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頼まれると断れず、仕事を抱え込んでしまうあなたへ|橋本の就労移行支援でできること

「これ、お願いしてもいい?」

そう声をかけられると、つい「はい、大丈夫です」と答えてしまう。自分の仕事も、まだ終わっていないのに。

席に戻ってから「また引き受けちゃった」と小さくため息をつく。そんなこと、ありませんか。

  • 頼まれた瞬間、「断る」という選択肢が頭に浮かばない
  • 「今ちょっと忙しくて」と言いかけて、飲み込んでしまう
  • 引き受けた仕事を先にやって、自分の仕事が後回しになる
  • 残業や持ち帰りが増えて、休みの日まで疲れが残る
  • 限界に近づいてから、急に全部が回らなくなる

断れないのは、性格が弱いからとは限りません。その場で何が起きているのかを分けてみると、工夫できるところが見えてきます。

「断れない」とき、頭の中で起きていること

断ったときの相手の反応を、先に想像してしまう

「嫌な顔をされたらどうしよう」「使えない人だと思われたくない」。返事をする前に、相手の反応が頭の中でどんどんふくらんでいきます。

以前、断って気まずくなった経験がある人。職場で注意されることが多かった人。そういう人ほど、このブレーキは強くかかりやすいものです。

自分の仕事量が、頭の中だけでは見えにくい

引き受けるかどうかを決めるには、「今、何をどれだけ抱えているか」が分かっている必要があります。でも、仕事の量や締め切りを頭の中だけで覚えていると、声をかけられたその瞬間に全体を思い浮かべるのは難しい。

「たぶん大丈夫」と答えて、あとで時間が足りなくなる。作業時間の見積もりが苦手な人には、よく起きることです。

その場で、すぐ答えなければと焦る

声をかけられた瞬間は、考える時間がほとんどありません。作業中に急に話しかけられると頭が切り替わりにくい人や、相手を待たせることに強い焦りを感じる人は、とりあえず「はい」と言ってしまいがちです。

ADHDやASDなど発達特性のある人の中にも、こうした場面で負担を感じやすい人がいます。ただ、どこでつまずくかは人によって違いますし、診断がなくても同じように困っている人はたくさんいます。

「頼られること」が、安心につながっている

頼まれると、役に立てている気がする。職場に居場所がある気がする。それ自体は、悪いことではありません。

ただ、それが職場での唯一の安心材料になっていると、断ることが「居場所を手放すこと」のように感じられて、ますます言いにくくなります。

よくある誤解

  • 断る人は、協調性がない
  • 新人や立場の弱い人は、頼まれた仕事を全部引き受けるもの
  • 自分が我慢すれば、職場はうまく回る
  • 断れないのは、自分の気が弱いせい

実際には、引き受けすぎて仕事が遅れたり、疲れがたまって休んだりすると、かえって周りの負担が増えることもあります。無理をしないことは、自分のためだけのものではありません。

大切なのは「上手に断ること」より「すぐに引き受けないこと」

断るのが苦手な人に、いきなり「はっきり断りましょう」と言っても、なかなか難しいと思います。

目指すのは、断れる人になることではなく、「はい」と言う前に一呼吸おける仕組みをつくること。

引き受けるか断るかを、その場で決めなくていい。いったん持ち帰って、自分の仕事量と照らし合わせてから返事をする。それだけでも、抱え込みはかなり減らせます。

今日から使える、仕事を抱え込まないための工夫

全部やる必要はありません。使えそうなものを一つ、試してみてください。

① 「確認してからお返事します」を決まり文句にする
断る言葉ではなく、保留の言葉を一つ用意しておきます。「今の作業を確認してから、10分後にお返事してもいいですか」。相手を否定していないので、口に出しやすい一言です。

② 「いつまでに」「どのくらい」を聞き返す
中身があいまいなまま引き受けると、見積もりが外れやすくなります。「締め切りはいつですか」「どのくらいの量ですか」と聞くのは失礼ではなく、仕事を正確に進めるための確認です。

③ 今抱えている仕事を、見える場所に書き出しておく
付箋でも、メモ帳でも、スマホのリストでもかまいません。頼まれたときにそれを見れば、「今日はもう余裕がない」と自分でも判断しやすくなります。相手にそのまま見せて説明することもできます。

④ 優先順位は、上司に決めてもらう
「今Aの資料を作っているのですが、こちらとどちらを先にしたほうがいいですか」。両方を自分ひとりで背負わずに、判断を上司に預ける聞き方です。断るのではなく、相談の形になります。

⑤ 「全部」か「ゼロ」かで考えない
「今日は難しいですが、明日の午後なら」「入力の部分だけならできます」。条件をつけて引き受けるのも、一つの方法です。

言えなかった日があっても大丈夫。次の機会に一つ使えれば、それで十分です。

一人で抱え込む前に。「就労移行支援」という選択肢

就労移行支援は、障害や体調面の不安などがあり、一般企業で働くことを目指す人が、就職と、その後働き続けるための準備をする福祉サービスです。生活リズムを整える練習、自分の得意・苦手を知る取り組み、職場を想定したコミュニケーションの練習、就職活動のサポートなどを受けることができます。

断れずに抱え込む状態が続くと、残業や疲れがたまり、体調を崩して仕事を続けられなくなることもあります。就職すること以上に、「無理をしすぎずに働き続けること」が大切になる困りごとです。

就労移行支援では、たとえばこんなことに取り組めます。

  • 作業の量や時間の見積もりを、実際の訓練の中で確かめる
  • 「確認してから返事します」「どちらを優先しますか」といったやりとりを、スタッフと練習する
  • 引き受けすぎてしまった場面を、その日のうちに一緒に振り返る
  • 自分が抱え込みやすいパターンを整理し、就職先に伝えたい配慮としてまとめる

練習の場で言えるようになっても、実際の職場ではまた言えなくなることがあります。それも自然なことです。就職したあとも相談できる先があることは、働き続けるうえでの支えになります。

困りごとを言葉にすること自体が難しいと感じている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

関連記事:「困っていることは?」と聞かれても、うまく答えられないあなたへ|橋本の就労移行支援でできること

職場のストレスや、働く人のこころの健康については、厚生労働省のポータルサイトでも情報が公開されています。
厚生労働省「こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)」

橋本・相模原エリアで探している方へ

ディーキャリア橋本オフィスは、JR橋本駅の改札から徒歩0分の場所にあります。

「前の職場では、気づいたら仕事を抱えすぎていた」「次の職場では同じことをくり返したくない」。そんな思いからのご相談も受け付けています。うまく断れなかった経験を、一緒に振り返るところから始められます。

よくある質問

Q. 頼まれると断れないのは、発達障害のせいなのでしょうか?

この記事だけで判断することはできません。断れない背景はいくつも重なっていることが多く、特性だけが理由とは限りません。気になる場合は、医療機関や相談機関に話してみるのも一つの方法です。

Q. 断ったら、職場で嫌われそうで怖いです。

「無理です」とだけ伝えるより、「確認してから返事します」「明日なら可能です」と伝えると、受け止められ方が変わることがあります。いきなり断るより、保留や条件つきの返事から試すほうが負担は小さくなります。

Q. 今働いていて、引き受けすぎて疲れ切っています。相談してもいいですか?

はい、ご相談いただけます。働いている方が就労移行支援を利用できるかどうかは状況によって異なるため、まずは今の状況をお聞かせください。心身の不調が続いている場合は、医療機関への相談もあわせて検討してください。

Q. 上司に「仕事を抱え込みやすい」と伝えてもいいのでしょうか?

伝えるかどうか、どこまで伝えるかは人それぞれです。伝える場合は、「量が多いと優先順位が分からなくなるので、順番を教えてもらえると助かります」のように、困る場面と助かる対応をセットにすると伝わりやすくなります。

この記事を読むうえでの注意

  • 困りごとの感じ方や程度には個人差があります。
  • この記事は、診断や治療を目的としたものではありません。
  • 眠れない、食欲が落ちる、出勤前に強い不調が出るなど、心身への影響が続く場合は、医療機関への相談も検討してください。

就労移行支援についての補足

  • 就労移行支援の利用には一定の条件があります。原則として65歳未満で、一般企業への就職を目指す方が対象です。
  • 利用期間は原則2年間です。
  • 利用できるかどうかは、お住まいの自治体の判断によります。診断名だけで決まるものではありません。
  • 現在働いている方や休職中の方は、状況によって利用できるかどうかが異なります。

用語の注釈

  • ADHD:注意欠如・多動症。不注意や忘れ物、気が散りやすいなどの困りごとが出やすい特性です。現れ方は人によって大きく異なります。
  • ASD:自閉スペクトラム症。人とのやりとりの仕方や、予定の変化への対応などに、その人なりの特徴が出やすい特性です。こちらも現れ方は人それぞれです。

まずは、無料相談・見学から

「うまく話せる自信がない」「断れなかった話がまとまらないかもしれない」。それでも大丈夫です。まずは、今感じていることを聞かせてください。