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【卒業生インタビュー#2】大学生の再出発。『大学』と『就労移行支援』の併用を選んだ理由

大学4年生でありながら、大学と就労移行支援施設を併用した卒業生のOさん。

ADHDの特性による「管理の難しさ」や「情報のパンク」をどう乗り越え、内定を得たのか。支援員の矢嶌(やじま)がインタビューしました。

*大学などへの在学中の就労移行支援の利用については、お住まいの自治体によって利用できるかの判断は異なります。利用をご検討の方はお気軽に事業所へお問い合わせください。


1. 通所のきっかけ:1000件の未読メールに、自力の限界を知った

支援員: まずは自己紹介をお願いします。

卒業生Oさん: 2025年2月からディーキャリアITエキスパート田町オフィスに通い始め、この度2026年3月に卒業し、4月から就職することが決まりました。

支援員: 2025年の2月から通所を開始されましたが、まずはディーキャリアに通おうと思ったきっかけを教えてください。

卒業生Oさん: もともとは、障害を開示しない「クローズ就労」を考えていて、一般的な就活サイトに登録して活動していました。でも、いざエントリーを始めたら、毎日驚くほど大量のメールが届くようになって……。気づけばメールが1000件ほど溜まってしまい、どこから手をつければいいのか全く分からなくなってしまったんです。

支援員: 1000件……それはパニックになりますよね。

卒業生Oさん: はい。自分一人でタスクを管理して就活を進めていくのは無理だ、と痛感しました。就労移行支援という存在自体は知っていたので、ITに強いところを検索して見つけました。他の事業所との比較はせず、見学に来たその日のうちに「ここなら通える」と直感して入所を決めました。


2. 課題と向き合う:大学のキャリアセンターとの違い

支援員: 大学の学生相談室などでも、就活の相談はされていたんですよね。

卒業生Oさん: はい。「メールが大変ならキャリアセンターを使った方がいいよ」とアドバイスは受けていました。でも、実際に行動する場面になると、どうしても手がつけられないんです。ディーキャリアでの訓練が始まってからも、進捗報告が必要だと頭ではわかっていても、いざ業務に取り組むと報告自体を忘れてしまうという課題がありました。

支援員: 集中すると他が抜けやすくなるということでしょうか。

卒業生Oさん: そうなんです。私は物事をシンプルに、柔軟に考えるのが苦手で。だからこそ、その場で頭を使って解決しようとするのではなく、「自分があまり動かず、対策ツールに頼る仕組み」を支援員さんと一緒に作っていきました。

支援員: 特性に応じて対策を練るというのはとても大切なことですよね。大学とディーキャリアの併用はいかがでしたか?

卒業生Oさん: 併用は非常にプラスでした。4年生になると大学の授業自体は少なくなります。ただ大学のキャリアセンターは予約がなかなか取れないし、窓口で仕事を紹介してくれるわけでもありません。面接対策はしてくれますが、自己管理が苦手な私にとっては、ディーキャリアが併走してくれたことで、「一人で抱え込まなければならない時間」を大幅に減らせたのが救いでした。


3. 訓練での気づき:理論で知る「他者の視点」、工夫で補う「特性」

支援員: 通所開始時はライフスキルコースに所属しました。訓練はどうでしたか?

卒業生Oさん: 理論から具体的なやり方まで、言葉で説明してもらえたのが良かったです。特に「ケーススタディ」は、普段友人と過ごしていても「この時どう思った?」なんて深く話す機会はないので、他人の本音を聞けるのが新鮮でした。

支援員: 印象に残っているケースはありますか?

卒業生Oさん: 私自身のケースですが、アルバイト先での服装について指摘を受けた時の話です。他の訓練生から「そういう見方をする人もいるんじゃないか」と意見をもらい、自分の主観だけでなく周りの視点が入ることで、一気に視野が広がりました。

支援員: ワークスキルコースに移行してからは、ITスキルだけでなく特性検証も進めましたね。

卒業生Oさん: ソフトウェアテストの訓練など、同じ画面をずっと見続ける作業が苦手だと分かりました。どうこなすかを考えた結果、「チェック項目をすべて印刷して、紙で確認する」というアナログな手法が自分には合っていると気づけました。

支援員: 途中で卒業論文の執筆が入ってきて、スケジュール管理に苦労されている場面もありました。

卒業生Oさん: ガントチャートを見ても時間の見通しが立てられず、ハードルに感じていました。でも、「一旦少し進めてみてから、残りを見積もる」というやり方を教えてもらい、臨機応変に対応いただけたのが良かったです。自分からSOSを出すのは難しいタイプでしたが、スタッフの方からこまめにお声がけいただけたので乗り越えられました。


4. 就職活動:正確性よりも「ロジック」と「適性」

支援員: 5月から就職活動を本格化させました。職種選びはどう考えましたか?

卒業生Oさん: オープン雇用(障害開示)だと事務職が多いですが、私は数字を合わせるような経理的な作業には全く自信がありませんでした。一方で、エンジニア寄りの仕事なら、ずっと同じことの繰り返しではないので飽きにくい。「正確性」よりも「論理的な面白さ」を求めて、社内SEという道を選びました。

支援員: 選考過程はいかがでしたか。

卒業生Oさん: 内定を頂いた企業とは就職面談会でお会いし、その後、面接の前に「選考には関係ない面談」を設けていただきました。周りからも「そういうステップがある会社はしっかりしている」と後押しがありました。

支援員: その面談ではどのようなお話をされたのですか?

卒業生Oさん: 自分の得意なこと、苦手なことをはっきり伝えられました。2019年から学生相談に通い、5年間分の「困りごと」の蓄積があったこと、そしてディーキャリアの特性検証やアルバイトを7回辞めた原因の分析をしていたので、自信を持って話せました。「絞って、明確に伝える」ことの重要性を痛感しましたね。


5. 最後に:過去の自分、そして未来の仲間へ

支援員: 内定が決まった時、そして1年間を振り返って今のお気持ちは?

卒業生Oさん: 会社見学に行った時に「ここだ!」と感じた直感通りの場所だったので、本当に嬉しいです。ディーキャリアでは、会社説明会やオフィスを見学できるので、イメージを具体化できたのが大きかったですね。

支援員: 今、頑張っている利用者の方や検討中の方にメッセージをお願いします。

卒業生Oさん: 大学では障がい者雇用を目指す仲間はおらず、孤独に感じるときもありました。でもディーキャリアに来れば、何らかの障壁を感じながらも頑張っている「仲間」がいます。支援員さんも味方になってくれます。一人で進めることにハードルや孤独感を感じているなら、ディーキャリアをおすすめしたいです。


【担当スタッフ・矢嶌より】

Oさんは大学との両立、そして遠方からの通所という非常にハードな状況でしたが、いつも明るく振る舞い、朝のスピーチで披露してくれる内容はどれも魅力的でした。 自身の長所と短所を冷静に分析し、戦略的に第一志望を勝ち取った姿は私も嬉しかったです。 「仕組みに頼る」というスキルを身につけたOさんなら、新しい職場でもきっと自分らしく輝けるはずです。これからも応援しています!

*大学などへの在学中の就労移行支援の利用については、お住まいの自治体によって利用できるかの判断は異なります。利用をご検討の方はお気軽に事業所へお問い合わせください。

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ディーキャリアITエキスパート田町オフィス

電話:03-6811-5818

メール:tamachi@dd-career.com

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