知っておきたい「社会資源」:精神科の訪問看護とは?
こんにちは、生活支援員の齋藤です。
「日々の生活に不安がある……」
「薬が合っているのか不安」
「体調が悪いとき、誰かに相談したい」
このようなときに利用できる支援の一つが、精神科の訪問看護です。
訪問看護師などの専門職が自宅を訪問し、精神面・生活面のサポートをおこないます。
今回は、精神科の訪問看護について、サービス内容・利用料金・利用方法の3つに分けて紹介します。

1.精神科の訪問看護とは?
精神科の訪問看護は、精神疾患やこころの不調がある方の自宅などを看護師等が訪問し、生活や健康面をサポートするサービスです。
「病院で診察を受ける」こととは異なり、実際の生活場面で困っていることを一緒に整理し、安定した生活を送れるよう支援します。
また、精神科の治療を継続しながら、地域で生活していくための支援として利用することもできます。
–
2.どんなサービスを受けられる?
訪問看護では、利用者さんの状態や希望に応じてさまざまな支援を受けることができます。
① 体調・こころの状態の確認
訪問時に、睡眠、食事、気分の変化、ストレスなどについて確認します。
「最近眠れない」
「気分が落ち込みやすい」
「仕事や通所で疲れている」
など、日常生活の中で感じていることを相談できます。
② 服薬についてのサポート
薬を飲み忘れてしまう、薬の管理が難しいなど、服薬に関する相談もできます。
薬の効果や副作用などについて気になることがあれば、必要に応じて主治医と情報を共有しながら支援します。
※薬の変更や中止については、自己判断せず主治医に相談することが大切です。
③ 生活リズムを整える支援
睡眠・食事・活動など、生活リズムを整えるための相談もできます。
「昼夜逆転してしまう」
「朝起きるのがつらい」
「予定を立てても実行できない」
といった悩みについて、一緒に方法を考えていきます。
④ 不安やストレスについての相談
仕事、人間関係、家族、将来のことなど、生活の中で感じる不安について相談できます。
訪問看護師と定期的に話すことで、困りごとを早めに整理し、体調の悪化を防ぐことにもつながります。
⑤ 家族への支援
本人だけではなく、ご家族からの相談に対応する場合もあります。
「本人への接し方が分からない」
「最近、体調が不安定で心配」
など、家族が抱えている悩みについて相談できることがあります。
⑥ 医療機関や他の支援機関との連携
必要に応じて、主治医や医療機関、相談支援専門員、就労移行支援などの関係機関と連携します。
複数の支援機関が情報を共有することで、生活・医療・就労などを一体的に支えていくことができます。
‐
3.利用料
利用料金はどうなる?
精神科の訪問看護では、自立支援医療(精神通院医療)を利用できる場合があります。
自立支援医療を利用すると、精神科の通院や、それに関連する訪問看護などの医療費について、自己負担が原則1割になります。
さらに、世帯の所得などに応じて1か月あたりの自己負担上限額が設定されます。
そのため、医療費が高額になった場合でも、一定額以上の負担を抑えることができます。
自立支援医療を利用する場合のポイント
- 自己負担は原則1割
- 所得などに応じて月額の自己負担上限額が決まる
- 精神科の通院だけでなく、対象となる訪問看護にも利用できる
- 利用には申請・手続きが必要
- 利用する訪問看護ステーションが自立支援医療の指定を受けているか確認する
ただし、自己負担上限額や対象となるサービスは、本人の所得や自治体、利用する医療機関・訪問看護ステーションなどによって異なる場合があります。
「訪問看護を利用したいけれど、費用が心配」という方は、主治医、訪問看護ステーション、自治体の窓口などに相談してみましょう。
自立支援医療とは?
自立支援医療(精神通院医療)は、精神疾患の治療を継続して受ける方の医療費の自己負担を軽減する制度です。
精神科への通院を続けながら、必要な支援を受けて生活を安定させたい方にとって、大切な社会資源の一つです。
「利用できるか分からない」という場合でも、まずは主治医や自治体の窓口に確認してみることをおすすめします。
–
4.精神科の訪問看護を利用するには?
利用までの流れは、一般的には次のようになります。
STEP1 主治医などに相談する
まずは、通院している精神科・心療内科の主治医に「訪問看護を利用したい」と相談します。
精神科の訪問看護を利用する場合、主治医の指示が必要になります。
STEP2 訪問看護ステーションを探す
利用したい訪問看護ステーションを探します。
医療機関から紹介してもらったり、地域の相談支援機関などに相談したりする方法があります。
STEP3 利用内容を相談する
訪問看護ステーションのスタッフと面談し、
- どのようなことで困っているのか
- どのくらいの頻度で利用するのか
- どのような支援を希望するのか
- 利用料金はいくらになるのか
などを確認します。
STEP4 主治医から訪問看護の指示を受ける
訪問看護を利用するために、主治医から必要な指示を受けます。
STEP5 利用開始
日程を決めて、実際に訪問看護を利用します。
訪問看護は「困ったときだけ利用する」というよりも、定期的に状態を確認しながら、安定した生活を目指していくために利用するケースもあります。
–
5.こんな方におすすめです
精神科の訪問看護は、例えば次のような方に向いています。
- 生活リズムを整えたい
- 薬の管理に不安がある
- 気分の波が大きい
- 不安やストレスについて相談したい
- 一人で生活することに不安がある
- 家族以外にも相談できる人がほしい
- 体調を崩したときに早めに相談したい
- 通院だけでは生活面の相談がしにくい
–
6.就労を目指している方にも活用できます
就職を目指している方にとって、体調管理は安定して働くための大切な土台です。
「朝起きられない」
「疲れが翌日まで残ってしまう」
「仕事のことを考えると不安になる」
といった悩みがある場合、訪問看護を活用しながら体調や生活リズムを整えていく方法があります。
就労移行支援などの「働くための支援」と、訪問看護などの「生活・医療面の支援」を組み合わせることで、自分に合った働き方を目指しやすくなる場合もあります。
–
まとめ
精神科の訪問看護は、看護師などが自宅を訪問し、こころの状態、体調、服薬、生活リズムなどについてサポートしてくれるサービスです。
就労移行支援事業所などに通所している方でも、日常生活面に困りごとを抱えていたり、安定的に通所が難しい場合は、訪問看護を併用して利用することをおすすめしています。
特に単身で暮らしている方は、掃除や洗濯、食事などに困難を抱えやすく、孤独感を感じやすい面もあります。
一人ですべてを抱え込まず、利用できる社会資源を上手に活用することも、安定した生活や就労につながる大切な一歩です。
–
※個別相談・見学申し込みはこちら
https://forms.gle/Jc37z6fumW63jwQb7
※「ディーキャリア 川崎オフィス」のイベント案内はこちら
https://forms.gle/quomviEN5y2nzuey9


