【卒業生インタビュー#5】特性と向き合った日々──自身の特性も人柄も受け入れてくれた企業
【今回のストーリー】 大学卒業後、新卒で入社したものの「日中の猛烈な眠気」や「指示通りに作業が進まない」という壁にぶつかり、退職して就労移行に通所された卒業生・Nさん。 どのようにして自身のADHD特性を受け入れ、行動力と客観性を武器に駆け抜けた、リアリティ溢れる就職支援のプロセスを伺いました。
1. 通所のきっかけ:「指示通りに動けない」絶望からの再出発
支援員:Nさん、まずは改めてご就職おめでとうございます。新卒で入社された会社を退職された後、どのような経緯でディーキャリア田町オフィスに通所することになったのでしょうか?
卒業生Nさん:ありがとうございます。前職では、日中にどうしても猛烈な眠気に襲われてしまったり、指示通りに正しく作業ができなかったりと、うまくいかないことの連続でした。
中学生の頃から自分がロングスリーパーである自覚はあったのですが、社会人として稼働する中でそれが大きな障壁になってしまって……。最終的に前職の人事の方からディーキャリアを紹介されたのがきっかけです。
支援員:他の事業所も含めて、いくつか見学されたんですよね。
卒業生Nさん:はい、他に2社ほど見学しました。でも、ディーキャリアITエキスパート田町オフィスに来た時に「カフェみたいでおしゃれな雰囲気だな」と直感的に気に入ったのと、体験プログラムを受けてみて納得感もあったので、そのまま通所を決めました。
2. 訓練での気づき:支援と「具体的な事例」から学ぶライフスキルコース訓練
支援員:最初は「就労移行支援」という場所にどんなイメージを持っていましたか?実際に通い始めてギャップはありましたか?
卒業生Nさん:最初は単に「就職するためのPC作業や訓練をする場所なのかな」くらいのイメージしかありませんでした。でも実際に通い始めて驚いたのは、支援の手厚さです。コースがしっかりと分かれていて、就職に向けたサポートの密度が想像以上でした。
支援員:特に記憶に残っている訓練はありますか?
卒業生Nさん:自己理解を深める「ライフスキルコース訓練」ですね。よくある一般的なマニュアルではなく、実際の体験談をもとにしたケーススタディ形式で進められるのがすごく実践的でした。
他人の事例を客観的に見ることで、「自分もこういう場面で躓いていたんだな」と冷静に捉え直すことができました。
支援員:最初はIT職を志望されていましたが、途中で総務・事務職へと方向転換されましたよね。
卒業生Nさん:はい。ワークスキルコースの訓練で総務系のPC作業やデータ管理などを経験したり、実際にいろんな企業の情報を見たりする中で、「自分はITにこだわり続ける必要はないかもしれない。
事務職で実戦経験を積む方が合っている」とフラットに考えられるようになりました。
3. 就職活動の裏側:書類だけでは伝わらない魅力を「実習」で証明する
支援員:就職活動のフェーズに入ってからは、ハローワークへの同行や会社見学、書類のブラッシュアップなど、かなり精力的に動かれていましたね。
卒業生Nさん:正直、なんだかんだ言って就活のプロセス自体を楽しんでいました(笑)。ただ、自分の特性である「日中の眠気」を企業にどう伝えるかは一番の試行錯誤でしたね。
履歴書と一緒に企業に提出するナビゲーションブック(※自分の障害特性や必要な配慮をまとめた説明書)を作成する際も、「ストレートに表現するのか、それとも柔らかい表現に言い換えるのか」の就労後をイメージして支援員さんと何度も相談しました。
支援員:最終的に内定を獲得された会社とは、支援員からの企業紹介がきっかけでした。
卒業生Nさん:はい。見学に行き、実際に「実習」を受けさせていただいたのが大きかったです。
書類や面接だけでは伝えきれない自分の実際の動きや雰囲気を、実習を通じて見てもらえたので、結果として企業側からも好意に感じていただき、内定をいただけた時は本当に嬉しかったです。
4. 最後に:これから就労移行支援を検討している方へ
支援員:実際に新しい会社に入社されて、今の働き心地はいかがですか?
卒業生Nさん:本当にうまくいっています!懸念だった日中の眠気も、業務中に意識して身体を動かす工夫を取り入れることで、今はほとんど出ていません。何より職場の人間関係がとても良好で、毎日安心して働けています。
支援員:過去の自分と同じように、自身の特性や働き方に悩んでいる方へメッセージをお願いします。
卒業生Nさん:過去の就職活動で傷ついたり、失敗した経験があると、どうしてもネガティブに考えがちです。でも、悩みを「深刻になりすぎない」ことが大事だと思います。
自分の特性や就職活動に対して一人で抱え込まず、プロの手や環境を頼ってみてください。自分の特性を客観的に知りたい方、就活に本気で力を入れたい方には、ディーキャリアは間違いなくおすすめできる場所です。
【担当スタッフ矢嶌より:インタビューを終えて】
Nさんの就活を振り返って一番印象的だったのは、「行動力」と「素直さ」です。 書類上ではなかなか伝わりにくいNさんの素直さ、そして何より「家族思い」で温かい人柄ということが、企業実習という現場を通して伝わった瞬間は、支援員としても本当に嬉しい出来事でした。
過去の失敗に引きずられず、「深刻になりすぎない」柔軟性を身につけた今のNさんなら、どんな環境でもしなやかに壁を乗り越えていけるはずです。体調管理と自分らしいペースを大切に、ぜひ新しい職場での長期就労を目指して頑張ってください。ずっと応援しています!

◆───-- – – -お問い合わせはこちらより- – – – --───◆
ディーキャリアITエキスパート田町オフィス
電話:03-6811-5818
メール:tamachi@dd-career.com
◆───-- – – – – – – – --───◆
前回の記事はこちら
【卒業生インタビュー #4】「配慮は『もらう』ものではなく、『分析』するもの」 ディーキャリアで辿り着いた、依存しない自立の形


