発達障害の私が「気づき」がよくわからない理由と工夫
〜日報でフリーズしていませんか?気にしすぎて動けなくなる人のための『あ、そっか』ハック術〜

「日報の『今日の気づき』という欄を前に、いつも手が止まってしまう」 「どれが気づきか分かりにくくて、考えすぎるうちに疲れて動けなくなってしまう……」
振り返りのシートや面談で「何か気づいたことはありますか?」と聞かれて、頭が真っ白になった経験はありませんか? こんにちは!ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
「気づき」という言葉って、なんだかすごく立派で、何か大発見をしなければいけない気がして身構えてしまいますよね。特に私たち発達障害の当事者は、この言葉の曖昧さに振り回されて、頭がパンクして動けなくなる(フリーズする)ことがよくあります。
今日は、なぜ私たちが「気づき」を難しく感じてしまうのか、その理由を整理し、明日から日報がスラスラ書けるようになる「気づきのハードルを下げる工夫(道具)」をお話しします。
1. なぜ、私たちは「気づき」がよくわからなくなるのか?
私たちが気づきの欄を前にフリーズしてしまうのには、3つの明確な理由があります。
- ①「正解」を探してしまうから 「スタッフさんが納得するような、立派な仕事の教訓を書かなきゃ」と自分にプレッシャーをかけていませんか?白黒はっきりした正解を求めようとするあまり、「こんな普通のことは気づきとは言えない」と、自分で自分の言葉をボツにしてしまうのです。
- ② 感情と事実がごちゃまぜになるから 「作業が計画通りに進まなくて、ものすごく落ち込んだ」「イライラした」という強い感情に脳のエネルギーが引っ張られてしまい、その裏側にある「なぜ遅れたのか」という小さなデータ(事実)に目が向かなくなってしまいます。
- ③ 気にしすぎて頭がパンクするから 「あれも気づきかな?これも違うかな?」と、一日の中のあらゆる出来事にアンテナを広げすぎてしまうため、脳の疲れがピークに達し、最終的に「もう何も考えられない……」と動けなくなってしまいます。
立派な作文をしようとしなくて大丈夫です。気づきとは、誰かに褒められるためのものではなく、これからのあなたをラクにするための「ただのデータ(道具)」なのですから。
2. どれが「気づき」?ハードルを地面まで下げる3つの基準
では、具体的にどのようなことを書けばいいのでしょうか? 気づきの正体は、大発見ではなく「昨日との小さな違い」や「自分の心と体のちょっとしたサイン」です。次のような、地面までハードルを下げた3つの基準を持ってみましょう。
- 基準A:「あ、これ苦手かも」という発見
- (例)「雨の日は、いつもよりパソコンの画面を見ていて目が疲れる気がする」
- (例)「お昼ご飯を食べすぎると、午後のプログラミングの授業で眠くなってしまう」
- 基準B:「あ、これちょっと楽かも」という発見
- (例)「作業を始める前に、温かいココアを飲んだら、焦る気持ちが少しマシになった」
- (例)「やることが多くて混乱したけれど、ノートに5分だけ書き出したら頭が整理できた」
- 基準C:「あ、ミスしちゃった(仕組みのエラー)」という発見
- (例)「チャットで『了解です。』とだけ送ったら冷たい印象になった。次はスタンプを表情代わりに使ってみよう」
どうでしょうか。これらはすべて、立派な「今日の気づき」です。あなたの毎日の満足度を高めるための、大切なデータ(取扱説明書の一歩)になります。
3. 気にしすぎて動けなくなる人のための「あ、そっか」メモ
それでも「気づき」という言葉に身構えてしまうときは、今日からその言葉を頭の中から消し去ってください。
代わりに、今日一日の中で「あ、そっか」と思った瞬間を、そのままノートに書き留める工夫をしてみましょう。
- 「あ、そっか。私は1時間ずっと集中するのは無理だけど、25分なら集中できるんだ」
- 「あ、そっか。オフィスカジュアルって、迷ったらとりあえずフォーマルな服を着ておけば安心なんだ」
この「あ、そっか」をメモしておくだけで十分です。 気づきを探すために頭を抱えて立ち止まるくらいなら、まずは「5分だけ指先を動かしてみる」など、目の前の行動を優先しましょう。気づきは、後からついてくるものです。
立派な大発見はいらない
気づきとは、あなたの脳のパンクを防ぎ、明日を少しだけ生きやすくするための道具です。
周りの目を気にして自分を大きく見せるのをやめて、等身大の自分の変化を優しく認めてあげましょう。
「『素晴らしい気づき』を書く努力はいらない。今日一日の『あ、そっか』という小さなデータという道具を大切に集めて、自分だけの取扱説明書を作っていこう」
ディーキャリア立川オフィスで「小さな気づき」を一緒に集めませんか?
ディーキャリア立川オフィスでは、毎日の日報や振り返りの時間がありますが、ここで「素晴らしいこと」を書く必要は一ミリもありません。
「今日は遅刻せずに通所できた」「タイピングを5分やったら疲れた」 そんなあなたの等身大のデータ(気づき)を、スタッフが一緒に「大切な一歩」として受け止めます。
自分一人ではどれが気づきか分からなくなって動けなくなってしまうときは、いつでもスタッフを頼ってください。一緒に「あ、そっか」を見つける練習をして、あなたらしい働き方の土台を作っていきましょう!
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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