2022年04月11日

【ADHDあるある】「仕事が覚えられない」のはなぜ？「できない人」という評価から抜け出すには【後編】

こんにちは、ディーキャリアITエキスパート中野オフィスです！

前回は、ADHD（注意欠如・多動性障害）の特性を踏まえ、
「仕事が遅い」「なかなか仕事が覚えられない」というお悩みについて、
なぜそれが起こってしまうのかという原因についてお話してきました。
今回は、「ではどのように対処すればよいのか？」というところをご紹介していきます。

ディーキャリアは、なんと言っても発達障害の特性に応じたプログラムを提供する就労移行支援事業所！
発達障害の診断を受けているあなた、あるいは「発達障害かも？」と思っているあなた、

ぜひこの記事を読んでみてください！

◆前回のおさらい

それでは、前回の内容です。

前回は、「仕事が遅い」「なかなか仕事が覚えられない」という評価を受けてしまうことについて、
よくある3つのパターンをご紹介しました。

【「仕事が遅い」と思われてしまう3つのパターン】

①指示内容や説明をきちんときけていない
②他の刺激で注意がそがれ、集中できない
③かかる時間の見立てが甘い

仕事を遅くしようと思ってしている人はいません。
頑張っているのになぜか時間がかかってしまう、または「遅い」と評価されてしまう……という人は、
この３つのどれかのパターンに当てはまっているかもしれません。

それぞれの詳細については、前回の記事
（『【ADHDあるある】「仕事が覚えられない」のはなぜ？「できない人」という評価から抜け出すには【前編】）
をご覧ください！

◆明日からできる！　対処法一覧

それでは、それぞれ具体的な対処法をご紹介していきたいと思います。
ご自身での対処法に加えて、周囲の方がやってあげると助かることも含めてご紹介していますので、
ぜひ実践してください！

ご自身でできる対処法

①指示内容や説明をきちんときけない
A）指示内容の聞き漏らしがある場合
→口頭での指示が苦手であることを伝え、以下対応してもらえないかお願いする。
・少しゆっくり言ってもらう
・後で重要なポイントをまとめて言ってもらい、確認する
・メモを取る時間を設けてもらう
・録音をさせてもらう

B）指示を勘違いし、間違ったやり方で進めて、やり直しが生じてしまう場合
・指示を受けた際、口頭で確認し、認識をすり合わせる
・作業に取り組んでいる際、中間報告をする

②他の刺激で注意がそがれ、集中できない
→注意がそがれそうな刺激を排除する
聴覚情報であればイヤホン、視覚情報であれば自分でパーテーションを設置するなど、
集中できる環境を作る
また、ＰＣのタブの整理や、机の上の整理をすることも、
気が散る要因を減らすという意味では有用

③かかる時間の見立てが甘い
→「どれくらいでできそう？」などかかる時間を聞かれた際、即答しない
落ち着いてから、自身のタスクを確認し、確実に完遂できる期限を伝える

周囲の方がやってあげるとよいこと

①指示内容や説明をきちんときけない
それぞれ、可能な範囲で以下の対応をしてあげると、問題が生じにくいです

A）指示内容の聞き漏らしがある場合
→文面での指示など見返せるもので指示を出してあげる
できるだけシンプルに指示を出すと聞き漏らしが生じにくいため、
余計な情報を極力そぎ落として指示出しをしていただけるとよい
また、録音をしたいとの申し出があった場合には、応じてあげるとよい

B）指示を勘違いし、間違ったやり方で進めて、やり直しが生じてしまう場合
→本人から指示の確認があった場合には、認識違いがないか確認してあげる

②他の刺激で注意がそがれ、集中できない
→基本的にはご本人での対処になると思います
「作業中はなるべく話しかけないでほしい」などご本人から依頼があった際は、
可能な範囲で応じていただけるとよいでしょう

③かかる時間の見立てが甘い
→こちらも、基本的にはご本人での対処となります
ご本人が「〇日でできます！」と申告した際、それが現実的ではない期日である場合には、
本当に可能なのか再度確認をしていただけると確実です