発達障害と「自分理解・他人理解」——ラクに生きるための人間関係の整え方
〜「なぜわかってもらえないのか」を手放して、ちょうどいい距離をつかむライフハック〜

「なんで自分はこんなに生きづらいんだろう」「なんであの人はああいう動き方をするんだろう」——そんなモヤモヤを抱えながら、毎日を過ごしていませんか?
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
発達障害のある方から「自分のことがよくわからない」「他の人の考えていることが読めなくて疲れる」という話を、本当によく聞きます。私自身もそうでした。自分のこともわからない、他人のこともわからない——この二重のモヤモヤが重なると、人間関係がただただしんどいものになってしまいます。
でも、自分のことを少し整理できると、他人のことも少し見えやすくなります。そしてその逆も然りです。この記事では、自分理解と他人理解がなぜ大切なのかを整理したうえで、日常の人間関係でも職場でも使える、具体的な対策をお伝えします。
1. なぜ、「自分のこと」も「他人のこと」もわかりにくくなってしまうのか?
自分理解・他人理解が難しくなるのは、いくつかのごく自然なしくみが重なっています。
- 自分の特性を「個性」ではなく「欠陥」として処理してきた経験が邪魔をする。 発達障害のある方の多くは、これまで「なぜできないのか」と問われ続けてきた経験を持っています。その結果、自分の特性を客観的に見るより先に「また自分はダメだ」という評価が入ってしまい、冷静な自己観察が難しくなっています。自分理解は、自己批判とはまったく別のことです。
- 「自分の当たり前」が他人には通じないことに気づきにくい。 人はそれぞれ、自分の感じ方・考え方・優先順位を「普通」だと思って生きています。発達障害のある方は特に、自分の物事の受け取り方と多数派の受け取り方が異なるケースが多く、「なぜ相手はこう動くのか」が読みにくくなりがちです。これは相手への無関心ではなく、単純に「お互いの見え方が違う」という話です。
- 疲れているときほど、自分も他人も「敵」に見えやすくなる。 エネルギーが低下しているとき、人は自分への批判も他人の言動も、必要以上にネガティブに受け取りやすくなります。「あの人は私のことが嫌いだ」「自分はやっぱりおかしい」という結論に飛びつきやすくなるのは、疲れによる判断力の低下が大きく影響しています。
2. まず知っておく!自分理解と他人理解は「セット」で育つ
自分理解と他人理解は、別々に鍛えるものではありません。自分を知ることで他人が見えやすくなり、他人を観察することで自分も見えやすくなる——この2つはセットで育ちます。 ここを整理しておくことが、一番大切な下ごしらえです。
自分理解とは:「自分はどんな場面で消耗するか」「何が得意で何が苦手か」「どんな環境だと力を発揮できるか」を、批判ではなくありのままに把握することです。
他人理解とは:「あの人はなぜそう動くのか」を、善悪で判断するのではなく「あの人にはあの人なりの事情や見え方がある」と観察することです。
たとえば、自分が「急な予定変更にとても弱い」とわかっていれば、「急な変更を平気でしてくる人」に対して「この人は変更をそれほど大ごとと感じていないタイプなんだ」と少し落ち着いて見られるようになります。自分への理解が深まると、他人への見方も自然と変わってくるのです。
3. その場で試せる!具体的な対策
自分理解・他人理解を、日常の場面で少しずつ育てていくための対策を紹介します。
【対策①】「消耗したとき」をメモして、自分のパターンを把握する
自分理解の一番シンプルな入り口は、「今日しんどかった場面」を1行だけメモすることです。「大勢の場所にいたあとに疲れた」「急に予定が変わってパニックになった」「同じことを何度も説明させられてイライラした」——これを続けると、「自分はこういう場面で消耗する」というパターンが見えてきます。パターンがわかれば、先回りして対策を立てられます。
【対策②】他人の行動を「なぜ?」ではなく「この人が大切にしていることは何だろう?」と考えてみる
「なぜあの人はこんなことをするんだろう」と思ったとき、「なぜ?」のまま考え続けると怒りやモヤモヤが増幅しやすいです。代わりに「この人が一番大切にしていることは何だろう?」と問いを切り替えてみましょう。「効率を最優先にしている人なんだ」「人に認められることを大切にしている人なんだ」——そう見えてくると、行動の理由が少し読みやすくなります。
【対策③】「自分の取扱説明書」を一枚だけ作ってみる
紙一枚に「得意なこと・苦手なこと・消耗する場面・元気が出る場面」を箇条書きにまとめておきましょう。就職活動での自己紹介や、職場での配慮のお願いにそのまま使えます。また、作る過程で「自分はこういう人間だったんだ」という発見が生まれ、自己理解が一気に深まります。完璧に書こうとしなくていいです。思いついたことを並べるだけで十分です。
【対策④】「この人とは距離を取る」も立派な他人理解の結果だと知っておく
他人理解は、「すべての人と仲良くなること」ではありません。観察した結果、「この人とは相性が合わない」「この人とは深く関わらないほうが自分のエネルギーが守られる」という結論に至ることもあります。それは他人理解の失敗ではなく、むしろ成功です。全員と仲良くしようとするより、「関わり方のレベルを自分で決める」ほうが、人間関係の消耗をずっと減らせます。
■ まとめ:自分を知ることが、他人とうまくやる一番の近道
「なぜわかってもらえないのか」と一人で抱え込んでフリーズするのをやめて、「消耗パターンをメモする」「他人が大切にしていることを観察する」「自分の取扱説明書を作る」という道具を使いながら、自分と他人とちょうどいい距離でスマートに日常をこなしていこう。
自分のことが少しわかると、他人のことも少し見えやすくなります。完全に理解し合う必要はありません。「この人はこういう人」「自分はこういう人」と整理できるだけで、毎日がずいぶんラクになります。
ディーキャリアITエキスパート立川オフィスで「自分理解・他人理解」を一緒に深めよう
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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