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【大人の発達障害】正義感が強すぎる?
おはようございます。ディーキャリア所沢オフィスのピアスタッフのKです。
人は生きていく上でグレーな行動をすることがあります。例えば赤信号でも車が来ていなければ横断歩道を渡ったり、道端にお金が落ちていても交番に届けずにポケットに入れてしまうなど、厳密にルールに照らし合わせるとダメなことが多くあります。こういった行動は大人になるにつれて分別がついていくものですが、発達障害の特性では、正義感の強さからこういった行動が受け入れられない、もしくは指摘しないと気が済まないといったことが見受けられます。なぜ発達障害の特性にはこういったことがあるのでしょうか。

そもそも発達障害とは?
発達障害とは脳機能の偏りがあることを指します。そのため、当然ながら思考についても偏りが生じてきます。中でも発達障害の特性でよく見受けられる思考として、“白黒思考”や“べき思考”が挙げられます。これらの思考が正義感を裏付けている可能性が考えられます。
白黒思考・べき思考とは?
白黒思考とは物事を0か100かで判断する考え方のことを言い、物事を両極端に捉えてしまう傾向にあります。例えば、良いおこないをする人は100%善人だと捉え、悪いおこないをする人は100%悪人であるといったような捉え方をします。しかし、実際にはどちらか片方に寄っていることはほぼ無く、生きていくうえでグレーな生き方というのは誰しも経験するものです。白黒思考では、0と100の間にある1~99のグレーな思考が苦手であるというのが特徴です。これが元となり、ルールによって線引きされたラインを少しでも超えてしまうと“それは悪いことだ”と考える傾向にあります。
白黒思考の詳しい記事についてはこちら
もう一方のべき思考とは、“~すべき”、“こうしないといけない”といった考え方を指します。例えば、“待ち合わせの時間には10分前に来るべきだ”という考えもべき思考に当たります。しかし、このべき思考は、曖昧なルールを明確にするために定めた自身の考え方であるため、他者の考えとズレてしまうことがあります。自分は待ち合わせ時間の10分前に来るべきだと思っていても、人によっては5分前だったり、遅刻しなければ問題ないと考える人もいます。そういった他者との考え方のズレを受け入れられないことから、他者と衝突してしまうことが多々あります。
この白黒思考とべき思考は、どちらも発達障害の特性がある方によく見受けられる考え方です。
人生は正しい事だけでは進めない
生きていく上で、100%正しい行動をすることは理想的な状況ですが、現実的ではありません。これは完璧主義と同じで、100%完璧を追求すると自身が疲弊してしまったり、生きづらさを感じるようになります。時には手を抜いたり、グレーな選択も必要になります。また、自分自身の行動を変えることができても、他人を変えることは難しく、他者にまで100%正しい行動を求めることは衝突につながりやすいです。
実際に生きづらさを感じたエピソード
私はまだ自身の障害特性について疎かった頃、この正義感に振り回されて窮屈に感じる生活を送っていました。当時の私は、自分にされて良いことを相手にもしよう、善い人であろうという考えが強くありました。この思考自体はとても良いことですが、あまりにも完璧を求めるあまり、疲弊してしまうことがとても多くありました。
例えば、風が強い日に駐輪場の自転車が倒れているのを見かけた際、足を止めてでも全て起こしていました。他の駐輪場でも同じような状態になっているため、目的地に着くまでに何度も何度も起こすのを繰り返していました。当然ながら体力は消耗しますし、時間だってかかります。結果、遅刻してしまうこともあれば、目的地に到着した時には疲れ切ってしまうといったケースが何度も起きました。自転車を起こすという行為だけ見れば善いおこないではありますが、全体で見ると本末転倒になってしまっています。しかし、見て見ぬふりをするのは、それはそれで罪悪感があり、モヤモヤとした気持ちが残ってしまいます。
実際にやって効果があった対処方法は?
では、この正義感についてどう対処すればいいのでしょうか?
優先順位をつける
物事に優先順位をつけることで、自然と優先度の低いものを切り捨てていくことになります。正義感の強さは一種の完璧主義に近く、目の前にあるすべてのことを100%の状態にしようとする傾向があります。そのため、優先順位をつけることで、重要度の低いものを切り捨てるハードルを下げることができます。
自分と他者の境界線を明確にする
自他の境界を線引きすることは、過度に自分がタスクや責任を請け負ったりしないようにするために必要です。人のために何かをすることは確かに良いことですが、それはあくまでも他人事であって、本来は自分とは関係ないことです。安易に請け負うことは、それに伴う責任も請け負うことになります。少し冷たく感じるかもしれませんが、自分のキャパを守るためには必要な考え方になります。
自分はどうしたいのかを意識する
正義感が強いことは、自分自身の考えよりも規則を優先することが多く、自分がどうしたいのかを考えなくなる状況を作り出してしまっています。ルール上はこうだけど自分はどうしたいのか?という自分ファーストの考えを持つ癖をつけることで、自身が構築した極端なべき思考を解消する足掛かりになります。例えば、“食事は毎日自炊すべきだ“という思考において、ルールとして自炊するようにしているけど毎日自炊するのは疲れる、たまには楽したい、浮いた時間で他のことをして楽しみたいなど、自分自身はどうしたいのかを意識することで、ルールに振り回されずに行動することができます。 ルールはより多くの人が安心して生活できるようにするために設けられるものですが、全てのことに厳密にルールを適用してしまうと、逆に窮屈に感じてしまいます。正しいことと生きやすさは必ずしも比例するものではありません。自分自身の軸を持ってルールに左右されすぎないような生活を意識してみましょう。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川オフイス・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、ディーキャリア所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹Tweet


