【大人の発達障害】完璧主義なのに「無計画」に見える?2つの違いと、手が止まるときの対処法【就労移行支援・立川】
〜「ちゃんとやりたい」ほど手が止まる。その仕組みと、抜け出すための工夫〜
「締め切りが近いのに、まだ手をつけていない」「周りから『無計画だね』と言われてしまった」。でも、本当は何も考えていなかったわけではなく、むしろ考えすぎて動けなかった。そんな経験はありませんか?
こんにちは!ディーキャリア立川オフィス/ITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
完璧主義と無計画は、正反対のように見えます。でも実は、完璧主義だからこそ、結果的に無計画に見えてしまうことがあるのです。この記事では、2つの違いと、なぜ完璧主義が無計画に見えてしまうのか、そして手が止まるときの対処法をお伝えします。
1. 完璧主義と無計画の違いとは?
完璧主義とは
完璧主義とは、物事を完璧にやり遂げたい気持ちが強く、少しの不完全さも許せない状態のことです。
理想が高く、「ちゃんとやらなければ」「失敗してはいけない」という思いが強いのが特徴です。
無計画とは
無計画とは、先の見通しや段取りを立てずに、物事を進めてしまう状態のことです。
何から手をつけるか、いつまでに何をするかが決まっていないため、作業が遅れたり、抜けが出たりしやすくなります。
正反対なのに、結果が似てしまう
完璧主義の人は「考えすぎる」、無計画な人は「考えない」。中身は正反対です。でも、どちらも次のような同じ結果になりやすいのです。
- 締め切り直前まで、手をつけられていない
- 作業が予定どおりに進まない
- 周りから「計画性がない」と見られてしまう
2. なぜ、完璧主義が「無計画」に見えてしまうのか?
そもそも完璧主義は、「失敗したくない」から生まれる
私は、完璧主義の根っこにあるのは、「失敗したくない」という気持ちだと思っています。そしてこれは、発達障害の有無に関係なく、多くの人が持っている自然な気持ちです。
ただ、発達障害の特性がある人の場合、その気持ちが強まりやすい背景があることもあります。特性による困りごとから、子どもの頃から失敗や注意を多く経験してきた人は、「次こそは失敗したくない」という思いが強くなりやすいと言われています。
本当は、完璧にこなしている人はいない
もう一つ、私が思っていることがあります。それは、世の中に、本当に完璧にこなしている人はいないということです。
完璧に仕事をこなしているように見える人も、実際には、小さなミスをしたり、途中でやり直したり、誰かに助けてもらったりしています。私たちが見ているのは、その人の「うまくいった部分」だけなのです。完璧にこなしていそうに見えるだけで、完璧な人はいない。そう思うと、「自分も完璧でなければ」という思いが、少し軽くなります。
「完璧な計画」を立てようとして、動き出せない
完璧主義の人は、始める前に「完璧な段取り」を考えようとします。でも、考えるほど気になる点が出てきて、計画がなかなか決まりません。その結果、計画を立てているうちに時間が過ぎて、作業そのものが始まらないのです。
「0か100か」で考えてしまう
「完璧にできないなら、やっても意味がない」と、0か100かで考えてしまうことがあります。こう考えると、「60点の出来で一度進める」という選択肢が見えにくくなってしまいます。
最初の一歩が、大きすぎる
「この資料を完璧に仕上げる」と考えると、最初の一歩がとても大きく、重く感じられます。どこから手をつければいいか分からず、結局手が止まってしまいます。
失敗するのが怖くて、先延ばしにしてしまう
「やってみて、うまくいかなかったらどうしよう」という不安から、取りかかること自体を先延ばしにしてしまうこともあります。手をつけなければ、失敗もしないからです。
3. 自分はどっち?見分けるためのポイント
| 見分けるポイント | 完璧主義で手が止まる | 本当に無計画 |
|---|---|---|
| 頭の中 | やり方や結果をずっと考えている | あまり考えていない |
| 手が止まる理由 | 「ちゃんとやりたい」のに、始め方が決められない | 何をすればいいか、意識していない |
| 締め切り前の気持ち | 焦りや罪悪感が強い | 気づいたら近づいていた |
| 必要な工夫 | 「完璧」の基準を下げ、最初の一歩を小さくする | 予定を見える形にし、段取りを決める |
もし、自分が「完璧主義で手が止まる」タイプなら、必要なのは「もっと計画を立てること」ではありません。むしろ、計画を完璧にしようとするのをやめることです。
「計画しすぎ」も、動けなくなる原因になる
最近、『戦略的「無計画」―やりたいことが多すぎる人も、ちゃんと動けるようになる』(jMatsuzaki・佐々木正悟 著、技術評論社、2026年)という本を読みました。

この本では、計画との付き合い方を「無計画」「過剰計画」「戦略的無計画」の3つに分けて説明しています。完璧主義で手が止まる状態は、この中の「過剰計画」に近いのかもしれません。計画倒れを、もっと細かい計画で直そうとして、かえって動けなくなってしまう状態です。
本がすすめているのは、方向は決めても、道筋は決めすぎず、目の前の「次の一手」を選び続けるという考え方です。
4. 手が止まるときの4つの工夫
工夫① 「完成の基準」を先に決めておく
「完璧に仕上げる」ではなく、「まずは6割の出来で一度提出する」「見出しだけ先に作る」など、完成の基準を先に決めておきましょう。基準が決まっていれば、どこまでやればいいかが分かり、終わりが見えます。
工夫② 最初の一歩を、うんと小さくする
「資料を作る」ではなく、「ファイルを開く」「タイトルだけ書く」。最初の一歩を、すぐにできるくらい小さくしてみましょう。一度手が動き始めると、続きにも取りかかりやすくなります。
やることを小さく分けるのが苦手な方は、AIに手伝ってもらう方法もあります。
https://dd-career.com/office_blog/it-tachikawa/
工夫③ 締め切りの前に「途中の締め切り」をつくる
最終の締め切りだけだと、直前まで動けなくなりがちです。「水曜日までに半分」「前日までに一度見せる」のように、途中の締め切りを自分でつくっておきましょう。
工夫④ 途中で人に見せて、方向を確かめる
完璧に仕上げてから見せようとすると、時間がかかり、方向がずれていたときのやり直しも大きくなります。途中の段階で「この方向で合っていますか?」と確認すると、安心して進められます。完璧な人はいないからこそ、途中で人の力を借りるのは、自然なことです。
【かまちさんの体験:完璧主義で手が止まりそうなときに、実際にしている工夫があれば一言。なければこの段落ごと削除】
こうした工夫を、自分に合った形で身につけたいときは、ディーキャリア立川オフィスの無料相談で、スタッフと一緒に考えることもできます。
5. 完璧主義は、悪いことばかりではない
完璧主義は、手が止まる原因にもなりますが、その裏には「丁寧に取り組みたい」「質の高いものを届けたい」という気持ちがあります。それは、仕事の中で大きな強みにもなります。
大切なのは、完璧主義をなくすことではなく、完璧を目指す場面と、6割で進める場面を、使い分けることです。
周りの人が完璧に見えて、自分と比べて落ち込んでしまうときは、立川オフィスのブログで紹介している「世の中と比べてしまう自分とのつきあい方」も参考にしてみてください。
https://dd-career.com/office_blog/tachikawa/
まとめ:「完璧な計画」より、「次の一手」を
完璧主義の根っこには、誰もが持っている「失敗したくない」という気持ちがあります。そして、本当に完璧にこなしている人はいません。完璧に見えるのは、うまくいった部分だけを見ているからです。
完璧主義の人が無計画に見えてしまうのは、考えすぎて、最初の一歩が踏み出せないからです。計画を完璧にしようとするほど、かえって動けなくなります。方向は決めても、道筋は決めすぎない。完成の基準を先に決め、最初の一歩をうんと小さくし、途中で人に確認する。完璧な計画を立てることより、目の前の「次の一手」を大切にしていきましょう。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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