「人を信頼するのが怖い」——ラポール(信頼関係)が自走・自立への土台になる理由
〜「この人と話すと心地よい」から始まる、5つのステップライフハック〜
「支援者やスタッフに相談したいけど、どこまで話していいかわからない」「信頼していた人に裏切られた経験があって、また誰かを信頼するのが怖い」——そんな気持ちを抱えながら、就労移行支援に通っている方は少なくないと思います。

こんにちは!ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
「信頼関係を築きましょう」と言われても、そもそも人を信頼すること自体がハードルの高い方にとっては、その言葉がプレッシャーに感じることもありますよね。私自身もそうでした。
でも、ラポール(信頼関係)は「頑張って信頼しなければいけないもの」ではありません。小さな「心地よさ」の積み重ねから、自然と育っていくものです。そしてその先にあるのは、支援者への依存ではなく、自分で考えて行動できる自走・自立です。
この記事では、ラポール(信頼関係)がなぜ大切なのかを整理したうえで、就労移行支援の場でも日常でも使える、信頼関係が育つ5つのステップをお伝えします。
1. なぜ、「人を信頼すること」がこんなに難しく感じてしまうのか?
人を信頼するのが怖くなるのは、心が弱いからでも、性格が暗いからでもありません。いくつかのごく自然なしくみが重なっています。
- これまでの「裏切られた経験」が、新しい信頼を怖くしてしまう。 発達障害のある方の多くは、学校や職場で「信頼していたのに傷つけられた」「相談したら笑われた」「打ち明けたら広められた」という経験を持っていることがあります。そういった経験が積み重なると、「また同じことが起きるかもしれない」という警戒心が自動的に働くようになります。これは自分を守るための、ごく自然な反応です。
- 「どこまで話していいか」の境界線が読みにくい。 発達障害のある方は、「この場面ではどこまで自己開示していいか」という暗黙のルールが読みにくいことがあります。「話しすぎてしまった」「逆に全然話せなかった」という経験が繰り返されると、人と関わること自体が疲れるものになってしまいます。
- 「信頼しなければいけない」というプレッシャーが逆効果になる。 「もっとスタッフを頼ってください」「相談してくれれば助けられます」——善意の言葉でも、受け取る側にとっては「信頼できない自分はダメだ」というプレッシャーになることがあります。信頼は義務ではなく、時間をかけて自然に育つものです。
2. まず知っておく!ラポール(信頼関係)は「頑張るもの」じゃない
「信頼関係を築く」というと、何か特別な努力が必要なように感じますが、そうではありません。ここを整理しておくことが、一番大切な下ごしらえです。
ラポール(信頼関係)とは:「この人と話すと心地よい」という小さな感覚から始まり、少しずつ安心感が積み重なっていくプロセスのことです。
そしてラポール(信頼関係)のゴールは、「支援者にずっと頼り続けること」ではありません。信頼できる関係の中で自分を整えながら、最終的には自分で考えて行動できる自走・自立へとつながっていくことです。
信頼関係は、次の5つのステップで自然と育っていきます。
- STEP01「この人と話していると心地よい」→安心感が生まれ、信頼の第一歩に
- STEP02「何だかリラックスする」→緊張がほぐれ、自然体でいられる
- STEP03「この人は私の話を聞いてくれる」→受け止めてもらえる安心感が、心を開くきっかけに
- STEP04「この人になら相談してみよう」→信頼が深まり、前向きに考えられる
- STEP05「自分で考えて行動してみよう」→自信が育ち、自走・自立へつながる
どのステップから始まっても、焦らなくて大丈夫です。STEP01の「なんとなく話しやすい」という感覚を大切にするだけで、信頼関係は少しずつ育っていきます。
3. その場で試せる!具体的な対策
ラポール(信頼関係)を、日常の中で少しずつ育てていくための対策を紹介します。
【対策①】「話しやすい」と感じた人を、まず1人だけ決める
「全員と信頼関係を築かなければ」と思うとプレッシャーになります。ハードルを地面まで下げて、「なんとなくこの人とは話しやすいかも」と感じる人を1人だけ見つけることから始めましょう。スタッフでも、一緒に通所している仲間でも構いません。「話しやすい」という感覚がSTEP01の始まりです。
【対策②】最初は「小さな話題」から始める
いきなり深い悩みを打ち明けなくていいです。「今日は電車が混んでいた」「最近ハマっているものがある」——そんな小さな話題から始めるだけで十分です。小さなやり取りが積み重なることで、「この人は話を聞いてくれる」という安心感が自然と育ってきます。
【対策③】「聞いてもらえた」と感じた瞬間を、心の中で記録しておく
話した後に「うまく伝わった」「受け止めてもらえた」と感じた瞬間は、心の中でそっと記録しておきましょう。手帳に1行メモするのもいいです。「今日、スタッフに話したらちゃんと聞いてくれた」——この積み重ねが、STEP03からSTEP04への自然な橋渡しになります。
【対策④】「相談してみた」という事実を、自分で認める
勇気を出して相談できたとき、結果がどうであれ「相談できた自分」をまず認めましょう。「うまく伝えられなかった」より先に「話しかけることができた」という事実を大切にしてください。その積み重ねが、STEP05の「自分で考えて行動してみよう」という自信につながっていきます。
■ まとめ:信頼関係は「築くもの」じゃなく、「育つもの」
「人を信頼できない自分はダメだ」と一人で抱え込んでフリーズするのをやめて、「話しやすい人を1人見つける」「小さな話題から始める」「聞いてもらえた瞬間を記録する」という道具を使いながら、自分のペースでスマートに信頼関係を育てていこう。
ラポール(信頼関係)は、頑張って築くものではありません。「なんとなく話しやすい」という小さな感覚から始まり、少しずつ自然と育っていくものです。そしてその先には、誰かに頼り続けるのではなく、自分で考えて動ける自分が待っています。
最後に:ディーキャリア立川オフィスで「信頼できる場所」から始めよう
ディーキャリア立川オフィスでは、利用者一人ひとりとの信頼関係を大切にしながら、自走・自立に向けた支援を行っています。「人を信頼するのが怖い」「相談することに慣れていない」「まず安心できる場所が欲しい」という方も、ぜひ一度、見学や無料相談にいらしてください。話すだけでも構いません。あなたの「話したい」が、未来への一歩になります。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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