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合理的配慮とは?働く前に知っておきたい意味と伝え方の準備

面接の終わりに、「何か配慮してほしいことはありますか?」と聞かれた。頭が真っ白になって、「特にありません」と答えてしまった。

前の職場では、口頭の指示がいくつも続くと抜けてしまうことに困っていた。でも「そんなことを頼んだら、わがままだと思われるかもしれない」と思って、最後まで言い出せなかった。

  • 「合理的配慮」という言葉は聞くけれど、何を指すのかよく分からない
  • どこまで頼んでいいのか、線引きが分からない
  • 配慮をお願いしたら、評価が下がるのではと不安
  • 自分に必要な配慮が何なのか、そもそも言葉にできない

ひとつでも当てはまるなら、この記事で「合理的配慮」の意味と、伝える前の準備のしかたを一緒に確認してみませんか。

合理的配慮とは?「特別扱い」ではなく「働きやすくするための調整」

合理的配慮とは、障害や病気などによる働きづらさがあるときに、その人が力を発揮しやすくなるよう、職場がおこなう調整のことです。

働く場面での合理的配慮は、障害者雇用促進法という法律で定められています。2016年4月から、会社の規模や業種にかかわらず、すべての事業主に合理的配慮の提供が義務づけられました。

知っておきたいポイントは、次のとおりです。

障害者手帳を持っている人だけが対象ではありません
身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含みます)などにより、長く働くうえで大きな制限を受けている人が対象とされています。

内容は、本人と職場が話し合って決めます
「これをすれば正解」という決まった形があるわけではありません。同じ診断名でも困りごとは人によって違うため、一人ひとりの事情に合わせて話し合いながら決めていきます。

希望がすべて、そのまま通るとは限りません
職場にとって負担が大きすぎる場合(「過重な負担」といいます)は、義務の対象外とされています。その場合、職場はその理由を説明したうえで、負担になりすぎない範囲でできる配慮を考えることとされています。「できない」で終わりではなく、別の方法を探す話し合いになることもあります。

応募・面接のときと、働き始めてからの違い

応募や面接の段階では、働きづらさの事情や必要な配慮を、本人から職場に伝えることが出発点になります。働き始めてからは、職場の側から「困っていることはないか」を確認することとされています。

つまり、就職活動の段階では、自分から伝える準備をしておくことが大切になります。

合理的配慮には、どんなものがある?

発達障害や精神障害のある人の場合、たとえば次のような配慮が考えられます。

  • 指示を一つずつ出してもらう。口頭だけでなく、メモやチャットでも伝えてもらう
  • 仕事の優先順位や締め切りを、はっきり示してもらう
  • 困ったときに相談できる担当者を決めてもらう
  • 通院や体調に合わせて、勤務時間や休憩の取り方を調整してもらう
  • 音や人の出入りが気になるときに、席の位置を工夫してもらう

どんな配慮ができるかは、仕事の内容や職場の状況によって変わります。ここで挙げたものは、あくまで一例です。

よくある誤解

  • 「配慮をお願いするのは、わがまま」……合理的配慮は、法律にもとづいて職場と話し合うものです。遠慮して我慢を続けるより、働き続けるための準備として考えてみてください
  • 「配慮があれば、苦手なことは何もしなくていい」……配慮は仕事を免除するものではなく、仕事をしやすくするための調整です
  • 「困っていることを全部伝えないといけない」……すべてを一度に伝える必要はありません。優先順位をつけて、必要なことから伝えれば大丈夫です

伝える前に。「3つに分けて」整理してみましょう

配慮を伝えるときに難しいのは、「何に困っていて、何をしてほしいのか」を短くまとめることです。次の3つに分けて書き出してみると、整理しやすくなります。

① 困る場面
「苦手です」だけでなく、どんな場面で困るのかを具体的に書きます。
例:「口頭で3つ以上の指示が続くと、途中の内容が抜けてしまうことがある」

② 自分でしている工夫
自分なりに対処していることがあれば書きます。職場も「一緒に工夫できる人だ」と受け取りやすくなります。
例:「その場でメモを取るようにしている」

③ お願いしたいこと
職場にしてほしいことを、できるだけ具体的に書きます。
例:「作業の指示を、チャットやメモでもいただけると助かる」

この3つをつなげると、次のような伝え方になります。

口頭で指示が続くと、途中の内容が抜けてしまうことがあります。その場でメモを取るようにしていますが、それでも漏れてしまうことがあります。可能であれば、作業の指示をチャットやメモでもいただけると助かります。

今日から試せる、小さな準備

困った場面を、思い出せるだけ書き出す
前の職場、アルバイト、学校、家での作業など、場所は問いません。「あのとき困った」と思い出せる場面を書き出すと、①の材料になります。

お願いは「2〜3個」にしぼる
書き出した中から、働き続けるうえでいちばん影響が大きいものを選びます。最初から多くを伝えようとすると、自分も相手も整理しにくくなります。

紙やメモに残しておく
面接で緊張すると、準備していたことが出てこないこともあります。短くまとめたものを手元に置いておくと安心です。

伝える範囲は、自分で決めてよい
障害名や詳しい経緯まで話すかどうかは、ご自身で考えて決められます。障害名よりも、「どんな場面で困り、何があると助かるか」を伝えるほうが、職場には伝わりやすいことも多いです。

一人で整理するのが難しいときは。「就労移行支援」という選択肢

就労移行支援は、障害や病気、働きづらさを抱える人が、就職や働き続けることを目指して通う福祉サービスです。

「自分に必要な配慮が分からない」という悩みは、一人で考えるほど難しくなりがちです。ディーキャリア橋本オフィスでは、次のようなことを一緒に進められます。

  • 就職スキルチェックで、得意・苦手を整理する:働くうえで必要なスキルを項目ごとに確認し、自分の得意なことと、配慮があると助かることを分けて整理します。就職スキルチェックは随時受け付けています
  • 通所中の場面から、配慮の材料を集める:通所の中で「どんな場面で困りやすいか」「どんな工夫ならうまくいったか」をスタッフと振り返ります。自分の感覚だけでなく、実際の場面をもとに考えられます
  • 求人票を一緒に確認する:仕事内容や勤務時間、配慮についての記載などを一緒に読み、「この職場でどんな配慮をお願いすることになりそうか」を考えます
  • 伝える文章をまとめ、伝え方を練習する:「困る場面・自分の工夫・お願いしたいこと」を短い文章にまとめ、面接などで伝える練習をします
  • 就職後も相談できる:働き始めてから「お願いしたい配慮が変わってきた」というときも、相談できます

橋本・相模原エリアで探している方へ

ディーキャリア橋本オフィスは、JR橋本駅の改札からすぐの場所にある就労移行支援事業所です。発達障害や精神障害のある方、診断はないけれど働きづらさを感じている方の「働く」をサポートしています。

「配慮をお願いしたいけれど、何をどう伝えればいいか分からない」という段階でのご相談も大丈夫です。

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参考になる公的な情報

よくある質問

一般の求人(障害を伝えずに働く場合)でも、合理的配慮は受けられますか?

合理的配慮は、本人と職場の話し合いの中で決まるものです。職場に事情を伝えていない場合、職場が配慮を考えることは難しくなります。障害を伝えて働くかどうかは、それぞれに利点と注意点があります。迷っている場合は、どちらの働き方が自分に合うかを一緒に考えることもできます。

診断を受けていなくても、相談できますか?

はい、ご相談いただけます。就労移行支援の利用は、診断名だけで決まるものではなく、医師の意見書などをもとにお住まいの自治体が判断します。まずは今の状況を整理するところから始められます。

自分に必要な配慮が、まったく思いつきません。

すぐに思いつかないのは、珍しいことではありません。困った場面を一つずつ思い出したり、通所の中で実際に試したりするうちに、少しずつ見えてくることも多いです。

就労移行支援についての補足

  • 就労移行支援は、障害者総合支援法にもとづく福祉サービスです。利用にはいくつかの条件があります
  • 利用できるかどうかは、お住まいの自治体が判断します。障害者手帳がなくても、医師の意見書などで利用できる場合があります
  • 利用期間は原則2年間です
  • 利用料は前年の収入などによって決まり、自己負担がかからない場合もあります

まずは、無料相談・見学から

「話を聞いてみたいだけ」「まだ利用するか決めていない」という段階でも大丈夫です。見学や相談は無料でおこなっています。

アクセス:JR橋本駅改札より徒歩0分
電話:042-703-3915
問い合わせページ:https://dd-career.com/office_data/hashimoto/