発達障害の私が思う、『親切心のアドバイス』をすべて一人で抱え込みやすい人へ。別々の指示に振り回されないための「交通整理」の工夫
〜人は本来「教えたがり」。職場の入りたてに頭がごちゃ混ぜになってフリーズしてしまう人のための仕事の道具〜

「あっちの上司からも、こっちの先輩からも別々のマインドや理念を語られて、頭がごちゃ混ぜになる」 「みんな親切で言ってくれているからこそ、どれを信じればいいか分からなくて動けなくなってしまう……」
周りの人たちからのアドバイスをすべて真っ直ぐに受け止めようとして、脳のバッテリーが一気に削られていませんか? こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
仕事のスケジュールが重なるのも大変ですが、特に私たち当事者を悩ませるのが、人によって言うことが変わる「理念」や「マインド(心構え)」に関するお話です。
今日は、周りの「親切心」を一人で抱え込んでパニックになるのを防ぎ、働くための「確認の工夫(道具)」をお話しします。
1. なぜ「親切心のアドバイス」をすべて抱え込んでしまうのか?
周りからのアドバイスに挟まれて動けなくなってしまうのには、いくつかの明確な理由があります。
- ① 誰もが悪気なく、むしろ「よかれと思って」言ってくるから 実は、人は本質的に「教えたがり」な生き物です。そのため、新しい職場に入りたての時期などは、周りの先輩たちが「親切心」から、それぞれの熱い思いや仕事のやりがいをたくさん話してくれます。悪気がない言葉だからこそ、無下にできずにすべてを心の中に受け入れようとしてしまいます。
- ② どちらの意見にも「100点満点」で応えようとするから 「Aさんの言う通りにビジネスライクに淡々とこなさなきゃ」「でもBさんの言う通りに相手の気持ちにも寄り添わなきゃ」と、すべてを完ぺきに両立しようとするあまり、優先順位の天秤がグラグラに揺れて頭がパンクしてしまいます。
- ③ 形がない「理念やマインドの話」は比べられないから 作業の手順なら「どちらを先にやればいいですか?」と数字や時間で比べられます。しかし、目に見えない抽象的な心構えの話は、どれを正解にすればいいのか分からず、頭の中だけで処理しようとしてフリーズしてしまいます。
これらは、あなたの心が未熟だからではありません。親切心という名のバラバラな指示の「交通整理」ができていないだけの状態なのです。
2. 抱え込まないための防衛策:入職時に「私の軸」を確認しておく
親切心から言われるアドバイスを一人で抱え込んで迷子にならないために、新しい職場に入ったとき(または新しいチームになったとき)、真っ先に確認しておくべき超重要ルールがあります。
それは、「もし指示やアドバイスが人によって違って困ったとき、私は最終的に『誰』に相談して、意見をすり合わせてもらえばいいですか?」と、あらかじめ決めておくことです。
あらかじめ「私の最終的な判断役(軸になる人)」を1人確認しておけば、周りからどれだけバラバラなマインドの話をされても、その人のところに持っていって「交通整理」をお願いすることができます。周りの優しさを受け止めつつも、自分がパンクするのを未未然に防ぐことができる最高の防衛策です。
3. 板挟みから脱出する!ハードルを地面まで下げるその場のルール
もし実際に職場で別々のアドバイスをされて抱え込みそうになったら、次の具体的な工夫(道具)を使ってみましょう。
- 工夫A:手持ちの状況をその場で「見える化」してパスを出す 新しくアドバイスをされた瞬間に、自分の手持ちのデータをオープンにして、指示を出した人に判断を委ねてみます。
- セリフ例: 「丁寧に教えていただきありがとうございます。先にAさんから『まずは淡々と手順通りにこなすように』とアドバイスをいただいたのですが、Bさんからいただいた『気持ちに寄り添って』というお話を、今回の業務のどの部分に、どのように活かせばよいか、具体的に教えていただけますか?」
- 工夫B:行動を「具体的な形」で確認する 「気持ちを込めて」という言葉は、人によって基準がバラバラです。「具体的にどんな言葉をかければいいですか?」「どのような手順にすれば大丈夫ですか?」と、目に見える形に変えて確認し、自分の脳だけで悩むのを防ぎます。
- 工夫C:紙に書き出して、最初から決めていた相談相手に手渡す どうしても自分で判断できないときは、メモ帳に重なった言葉を紙に書き出してみましょう。それを、入職時に確認しておいた「困ったときの相談相手」に手渡して、「どちらの方向性で進めるか、交通整理をお願いします」とパスを出してしまって大丈夫です。
■ まとめ:方向性を決めるのは、あなたではなく「指示を出した側」
複数の人から親切心で言われたアドバイスを、あなたが一人で抱え込んでパニックになる必要は一ミリもありません。意見のすり合わせをして方向性を一つに決めたり、優先順位をつけたりするのは、あなたではなく、指示を出した側の役割(仕事)です。
自分を大きく見せるためのプライドを手放し、「今、こういう状態で困っています」と素真面目に伝える道具を使って、社会とちょうどいい距離でスマートに仕事をこなしていきましょう。
「『親切心のアドバイス』をすべて一人で抱え込んでフリーズするのをやめて、入職時に『困ったときの相談相手』をしっかり確認し、周りに上手に交通整理をしてもらおう」
最後に:ディーキャリアITエキスパート立川オフィスで「確認する技術」を練習しよう
ディーキャリアITエキスパート立川オフィスでは、パソコンのスキルだけでなく、こうした「職場で困ったときの確認のしかた」「入職時に誰を頼ればいいかの見極め」をとても大切にしています。
訓練の中でわざと複数のスタッフから指示が重なるような場面を体験し、「どう声をかければパニックにならずに済むか」「親切心で言われた抽象的なマインドの話を、どうやって具体的な行動に落とし込んで確認するか」を、安全な環境で何度も練習することができます。
パニックになりやすいポイントを一緒にデータとして集めながら、あなたらしい働き方の土台を、ここで一緒に作っていきましょう!
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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