発達障害があると「生活リズム」が乱れやすい?5つの原因と整え方

「夜になると目が冴えて、気づけば深夜まで起きてしまう」
「朝起きられず、遅刻や欠勤をしてしまう」
「日中の眠気が強く、仕事に集中できない」
「昼夜逆転生活がやめられない」

このような「生活リズムの乱れ」に悩みを抱える発達障害の方は少なくありません。

生活リズムの乱れは、気合いや根性の問題にされがちです。ですが、発達障害(ADHD・ASD)のある方の場合は、脳の特性・体内時計のズレ・感覚過敏・ストレス反応などが絡み合い、そもそも「整えにくい構造」を抱えていることがあります。

この記事では、発達障害のある方が生活リズムを崩しやすい原因を紐解きながら、今日からできる対処法をご紹介します。対処法を知ることで、今の職場や、これからの職場での就労をよりスムーズに続けていくためのヒントになれば幸いです。

執筆者紹介

小鳥遊(たかなし)さん

発達障害やタスク管理をテーマに、2021年まで会社員、2022年からフリーランスとして活動している。

発達障害(ADHD)当事者。主に発達障害や仕事術をテーマとするweb記事を執筆。2020年に共著「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」(サンクチュアリ出版)を執筆し発行部数は10万部を超える。

また、就労移行支援事業所でタスク管理等に関する定期プログラムやセミナー等を実施。企業や大学等での講演、個人/法人のタスク管理コンサルティングもおこなっている。

なぜ発達障害がある人は「生活リズム」が乱れやすいの?5つの原因

まず、発達障害は先天的な脳機能の特性によって「生活の中での困りごと」が生じるということ(能力の優劣ではない)を理解しなければなりません。最近では、発達障害は「神経発達症」と呼ばれることが増えてきており、障害ではなく「脳の特性」ととらえられるようになってきています。
具体的な特性について、代表例を紹介します。

  • ADHD:先延ばし、衝動性、過集中、時間感覚のズレ、切り替えの苦手さ
  • ASD:感覚過敏/鈍麻、こだわり、見通し不安、対人ストレスの蓄積

これらは、睡眠や生活リズムの「整え方」に強く影響します。つまり、同じ「生活リズムが乱れる」という困りごとであったとしても、原因となる特性は人それぞれで、特性に合わせた対策を講じる必要性があるというのが前提です。その上で、発達障害のある人によく見られる「生活リズムの乱れ」の原因を挙げていきます。

1. 脳の働きによる影響

生活リズムが乱れる大きな原因の1つに、脳内にある「モード切替スイッチ」がスムーズに動かないことが挙げられます。2007年のSonuga-Barkeらの研究によると、私たちの脳には大きく分けて2つのモードがあるとされています。

 「バリバリ集中モード」
→ 仕事や家事、スマホ操作など、外の世界に意識を向けて活動している時の状態です。

 「アイドリング内省モード」
→ ぼーっとしている時や、自分の内面を見つめている時、リラックスしている時の「脳の休憩」状態であり、寝る前にこのモードになると、睡眠にスムーズに入ることができます。

通常、この2つはシーソーのように、一方がオンの時はもう一方がオフになります。しかし、発達障害の特性がある場合、このシーソーがうまく機能しない(バランスがとれない)ことがあります。

その結果、夜寝ようとしても脳が「バリバリ集中モード」から抜け出せず、強制終了できない状態が続きます。逆に朝は、脳が「アイドリング内省モード」に居座ってしまい、活動モードに切り替えるのに膨大なエネルギーを必要とします。

つまり、本人のやる気とは関係なく、「脳のギアチェンジ」がそもそも難しいことが、夜更かしや朝寝坊といった生活の乱れにつながりやすくなるのです。

筆者は、仕事が夜に入ると、かなりの確率でそのまま仕事を続けてしまう傾向があります。締切が特に指定されていなかったにもかかわらず、「今、これをやりたい!」という衝動が抑えきれなくなり、企業研修の企画書を一晩で一気に書き上げてしまったことがあります。

翌朝、完成したばかりの企画書を企業担当者の方に送ったところ、「えっ、もう出来たんですか!?」「いつ寝てるんですか……?」と、驚きを通り越して若干引かれてしまいました。

このようにスイッチが入って衝動を抑えられない状態は、実は自分自身の心身を無理に削ってエンジンを回している状態でもあります。実際、それから数日は、夜寝ても1時半や2時台などの不規則な時間に目が覚めてしまうことが増え、結果として生活リズムが大きく崩れてしまいました。

ただ、正直に言えば、早く終わって喜ばれると「やってやった」という嬉しさの方が勝ってしまい、生活リズムの乱れに対してあまり危機感を抱けない自分がいます。

しかし、客観的に見れば、これは寝不足や疲労という「しわよせ」を翌日以降に無理やり先送りしているだけです。その「負の貯金」がいずれ生活リズムを破綻させる引き金になることは、忘れてはならないのだと感じています。

2. 体内時計のズレ

発達障害のある方が「朝起きられない」「夜目が冴える」背景には、単なる夜更かしではなく、脳内の「体内時計」そのものが社会のリズムとズレやすいという特性があります。海外の「発達障害と睡眠」にまつわる研究情報を紹介します。

最新の研究(Bijlengaら, 2019)では、ADHDのある人の約75%に体内時計のズレが見られると報告されています。眠気を誘うホルモン「メラトニン」が分泌されるタイミングが、定型発達の人より平均して1.5時間〜2時間ほど後ろにズレています。本人が寝ようとしても、脳がまだ「昼間」だと認識しているため、物理的に眠ることが難しいのです。

自閉スペクトラム症(ASD)の方に関する研究(Gamlielら, 2018)では、メラトニンを体内で作るための遺伝子(ASMT)の働きが弱く、ホルモン量自体が慢性的に不足している可能性が指摘されています。これにより、「自然に眠くなる」という感覚が掴みにくく、眠りが浅くなりやすいという特徴があります。

発達障害のある方は、脳の中の時計が少し後ろにずれているため、脳が「今はまだ昼間だ」と言っているのに、外の世界はもう寝る時間…というギャップに悩まされることが多いのです。

その結果、寝つきの悪さや睡眠不足がどうしても起こりやすくなり、結果として社会のリズムに合わせるために必要な「朝起きること」が人一倍辛くなってしまうのです。
さらに「夜寝られないから、朝起きられない」ということに加えて、脳が目覚めて活動するために必要なホルモン(コルチゾールやセロトニン)が適切に分泌されない傾向があるため、「夜も朝も、体内時計が狂ってしまいがち」になるのです。

3. リベンジ夜更かし

発達障害のある方が生活リズムを乱しやすい理由としてよく言われているのが「リベンジ夜更かし」というものです。

リベンジ夜更かしとは、日中に失敗を積み上げてしまい、夜になって自分の時間が取れるようになると、まるで日中の失敗を取り返すように動画・ゲーム・SNS・趣味に深夜まで没頭してしまうことです。

これは、報酬がすぐ得られる刺激(スマホ等)に引っ張られやすかったり、先延ばしで日中のタスクが夜に残りやすかったり、過集中で切り上げどきが分かりづらくなるといったADHD特性との相性が非常に悪く、生活に支障が出ることも少なくありません。

なお、「リベンジ夜更かし」については、関連コラムでも、発達障害との関係や対策が整理されていますのでご覧ください。

4. 感覚過敏

発達障害のある方が生活リズムを乱しやすいもう一つの大きな原因が「感覚過敏」です。

これは、周囲の環境からの刺激を人一倍強く受け取ってしまう特性で、寝ようとする時に脳を邪魔する「刺激」が多すぎる状態を指します。

例えば、布団のチクチクした感触やパジャマのタグ、エアコンの動作音や外を通る車の音、わずかなLEDの光や街灯の漏れ、さらには微かな匂いなど、定型発達の人には気にならない程度の些細な刺激が、脳にとっては無視できない不快感として刺さります。

こうした刺激があると、寝ようとしても脳が「安全じゃない」「気になる」を処理し続け、入眠が遅れます。結果として、寝る時間が後ろ倒しになり、生活リズムも崩れがちになってしまいます。

5. 日々のストレス蓄積と自律神経の乱れ

発達障害のある方が生活リズムを乱しやすい5つ目の原因が、日常的な「ストレスの蓄積」です。これは、日々の生活で生じる「小さな負荷」を人一倍受け取りやすく、脳が常に緊張状態に置かれてしまうことを指します。

例えば、マルチタスクや急な予定変更への対応、対人コミュニケーションでの気疲れ、自分のこだわりと現実との摩擦、そして失敗経験の積み重ねなど、避けがたい日常の要素が大きな負担となります。ストレスが慢性化すると自律神経のバランスが崩れ、寝つきの悪さや中途覚醒、早朝覚醒といった睡眠トラブルを招きやすくなります。

こうした負荷があると、寝ようとしても脳が「安全じゃない」「休めない」と警戒し続け、入眠が遅れがちになってしまいます。

なお、日々の生活で溜まったストレスを「どう軽減し、どう付き合っていくか」という実践的な対処法については、こちらのコラムに分かりやすく整理されています。

生活リズムの乱れが仕事や日常に与える悪影響

一度生活のリズムが崩れると、単なる「寝不足」では済まない「負のループ」が始まってしまうことがあります。具体的にどんな悪影響があるのか、整理してみました。

1. 仕事の「信頼」と「質」が削られてしまう

日中の強い眠気は、本人のやる気とは関係なく、判断力を奪います。

  • 集中力が落ちる:普段ならしないような「うっかりミス」が重なり、仕事の質が落ちてしまいます。
  • 信頼の貯金が減る:朝起きられずに遅刻が増えると、職場の信頼関係にもヒビが入りかねません。 「気合でカバー」しようとしても、脳のパフォーマンスが落ちている状態では限界があります。

2. 心の元気がなくなっていく(メンタルへの影響)

リズムの乱れは、心を安定させる脳内物質のバランスを崩してしまいます。

  • 頭が働かない:常に頭の中にモヤがかかったような状態(ブレインフォグ)になり、集中できなくなります。
  • 気持ちが沈む:気分の落ち込みを招きやすく、それがさらに「何もしたくない」という悪循環を加速させてしまいます。
  • イライラしやすくなる:感情のブレーキが利きにくくなり、些細なことで激しい怒りや自己嫌悪に陥ります。その興奮でさらに眠れなくなるという二次被害も招きます。

3. 身体の「土台」が崩れてしまう(健康への影響)

不規則な生活リズムが続くと、自覚のないまま深刻な身体的なダメージを蓄積させます。

  • 自律神経の乱れ:活動と休息のスイッチがうまく切り替わらなくなります。動悸や慢性的な疲労感など、本人のやる気では制御できない「体の不調」を招きます。
  • 生活習慣病リスク:不規則な生活は、高血圧や糖尿病のリスクを押し上げます。ストレスによる過食や運動不足も重なり、将来への「負の貯金」を溜めてしまいがちです。

ここまでの話は、現在お仕事をされている方だけへの話ではありません。今お休みしている方や、新しい仕事を探している方にとっても、生活リズムを保つことは「いつでも戦線復帰できるための準備」として極めて重要です。

  • リズムを戻すのは大変:いざ復職が決まった際、仕事の感覚を思い出すこと以上に、勤怠時間に合わせた生活リズムに調整することは、膨大なエネルギーが必要です。
  • 最強の保険:仕事がない時期であっても、決まった時間に起きて光を浴びる。この「自分なりの心地よいリズム」を維持しておくことが、スムーズな再スタートを切るための「最強の保険」になります。

筆者も、実家で暮らしていた休職期間中、とにかく「朝起きて夜寝る」ことだけを家族と約束して生活していました。当時は「なんでそんなことを重視するのだろう」と思っていましたが、今考えるとそれこそが近道だったのだと感じています。実際に、リワーク(復職支援)では、休んでいる間も「規則正しい生活を送ること」を目指すサポートをおこなうことが多いです。

【今日からできる】生活リズムを整える具体的な対策

まずはここから!一般的な生活習慣の改善策

リズムを立て直すには、一度にすべてを変えようとしないことが大切です。ここは王道ですが、効果が大きい順(効果の出やすい順)に並べました。

  • 起きる時間を固定する(最優先):土日も含め、まずは「何時に布団から出るか」を一定にします。ここがリズムのすべての起点になります。
  • 朝に光を浴びる(カーテン全開・外に出る):目から光が入ることで、脳のタイマーがリセットされます。カーテンを開ける、あるいはベランダに出るだけでも効果があります。
  • 朝食をとる(少量でも可):バナナ1本やヨーグルトだけでも構いません。食べ物が胃に入ることで、体の中の「第2の時計」が目覚めます。
  • 日中に適度な運動(散歩で十分):昼間に体を動かすことで、夜に「ほどよい疲れ」が溜まり、寝つきを助けます。近所のコンビニまで歩く程度で十分です。
  • 昼寝は短く(15〜20分程度に):もし昼寝をするなら、深い眠りに入る前の20分以内に抑えます。それ以上寝てしまうと、夜の眠気が逃げてしまいます。

生活のリズムを整えるために「早寝早起き」とよく言われます。筆者はその語順を逆にして「早起き早寝」を勧めています。
眠くても一度頑張って起き、太陽の光を浴びて活動すれば、夜には自然と眠気がやってきます。この逆転の発想は、無理なく生活リズムを安定させられる有効な方法だと考えています。

発達障害ならではのコツと工夫

発達障害の特性のある人は、一般的な「早寝」の努力がうまくいかない場合もあります。そんなときは、以下の5つの視点を取り入れてみてください。

1. 寝る前の行動をルーティン化する(入眠儀式を作る)

脳が切り替えにくい人ほど、「今寝よう」という意思決定に頼ると負けやすくなります。毎晩同じ順番で行動し、脳に「これが来たら1日終わり」と条件付けをして覚え込ませます。「何度も繰り返し、習慣化させる」ことが、特性への対処をするための重要ポイントです。とくにASD特性の「マイルールへのこだわり」がある方は行動のルーティン化が効果的です。


  • └22:00 お風呂(シャワー)に入る
    └22:30 ストレッチを3分だけする
    └22:40 歯を磨く
    └22:45 ベッドへ行く(スマホは持ち込まない)
    └21:30 照明を少し落とす
  • コツ:完璧にできなくてOK。「同じ流れ」をなぞること自体に意味があります。

2. スマホをベッドに持ち込まない(物理で勝つ)

ADHD特性があると、スマホは「無限に報酬(刺激)が出る装置」になり、自力で止めるのは至難の業です。意志の力で戦わず、物理的な距離で解決します。

  • ベッドから手が届かない場所にスマホを置く
  • 充電場所を寝室の外(リビングなど)にする
  • アラームはスマホではなく、専用の「目覚まし時計」を使う
  • 夜間は通知を完全に切る(おやすみモードを自動設定する)

あるいは、もっと強力な「物理での勝ち方」として、スマホロックボックスを活用する手もあります。時間を設定し、時間が来るまでスマホを閉じ込めて強制的にスマホを使えなくするのです。

3. 過集中対策は「開始」ではなく「終了」を設計する

夜の趣味や作業が止まらない人は、「やらない」と決めるより、「終わる仕組み」を先に置いておくのが現実的です。

  • 〇時になったら自動でWi-Fiが切れるように設定する
  • タイマーが鳴ったら、反射的に立ち上がって歯を磨くルールにする
  • 画面の明るさが自動で落ちる設定にして、視覚的に「終了」を促す
  • 家族や支援者に「〇時になったら声をかけて」と、外部の力を借りる

4. 感覚過敏がある人は「寝具と環境」に優先投資する

眠れない原因が「刺激」なら、我慢したりするのではなく環境を整えることが大きな助けになります。睡眠環境の改善は、努力よりもコストパフォーマンスが高い領域です。

  • 肌触りが気になるなら、タグが当たらない寝間着や、肌触り重視のシーツを選ぶ
  • 光が気になるなら、アイマスクや完全遮光カーテンを使う
  • 音が気になるなら、耳栓やホワイトノイズ(換気扇のような一定の音)を流す
  • 「重み」があると安心するタイプなら、加重ブランケット(ウェイトブランケット)を試す

筆者の場合、寝間着の首元にある小さなタグが肌に触れる感覚で目が冴えてしまうことがありました。今では、タグは根元から切り取るようにしています。

5. 「夜に考えない」仕組み(不安・反省の暴走を止める)

夜は不安が増幅されやすい時間帯です。反省が止まらず脳が仕事を始めてしまうのを防ぎます。

  • 不安はメモに吐き出す:明日の予定や不安は紙に書き、「紙に預けた」として脳から追い出す。
  • 反省は朝に回す:夜の反省は禁止。「続きは明日の朝、明るいところで考える」と決める。
  • 頭がうるさい日は音を流す:無音だと思考が暴走するため、単調な音声(ラジオや朗読など)を小さく流して、脳の注意をそらす。

自力で改善するのが難しいときは無理せず頼ろう

生活リズムは、努力だけではどうにもならないことがあります。特に、長期間の不眠や日中の強い眠気が続く場合、「生活習慣」だけでは片づかない領域に入っていることがあります。

睡眠障害が疑われる場合は医療機関へ

発達障害のある方は、日常の「小さな負荷」を人一倍受け取りやすく、それが慢性化することで「二次障害」としての睡眠障害を抱えやすくなります。

これは、周囲に合わせようとする過度な適応努力(マスキング)や、失敗経験の積み重ねにより、脳が常に「警戒モード(過緊張)」になってしまうことが原因です。この状態では、リラックスを司る副交感神経がうまく働かず、心身が休まらない悪循環に陥ります。

筆者も、前職で休職に至る直前、この過緊張による「早朝覚醒」に苦しみました。「明日は絶対に失敗できない」「誰よりも早く会社に行って準備しなければ」という強烈なプレッシャーから、まだ外も暗い午前3時や4時にパッチリと目が冴えてしまうのです。

一度目が覚めると、頭の中は仕事の不安で埋め尽くされ、二度寝など到底できませんでした。 こうした「早く行かなければ」という焦燥感による早起きは、決して健康的なものではなく、脳が疲弊しきった末に出していた「悲鳴」でした。

このように、心理的な負荷が自律神経を乱し、寝つきの悪さや中途覚醒、そして深刻な早朝覚醒を引き起こすことは、発達障害の特性のある方にとって決して珍しいことではありません。

ここまで紹介したセルフケアや工夫だけでは改善が難しい場合、あるいは以下のような状況に当てはまるなら、早めに心療内科・精神科・睡眠外来などを受診することを検討してください。

  • 眠れない/起きられない状態が数週間以上続く (一時的なものではなく、慢性化している)
  • 日中の眠気で仕事や運転にリスクがある (自身の安全や、他者の安全に関わるレベル)
  • 気分の落ち込みや不安が強くなってきた (睡眠の問題がメンタルに波及し、二次障害が深まっている)
  • いびき・無呼吸が疑われる (物理的な呼吸のトラブルが睡眠の質を下げている可能性がある)
  • 生活を維持するのにしんどさを感じる (食事や入浴などの日常生活の動作に負担を感じる)

「病院は他に打つ手がなくなった時の最後の手段」と考えてしまいがちですが、決してそうではありません。医療機関や専門家は、あなたの生活を壊さないための、心強い「守る手段」の一つです。

自分だけで抱え込まず、プロの力を借りて脳のスイッチをメンテナンスしていくことも、生活リズムを立て直すための非常に現実的な選択肢です。

障害福祉サービスやサポートツールの活用

生活リズムは、自分ひとりの意志で立て直そうとするよりも、外部の「伴走」があるほうが圧倒的に安定しやすくなります。

1. 専門の支援サービス

生活面の土台づくりや就労準備をプロが支えてくれる仕組みがあります。

  • 自立訓練(生活訓練):自立した日常生活や社会生活を営むために必要となるスキル習得のサポートやアドバイスをおこなうサービスです。
  • 就労移行支援:一般就労に向けたスキル向上や就職活動をサポートするサービスです。生活リズムの安定は働くための「基礎体力」として、個別のアドバイスを受けることができます。

2. 日々の習慣を支えるツール

特性による「切り替え」や「忘れ」を補うために、以下のようなツールを「少数に絞って」使うのが効果的です。

  • 生活・睡眠ログ:現状を客観的に把握する(ウェアラブル端末など)。
  • リマインダー:服薬、入浴、消灯など、ついつい先延ばしにする行動を通知する。
  • ブロッカーアプリ:夜間のSNSや動画視聴を物理的に制限する。

筆者の経験からも、「便利なツールを増やす」より「これだけは頼れる仕組みを一つ作る」ことの方が重要だと実感しています。 筆者はリマインダーアプリを一つに絞って愛用していますが、これがあるからこそ今の生活と仕事が成り立っています。つい最近も、月初に「経費のレシートまとめ」を無事終えられましたが、これは1か月前の自分がリマインダーをセットしておいてくれたおかげでした。

「未来の自分」に指示を出す仕組みを一つ定着させるだけで、日常生活も仕事もぐっと楽になります。

セルフモニタリングで自分のリズムを知ろう

これまで色々と「生活リズムの整えかた」をお伝えしましたが、その大事な第一歩は、「正しい生活をしよう」ではなく、自分の好調・不調のパターンを知る、いわゆる「セルフモニタリング」をおこなうことです。

セルフモニタリングでは、こんな項目を1〜2週間だけ記録します。

  • 寝た時間/起きた時間
  • 寝付くまでの時間
  • 夜更かしした日の「直前の行動」(スマホ、仕事、趣味、反省など)
  • 日中の眠気(強い時間帯)
  • カフェイン、昼寝、運動の有無、その日の満足度(リベンジ夜更かしの指標)
  • その日のストレス(ざっくりでOK)

すると、「夜更かしの引き金」や「眠くなる波」が見えてきます。見えれば対策は、気合いではなく設計に変えられます。

就労移行支援事業所ディーキャリアでは、セルフモニタリングの方法や生活リズムを整えるためのプログラムを提供しています。

就労移行支援事業所とは、障害のある⽅が就職するための「訓練・就職活動」の⽀援をおこなう障害福祉サービスの一つです。(厚⽣労働省の許認可事業)

就職とは人生の目的を実現するための通過点です。自分の「なりたい」姿を見つけ、障害特性への対策と自分の能力を活かす「できる」ことを学び、社会人として長く働くために「やるべき」ことを身に付ける。

「なりたい」「できる」「やるべき」の 3 つが重なりあうところに仕事の「やりがい」が生まれると、私たちは考えています。

ご相談は無料です。フリーダイヤル、または、24 時間受付のお問い合わせフォームにて、お気軽にお問い合わせください(ご本人様からだけでなく、当事者のご家族の方や、支援をおこなっている方からのご相談も受け付けております)。

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また、全国各地のディーキャリアでは、無料の相談会や体験会も実施しています。

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就労移行支援事業所ディーキャリアは、「やりがい」を感じながら活き活きと働き、豊かな人生を目指すあなたを全力でサポートします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

記事監修北川 庄治(デコボコベース株式会社 最高品質責任者)
  • 一般社団法人ファボラボ 代表理事
  • 特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会 評議員
  • 公認心理師
  • NESTA認定キッズコーディネーショントレーナー
  • 発達障害ラーニングサポーター エキスパート
  • 中学校教諭 専修免許状(社会科)
  • 高等学校教諭 専修免許状(地理歴史科)
東京大学大学院教育学研究科 博士課程単位取得満期退学。
通信制高校教諭、障害児の学習支援教室での教材作成・個別指導講師を経て現職。

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