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あと5分あれば終わるはずだったのに

「あと5分あれば終わるはずだったのに、気づけば1時間経っていた……」

「優先順位をつけたつもりでも、結局締め切り直前にパニックになってしまう」

仕事や日常生活の中で、このような「時間管理」の悩みを抱えてはいませんか?

一生懸命に取り組んでいるのに、なぜかいつも時間に追われてしまう。周囲からは「だらしない」と思われているのではないかと不安になり、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。

しかし、その原因はあなたの努力不足ではなく、ADHD(注意欠如・多動症)という特性によるものかもしれません 。この記事では、ADHDの方が抱えやすい時間管理の課題について、その背景にある仕組みと、明日から実践できる具体的な解決策を専門的な視点から解説します。

なぜADHDだと時間管理が難しいのか?

ADHDの特性を持つ方は、脳の「実行機能」と呼ばれる、行動を管理・コントロールする司令塔のような働きに偏りがあることが知られています。

特に影響を与えるのが、以下の3つの要素です。

「時間的展望」の弱さ:

過去・現在・未来という時間の流れを感覚的に捉えることが苦手な傾向があります。そのため、「この作業にはこれくらいの時間がかかる」という見積もりが甘くなりやすいのです。

ワーキングメモリ(作業記憶)の特性:

一時的に情報を保持する力が限られているため、作業中に別のことに気を取られると、本来やるべきだったタスクを忘れてしまったり、優先順位が混乱したりすることがあります。

過集中と切り替えの難しさ:

興味のあることに対して過度に集中してしまう「過集中」が起きると、時間の経過を忘れてしまいます。一方で、集中を別のタスクへ切り替えることには大きなエネルギーを必要とします。

明日から試せる!具体的な解決策

ディーキャリアの支援現場でも、多くの利用者の方が「時間の見える化」と「仕組み化」によって、自分らしいペースを掴んでいます。ここでは、すぐに取り入れられる3つのアクションを提案します。

① 「時間の見積もり」と「実績」を記録する

「15分で終わる」と思った作業が、実際には何分かかったかをメモしてみましょう。

自分の予想と現実のズレを知ることで、「自分専用の時間見積もり表」ができあがります。次からは「この作業はいつも30分かかるから、余裕を持って45分確保しよう」と、現実的な計画が立てられるようになります。

② アナログ時計で「残り時間」を可視化する

デジタル時計の数字(10:15など)は、経過を直感的に捉えにくい場合があります。

アナログ時計をデスクに置き、「針があそこまで行くまでに終わらせる」という視覚的な情報を活用しましょう。タイムタイマーのような、残りの時間を色で表示するツールも非常に有効です。

③ タスクを「解体」して、スモールステップにする

「報告書作成」という大きなタスクのままでは、どこから手をつけてよいか分からず後回しになりがちです。

これまでのデータを集める(5分)

骨子を作成する(10分)

1ページ目を書く(15分)

このように、5分〜15分程度で終わる「小さな作業」に分解(解体)することで、集中力を維持しやすくなります。

ディーキャリアでの支援

私たちディーキャリアでは、こうした個々の特性に応じた「対処法」を一緒に見つけていくサポートを行っています。

例えば「ライフスキルコース」では、ご自身の障害特性を深く理解し、日常生活や就労に活かせるセルフケアの方法を習得します 。実際の訓練では、ご自身の「得意」と「苦手」を客観的に分析し、自分だけの取扱説明書である「ナビゲーションブック」を作成します 。

「何分で作業ができるか」というシミュレーションも、スタッフと一緒に模擬職場環境でおこなうため、就職後のミスマッチを防ぎ、長く働き続けるための自信を育むことができます 。一人で悩むのではなく、専門家と一緒に「あなたに合った工夫」をオーダーメイドで作っていく。それがディーキャリアの支援です。

まとめ

時間管理がうまくいかないことは、あなたの性格の問題ではありません。特性を正しく理解し、ツールや環境を少し整えるだけで、驚くほどスムーズに物事が進むようになります。

大切なのは「完璧を目指すこと」ではなく、「自分にとって心地よいやり方を見つけること」です。私たちは、あなたが「やりがい」を持って、自分らしく働き続けられる未来を全力でサポートします 。

オフィスのご紹介

この記事を読んで、「自分の特性をもっと詳しく知りたい」「自分に合った仕事の進め方を見つけたい」と感じた方は、ぜひ一度ディーキャリアのオフィスへお越しください。

専門の支援員が、あなたのお悩みを丁寧にお伺いします。見学や体験会も随時実施しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。