メタ認知!?自分を客観視する、私の「幽体離脱(仮)」法
こんにちは! ディーキャリアITエキスパート岐阜オフィスのワークスキルコース訓練生です。
就労移行支援事業所では、就労定着や安定した社会生活を目指して、さまざまな訓練をおこなっています。
仕事や社会生活を送っていくうえでは、どうしても人と関わる場面が出てきます。精神障害や発達障害のある方の中には、障害特性などから対人関係に難しさを感じる方もいます。
そうでなくても、人と意見が食い違った時や人間関係でもやもやしたとき、そのことばかり考えてしまうこともあるのではないでしょうか。
「どうしてあんなことを言われたんだろう」
「自分の言い方が悪かったのだろうか」
「いや、やっぱり相手の方がおかしいと思う」
そんなふうに考えているうちに、どんどん視野が狭くなって、一つの考えから抜け出せなくなる……。私自身も、自分が当事者になっている出来事では、このように視野がとても狭くなっていることがよくあります。
そんな出来事に起因する心の動きについて病院の先生と話していたとき、「メタ認知」の話になったことがあります。メタ認知とは、簡単に言ってしまえば自分自身の感情や考え方を少し離れたところから眺めてみることです。
ただただ「客観視しましょう」と言われても、実際にやってみるととても難しい。
そこで私は、勝手に「幽体離脱しよう」と考えてみることにしました。
頭の中の自分をほんの少しその場から引きずり出して、上からふわっと眺めてみるイメージです。

カメラを3台置いてみる
例えば、誰かと意見が食い違った場面を思い出してみます。
1台目のカメラは「自分」です。自分から見ると、「こういう理由があった」「あの言い方が気になった」「こうしてほしかった」というのが、感情込みでくっきり見えます。
2台目は「相手」です。相手の肩越しに見てみると、「相手にも事情があったのかも」「そんなつもりじゃなかったのかも」という別の景色が見えてきます。
でも、自分と相手の2台だけだと、結局「どっちが正しくてどっちが悪い?」という勝敗モードに戻りがちです。私は「確かにこういう考え方だったのかもしれない、自分が悪かったかな……」と自分の感情を否定してしまうこともしばしばあります……。
そこで3台目を置きます。関係ない第三者のカメラです。
何も知らない人が少し離れたベンチから眺めていたら、どう見えるでしょう。
「2人ともちょっと余裕なくなってるな」
「話している論点がずれてるんじゃない?」
「今すぐ結論出さなくてもいいんじゃない?」
こうしたことは、出来事の真ん中にいる当事者にはなかなか見えにくいものです。私はこの3台目のカメラが一番大事な気がしています。
客観視は、自分を否定することじゃない
「客観的に見る」って聞くと、「自分の感情を抑えなきゃ」「自分が間違ってると思わなきゃ」って身構えちゃうかもしれません。
でも、そうじゃないと思います。
嫌だったなら「嫌だった」でいいです。相手に問題があったと思うなら、その違和感を無理に消す必要もない。
ただ、「自分から見るとこう」という1台のカメラだけで全部を決めつけないで、もう1台、もう2台カメラを増やしてみる。そうすると、自分の考えを打ち消すんじゃなくて、選択肢が増えるんです。
一人でやるのはむずかしい
とはいえ、自分が当事者の出来事を一人で客観視するのは、本当に難しい。
自分では「あのときはこうだった」と思っていても、誰かに話してみると、「あ、そういう見方もあるんだ」って気づくことがあります。
私の通うオフィスでは、ライフスキルコースの方は「定期面談」、ワークスキルコースの方は「特性振返り週報」という取り組みを行っていて、2週間に1回、支援員の方とじっくり話しながら、自分の悩み事や特性について振り返る機会があります。
「どんな場面で特性が出たか」
「そのときどう感じて、どう行動したか」
「考えていた対処を試せたか」
「実際どうだったか」
「次はどうするか」
こういうことを一緒に整理していきます。
一人で考えていると、「あのときは仕方なかった」「もっと頑張るべきだった」みたいに、一つの見方に偏りがちです。でも支援員さんと一緒に振り返ると、「その状況なら無理もないんじゃない?」「対処はできていたよ」「もっと早く相談する方法もあったね」みたいに、全然違う視点が出てきます。
そこで考えた対処を次の2週間で試して、また振り返る。このサイクルが、私にとって「幽体離脱」のトレーニングにもってこいだと思っています。
仕事に応用してみる
この考え方、仕事や訓練でも使えます。
作業が進まなくて「自分は全然できてない」と落ち込んでいるとき、少し外から自分を見てみると、「ずっと同じところで悩んでるな」「ここは誰かに聞いた方がよさそうだ」って気づけたりします。
メールやチャットを送る前も、受け取る側に幽体離脱してみると、「この文章だけで何をしてほしいか分かるかな」「少し言い方が強いかも」って確認できます。
要するに、幽体離脱とは「今自分に見えている景色が、世界のすべてじゃないかもしれない」と一度考えてみることなんだと思います。
少しずつ、慣れていく
感情が大きいときに毎回冷静にできるかって言われると、それはとっても難しいです。正直、私もこの先長い時間をかけて習得していく技術だと感じています。
でも、「今、自分は出来事の真ん中に入り込みすぎてるな」って気づけたら、そこからほんの少し視点を変えられるかもしれません。
一人で難しいときは、誰かと一緒に振り返ってみる。そこで見つけた対処を試してみる。そうやって少しずつ、頭の中のカメラを増やしていけたらいいなと思います。
困ったときは、ほんの少しだけ「幽体離脱」してみてください。自分を外からそっと眺めてみることが、より働きやすくなる、より生きやすくなるための、静かな力になるかもしれません。
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