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【体験談】「普通」って、疲れる…|発達障害と「擬態(カモフラージュ)」

周りに馴染まなきゃ」「空気を読まなきゃ」「変な人だと思われたくない」。
そんなふうに毎日頑張っているのに、なぜか毎日ぐったりしてしまう——

もしかすると、それは  「擬態(カモフラージュ)」  と呼ばれる行動かもしれません。

この記事では、発達障害のあるAさんの実体験をもとに、
「普通」を演じることで生まれる苦しさと、そこから抜け出すためのヒントをお伝えします。


【この記事のまとめ】

  • 「擬態(カモフラージュ)」とは、発達障害の特性を隠して周囲に合わせる行為
  • 無理を重ねることで、疲労や自己否定、バーンアウトを招くことがある
  • 「頑張りすぎ」に気づくことが、回復への第一歩

擬態(カモフラージュ)とは|発達障害のある人が「普通」を演じる理由

「擬態」とは、発達障害のある人が周囲になじむために自分の特性を隠し、周囲に合わせる行為です。
英語では「ソーシャルカモフラージュ(social camouflaging)」と呼ばれます。

たとえば、次のような行動です。

  • 上手くできているか自信がないが、会話中に笑顔で相槌を打ったり、周囲の話し方や表情を真似をする
  • 本当はつらくて助けてほしいのに「大丈夫」と言ってしまい、自分の力で何とかしようと過剰に努力する

こうした行動は決して「嘘」ではなく、“生きるための工夫”=生存戦略でもあります。
しかし、続けるうちに心と体に負担がかかり、疲労・自己否定を招くことがあります。


Aさんの体験談|「普通だね」と言われるたびに苦しくなっていった

社会人になったAさん(ADHDの診断あり)は、職場では「気が利くね」「普通だね」と言われてきました。
けれども、その裏側にはこんな苦しさがありました。

「周りから普通だね、と言われるけど、内面は合わせるので必死なんです」
「疲れたことを言う勇気が出なくて、家に帰ってから急に気が抜けて寝落ちしてしまいます」
「何で困っているのか言葉にできず、無理してキャパオーバーになってしまったことがあります」

Aさんは、周囲に合わせるうちに「本来の自分」がわからなくなっていったといいます。
それでも「ちゃんとしなきゃ」と自分を追い込んでいました。


なぜ発達障害の人は擬態してしまうのか|「理解されない」経験の積み重ね

Aさんが擬態を始めたのは学生時代でした。
学校で叱られている生徒を見ると、「怒られないように、変なことをしないようにしよう」と周りに合わせて「元気なふり」を学習し、
気を抜いて黙っていれば「いつもは元気なのに、急に黙ってしまって何を考えてるのか分からない」と指摘される——そんな日々の中で、
「自分の感じ方よりも、周囲の反応を優先する」  ようになっていきました。

社会的な背景

  • 「空気を読むこと」が重視される文化
  • 「みんな同じ」が安心とされる環境
  • 「特別扱いされたくない」という思い

心理的な背景

  • 「変わってる」と言われた経験
  • 理解されなかった過去の記憶
  • 「私が悪いのかもしれない」と思い込む傾向

こうした背景のもとで、擬態は「自分を守るための反応」として身につくのです。
だからこそ、擬態は絶対的な悪ではなく、生き抜くための戦略といえます。


擬態の代償|頑張りすぎがもたらす大きな疲労感

Aさんは、仕事を終えて帰宅するとベッドから動けないほど疲れる日が増えていきました。
笑顔の裏で、心は限界ギリギリな日が増えていきました。

「みんなと同じようにしているのに、どうして私はこんなに疲れるんだろう ——苦しい」

次第に人と関わること自体が怖くなり、
それでも人と会わなければいけない環境の中で、燃え尽き症候群(バーンアウト)  一歩手前の状態に。

擬態を続けることで生じるサインには、次のようなものがあります。

  • 常に気を張っていて疲れる
  • 自己否定が強くなる
  • 職場や友人との連絡を絶ち、人間関係をリセットしたくなる
  • 無気力感や、うつ状態(二次障害)が疑われる症状が出てくる

擬態を続けていると、表面上は「社会に適応しているように見えて」、
内側では少しずつ自分を失っていくことがあります。


擬態を「やめる」のではなく「緩める」|Aさんの実践法

Aさんが少しずつ変わるきっかけになったのは、支援者との面談でした。
「無理なことは、無理って言った方がいい。疲れたときは、疲れたって言っていい」。

はじめは「そんなことをしたら、人から嫌われてしまう」と感じたものの、支援者の言葉を信じて少しずつ、「ごめんね、今日はちょっと休みたい」「これ、苦手かもしれない」と家族や友人に伝えられる回数が増えていき、
初めて  「頑張らなくてもいい自分」を想像できた  といいます。

Aさんが実践した3つのステップ

  1. 「苦手」を具体的に書き出す
     例:「雑音が苦手」「優先順位を付けることが苦手」など
  2. 「安心して話せる人」を一人見つける
     家族、友人、支援機関など、無理に理解してもらおうとせず「話すだけ」でも変化を感じられることもあります。
  3. 「できない日」があっても責めない
    「頑張れない=ダメ」ではなく、「今は休む時期」と受け止める練習を。

擬態を完全にやめる必要はありません。
少しずつ「素の自分でいられる場所・相手」を増やしていくことが、回復への一歩です。


まとめ|「普通」を演じるより、「自分でいられる」を増やそう

Aさんは今も、人との関わりに緊張を感じることがあります。
しかし、以前のように「全部合わせなきゃ」と思うことは減ったそうです。

「普通のふり」を減らしていったら、人と違ってもいいと、すこしずつ思えるようになりました。

擬態は、あなたが環境に適応しようと必死に頑張ってきた証。
それ自体は間違いではありませんし、あなた自身を守るための行動と言えます。

それを受け止めた上で、少しずつ「自分でいられる時間」を増やしていくことが、
これからの生きやすさにつながっていきます。


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