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大人の発達障害(ASD・ADHD)に筋トレがおすすめな理由!メンタル安定と無理なく続けるセルフケアのコツ

いきなりですが、皆さんは筋力トレーニングについて、どのようなイメージを持っていますか?

「ムキムキになるためにやるもの」
「毎日続けなければいけないもの」

こんなイメージを持つ方も多いかもしれません。

もちろん、筋トレには体づくりに良い影響がありますが、実は大人の発達障害(ASD・ADHD)のある方にとって、メンタルの安定や、脳のコンディションを整えるセルフケアとしても効果が期待されています。

そこで今回は、筋トレが発達障害の特性にどのような良い影響を与えるのか、その理由と無理なく日常生活に取り入れるコツをご紹介します。

【筆者紹介】
ディーキャリア郡山オフィスの利用者Bです。

不安障害があり、セルフケアと趣味を兼ねて、週3~4回の筋トレを継続しています。

就労移行支援とは、障害のある方が就職するための「訓練・就職活動」の支援をおこなう障害福祉サービスです。ディーキャリア郡山オフィスは、大人の発達障害に特化したコンテンツで長期的な就業に向けたサポートをおこなっています。あなた本来の力を発揮するための自己理解がテーマです。就職はゴールではありません。社会で活躍し続けることを目指すための就労移行支援です。


大人の発達障害(ASD・ADHD)のある方に筋トレがおすすめな理由

大人の発達障害のある方に共通してみられやすいのが、日々受けるストレスによる「脳の疲労」や「自律神経の乱れ」です。
筋トレをすると、そうした不調に対して以下のようなポジティブな効果が期待できるといわれています。

・気分の安定とストレス解消
筋トレをすると、「セロトニン(幸せホルモン)」などの脳内物質が分泌されるため、不安やイライラを和らげ、気持ちを落ち着かせてくれます。

・睡眠の質の向上
体を動かすことで適度な疲労感が生まれ、夜に自然と眠れるようになり、生活リズムが整いやすくなります。

・達成感の積み重ね
「前回よりも1回多くこなせた」「スクワットが10回できた」といった小さな成功体験が、下がりやすい自己肯定感や自信を高めてくれます。


次は、ASD・ADHDそれぞれの特性に分けて、筋トレのメリットを紹介します。

ASD(自閉症スペクトラム症)

ASDのある方は、先の見えない状況や、急な予定変更、人間関係の曖昧さなどに対して、強いストレスや不安を感じやすい特性があります。
そんなASDの方に筋トレがおすすめな理由は以下の通りです。

・ルーティン化しやすい
筋トレは、「特定の曜日や時間に行う」「決まったメニューを繰り返す」といった習慣化がしやすい運動です。
見通しを持って取り組みやすいため、予定が決まっていると安心しやすいASDの特性とも相性が良いです。

・一人で完結できる
筋トレは、ジムに行かなくても、自宅などの落ち着ける空間で一人で取り組むことができます。
そのため、他人の目や人間関係を気にせず、自分のペースで集中しやすいです。

ADHD(注意欠如・多動症)

ADHDのある方は、「集中力が続きにくい」「頭の中で考えが次々と浮かぶ」「落ち着かない感覚がある」といった特性があります。
そんなADHDの方に筋トレがおすすめな理由は以下の通りです。

・頭の中がスッキリする
筋トレによる刺激は、ドーパミン(意欲や集中に関わる脳内物質)の分泌を促します。
これにより、頭の中のモヤモヤが静まり、作業や仕事への集中力アップにつながります。


このように、筋トレは単に「体を鍛えるもの」ではなく、発達特性を持つ方にとって、強力な「セルフケアのツール」になってくれます。

筋トレを無理なく続けるポイント

明るく日当たりの良いリビングルームのヨガマットの上で、白いTシャツとネイビーのボトムス姿の女性が座り、笑顔で体を横に倒しながら右のつま先を持つ、太もも裏のストレッチをしています。背景には明るい色のソファ、植物が並ぶ棚があります。

続いては、発達障害のある方が筋トレをストレスなく安全に続けるためのポイントを3つ解説します。

  • 小さな目標から始める
    筋トレは、「腹筋を100回やる」「毎日必ず続ける」といった高い目標を立ててしまいがちです。

    しかし、達成できなかったときに「失敗してしまった」と感じ、モチベーションの低下につながることがあります。
    特に、白黒思考の傾向がある方は、目標が達成できないと自分を責めてしまいがちです。

    まずは、「歯磨きをしながらスクワットを5回だけやる」といった小さな目標から始めてみましょう。
    それに慣れてきたら、最終的なゴールとして「10回3セット」といった目標を目指していくのが、無理なく習慣にするコツです。
  • 正しいフォームと休息を意識する
    正しいフォームを理解しないまま自己流で行ったり、筋肉痛が残っているにもかかわらず無理に続けたりすると、関節などを痛めてしまう可能性があります。
    筋トレを始める際は、YouTubeなどの初心者向け動画でフォームを確認しながら行うと安心です。

    また、筋トレの前にラジオ体操のような「動的ストレッチ」を行い体を温め、筋トレ後には、筋肉をゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」を行うことで、ケガを防ぎ、疲労回復を促す効果が期待できます。
    さらに、疲労や筋肉痛が強いときは無理をせずしっかり休息を取り、筋トレ中に痛みが出た場合は中止しましょう。
  • 自分に合った方法を見つける
    発達障害のある方の中には、「できたこと」よりも「できなかったこと」に意識が向きやすい方もいます。
    カレンダーやアプリで記録を付けることで、自分の頑張りを「見える化」し、自信やモチベーションのアップにつながります。

    また、筋トレには静かに行うものもあれば、動画や音楽に合わせて楽しみながら行うものもあります。
    さまざまな方法を試しながら、自分に合ったスタイルを見つけてみましょう。

代表的な筋トレ種目3選

この項目では、器具を使わずに行える「自重トレーニング」の定番種目を3つご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

1. スクワット

グレーのコンクリート壁を背景に、ネイビーのボトムス姿の男性とオールブラック姿の女性が、笑顔でスクワットの姿勢を保ち、胸の前で両手を組んでいます。男性は右に、女性は左に視線を向け、2人は黒色のトレーニングマットを床に敷き、その上に立っています。

筋トレの王道ともいえるスクワットは、太ももやお尻など大きな筋肉を一度に鍛えられる種目です。

発達障害の方におすすめな理由
大きな筋肉を動かすことで、メンタルを安定させる「セロトニン」が分泌されやすくなります。
また、ASDやADHDのある方に多い「朝起きるのがつらい」「日中ずっと体がだるい」といった自律神経の乱れに対しても、下半身の血流を良くすることで、脳と体をシャキッと目覚めさせる効果が期待できます。

正しいやり方
①足を肩幅程度に開き、つま先はやや外側に向ける
②背筋を伸ばし、膝がつま先より前に出ないように、息を吸いながら腰を下げる
③太ももが床と平行になる位置まで下げたら、息を吐きながら戻す

⚠ 注意点・ポイント
体幹が弱く、自分の体と周囲の距離感をつかむのが苦手な方(ボディイメージが弱い方)は、バランスを崩して後ろにひっくり返ってしまう可能性があります。
まずは、「椅子の前に立ち、座る・立ち上がる」という動きを繰り返す「椅子スクワット」から始めるのがおすすめです。

2. クランチ(腹筋運動)

グレーのコンクリート壁を背景に、ネイビーのシャツとショートパンツ姿の男性が、黒色のヨガマットの上で寝そべり、頭の後ろで手を組んで腹筋をしています。

クランチは、腹直筋(シックスパックの部分)を効果的に鍛える種目です。

発達障害の方におすすめな理由
ASDのある方は、音や光などの刺激による緊張から、無意識に呼吸が浅くなってしまう場合があります。
クランチは「お腹を凹ませながら息を吐ききる」という動きを伴うため、強制的に深い呼吸(腹式呼吸)を行うことになり、高ぶった神経をリラックスさせる効果が期待できます。

正しいやり方
①仰向けになり膝を曲げ、足を腰幅に開き、手は胸の上でクロスさせる
②息を吐きながら、おへそを覗き込むように、頭と肩甲骨を順番に床から浮かせる
③息を吸いながらゆっくり戻す

⚠ 注意点・ポイント
頭の後ろで手を組むやり方だと、頭をグイっと引っ張ってしまい、首を痛める原因になり得ます。
手は胸の前でクロスし、「お腹を丸める」ことだけを意識しましょう。上体をすべて起こす必要はありません。

3. プッシュアップ(腕立て伏せ)

グレーのコンクリート壁を背景に、ネイビーのシャツとショートパンツ姿の男性が、黒色のヨガマットの上で、腕立て伏せをしています。

上半身の代表的な種目であるプッシュアップは、胸・肩・腕をバランスよく鍛えることができます。

発達障害の方におすすめな理由
ADHDのある方の「頭の中のモヤモヤ・多動」や、イライラした衝動的なエネルギーを、「床を強く押す」というダイナミックな負荷によって安全かつ一気に発散することができます。
終わった後の「すっきりした」という感覚を得やすい種目です。

正しいやり方
①手を肩幅より少し広めに置き、体を一直線に保つ
②息を吸いながら、胸が床に近づくまでゆっくり下ろす
③息を吐きながら床を押し、元の姿勢に戻る

⚠ 注意点・ポイント
負荷が高めの種目なので、初心者の方は、壁に向かって立って行う「壁腕立て伏せ」や、膝をついておこなう「膝つき腕立て伏せ」から始めるのがおすすめです。
腰が上がってしまったり、逆に反ってしまったりと、フォームが崩れやすい種目なので、初心者向けの方法で正しいやり方を身につけましょう。


参考までに、筆者が実際によくおこなっている筋トレ種目をいくつか紹介します。

今回紹介した種目に慣れてきて、「もう少しステップアップしたい」と感じたら、段階的にチャレンジしてみるのもおすすめです。

  • ブルガリアンスクワット
    片足をベンチや台に乗せて行うスクワットです。通常のスクワットよりも負荷が高く、下半身を効率よく鍛えることができます。
  • ディーププッシュアップ
    プッシュアップバーを使い通常の腕立て伏せよりも深く体を下ろして行うトレーニングです。胸筋への刺激をより強くすることができるほか、手首の負担も軽減できます。
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  • アブローラー(腹筋ローラー)
    ローラーを前後に転がして行うトレーニングです。腹筋だけでなく、体幹全体を鍛えることができます。
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ゲームでレベルアップしていくように、「スクワットが10回3セットできるようになったから次はブルガリアンスクワットにも挑戦してみよう」「器具を使ったトレーニングに挑戦してみよう」と、できる種目を増やしていくことで、楽しみながら継続することができます。


まとめ | 筋トレは自分を大切にするためのセルフケア

明るく日当たりの良いリビングルームで、黒いスポーツウェア姿の男性と白いTシャツ姿の女性が床に座り、笑顔で話しています。背景には木製の棚、植物、ソファがあります。

いかがでしたか?
筋トレは、単に「見た目を変えるもの」ではなく、大人の発達障害のある方が日々を穏やかに、そして自分らしく過ごすための強力なセルフケアのひとつになります。

「スクワットを5回だけやる」
「1分だけやる」

そんな小さな一歩からでも十分です。
できなかった日があっても気にしすぎず、自分のペースで続けていきましょう。
筋トレを“つらい努力”ではなく、“自分を大切にする時間”として取り入れながら、心と体の健康づくりに役立ててみてください。


もっと詳しく知りたい方へ!おすすめの参考動画

筋トレが脳やメンタルに与えるポジティブな影響について、「もっと科学的な理由を知りたい!」「専門家の意見も聞いてみたい」という方へ、おすすめの動画をご紹介します。

精神科医の樺沢紫苑先生が、筋トレがなぜメンタルを強くするのかを、3〜4分程度でとても分かりやすく解説されている動画です。
ぜひチェックしてみてくださいね。


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Q. まだ利用するか決めていませんが、相談してもいいですか?
A. もちろん大丈夫です。半数以上の方が「まずは話だけ」のご相談です。

Q. 一人で行くのが不安です。家族と一緒でも良いですか?
A. 問題ありません。ご家族や支援者の方の同席も歓迎しています。

ひとりで抱え込まず、よければ一度ご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

就労移行支援事業所 ディーキャリア郡山オフィス
(監修)就労支援員/社会福祉士:石黒 千春
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