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【発達障がいと擬態】「完璧なふり」が心を壊す!過剰適応の危険性なのだ!
「仕事で失敗したくないのだ…」 「空気が読めないと思われたくないのだ…」 「周囲の人と同じように振る舞いたいのだ…」
発達障がい(ASDやADHDなど)の特性を持つ当事者は、社会での生活の中で、特性を周囲に悟られないように意識的に、あるいは無意識のうちに過剰な努力をしていることがあるのだ。
この行動を「擬態(ソーシャルカモフラージュ)」と呼ぶことがあるのだ。特性を隠して、定型発達者のようにふるまおうと頑張る、一種の「生存戦略」なのだ。

擬態と過剰適応って、どんな行動なのだ?
擬態とは、発達障がいの特性をカモフラージュするために、定型発達者の行動や言葉を真似たり模倣したりすることなのだ。これは、過去の失敗体験から「このままの自分では社会で受け入れられない」と感じてしまうことが原因となっていることが多いのだ。
例えば、こんな体験はあるのだ?
- コミュニケーション面で:笑顔を無理して演じる、相槌や同調を意識的に真似る、自分の意見を言わない。会話中に相手の眉間のしわや口角の上げ下げなど、表情の変化に過度に意識を向け続ける。
- 仕事面で:不注意によるミスを防ぐために、過度な確認作業にこだわり、必要以上に時間を消耗する。他の人にとっては簡単な業務でも、特性によって何倍ものエネルギーを使っていることがあるのだ。
- 生活面で:感覚特性で苦手な環境なのに、周囲に合わせようと頑張りすぎる。
これらは、特性による困難を隠すために、本来は特性上苦手なことを度を過ぎるほどに頑張る過剰適応なのだ。まるで演劇のように、別の誰かを演じることで、その世界で生きづらさを解消しようとしているのだ。
無理をし続けることの深刻なリスクなのだ
擬態は社会で生きるための術かもしれないけど、無理をし続けること自体が、心身にとって大きな負担になるのだ。
1. 精神と身体の消耗(バーンアウト)なのだ
常に緊張し、自分の感情や特性を抑圧してふるまうことは、絶え間ない疲労を生むのだ。「しんどい」「疲れる」「体が動かない」という状態が続き、最終的にはバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥るリスクが高まってしまうのだ。この消耗は、単なる肉体疲労ではなく、神経的な疲弊が原因なのだ。
2. 二次障害と診断の遅れなのだ
この慢性的なストレスが原因で、うつや適応障害といった二次障害を発症するリスクが高まるのだ。自分では気づかないうちに心が悲鳴を上げていることがあるのだ。また、特性を巧妙にカモフラージュしている結果、周囲に気づかれないため、「あなたは大丈夫だ」と誤解され、専門の診断が遅れる原因にもなる可能性があるのだ。診断が遅れると、適切なサポートが得られず、さらに過剰に適応してしまうという悪循環に陥るのだ。
3. 自己肯定感の低下と人間関係リセットなのだ
擬態をする行動は、本来の自分や「発達障がい者である自分」を否定していることにも繋がりかねないのだ。「ありのままの自分」を受け入れられない状態が続くことで、自己肯定感が下がるのだ。その結果、人間関係に疲弊してしまい、疲労がピークに達した時に、人間関係リセットを繰り返すという行動につながるケースもあるのだ。
4. 理解されない苦しみ なのだ
特性を完璧に隠していると、周囲はあなたの困難に気づくことができないのだ。周囲からの「あなたはできる人」という誤解によって、さらに高いレベルの業務や責任を任され、負担が増えてしまうこともあるのだ。適切な配慮やサポートが得られないまま、さらに生きづらさが増すのだ。
自分の心身を守るために大切なことなのだ!
自己対処や特性への対策は、社会生活において非常に大事な機能なのだ。でも、その努力があなたの心を傷つける原因になっていないか、立ち止まって考えてほしいのだ。
ステップ1: 自分の限界を言葉にするのだ
まず、「これはぼくにとって過度なストレスだ」と認識することがスタートなのだ。疲労感や体調不良、こだわりが強くなるなど、身体のサインを無視しないのだ。「今日は無理だったのだ」と正直に自分に伝えることが、自分の心を守る第一歩なのだ。
ステップ2: 支援を受けるのだ
すべてのことを一人で解決しようとしなくていいのだ。擬態をすることで消耗するエネルギーを、特性を理解してもらえる場所で回復させることが大切なのだ。自分の特性を深く理解し、無理のない働き方や環境調整の方法を学ぶことが大切なのだ。
ディーキャリア宇都宮オフィスでは、発達障がいがある方が、無理な擬態から卒業し、本来の自分を活かして社会と繋がるサポートを提供しているのだ。あなたの心身を守るための「生存戦略」を、一緒に見つけていきたいのだ!
ディーキャリア宇都宮オフィスでは随時見学・体験を承っているのだ。気軽に連絡して欲しいのだ!
オフィスページ :就労移行支援事業所 ディーキャリア宇都宮オフィス
電話:028-611-1080
メールアドレス : utsunomiya@dd-career.com
この記事を書いた人
植平 悠史(就労移行支援サービス管理責任者/福祉サービス在職歴13年)
専修大学文学部心理学科卒。在学中から児童相談所やグループホームなどでボランティアをおこない、「家庭環境や障がいの有無で人生の選択肢が狭まることのない社会」をぼんやりと志す。
とはいえ、初めての就職は「スノーボードがしたい!」という理由で新潟・十日町のリゾートホテルへ。5年の勤務後に福祉の道へ戻り、入所施設6年、グループホーム2年、放課後等デイサービス5年を経て、現在は就労移行支援事業所でサービス管理責任者として日々奮闘中。
モットーは「人生って、面白い」。支援の現場で見えてきた“リアルな困りごと”と、“今できる工夫”を発信中。サブカル大好き。


