだんとまとまってくることがあります。
また、相手に「つまり○○に悩んでいるのね？」などと要約してまとめてもらうことで、自分の考えに気づくことができます。

◆ＡＤＨＤ専用の治療薬を服用する

ＡＤＨＤは治療薬があります。脳の神経物質に直接効果を与えるため、「ＡＤＨＤの特性上頭が整理できない…」という方には有効な手段の一つです。
ストラテラ・コンサータ等、薬の種類によって効果の現れ方が変わる場合もあります。
医師と相談の上、自分に合った治療薬を選んで試してみるのもいいかもしれません。心療内科・精神科等に通院し、相談してみてください。

さまざまな対処法を紹介しました！原因やどの対処法が有効かは人それぞれ違うため、さまざまな方法を試してみてください！

ディーキャリアでできること

ディーキャリアＩＴエキスパート海老名オフィスでは、訓練を通して自分の特性や強み・弱みは何かなど、自分を理解する“自己理解”を進めていくことができます。自分の特性や考え方、強み・弱みを知ることで、自分がどのような仕事が向いているのか、特性や苦手に対しどのように対処すればよいか、企業にどのような配慮をしていけばいいか…などを整理していくことができます。

自分の強みって何？
自分はどんな特性を持っているんだろう？
困っていることにどう対処すればいいかわからない…

そんな悩みをお持ちの方はぜひ一度相談しに来ませんか？
話をしていく中で、ごちゃごちゃになってしまっている困りごとが整理できるかもしれませんよ！

無料で面談、見学などおこなっていますのでぜひ一度お気軽にご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました！ご連絡お待ちしております♪

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執筆者：篭谷（生活支援員/社会福祉士）
監修者：佐藤秀祐（サービス管理責任者/社会福祉士・介護福祉士）

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