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ADHD当事者が語る時間に余裕を持たせることの重要性

おはようございます。ディーキャリア所沢オフィスのピアスタッフのKです。

小さい頃によく“5分前行動を意識しなさい”と言われた経験はありませんか?

5分前行動は社会に出てからも大事な心がけではありますが、小さい頃と違って、遅れそうになったときに“早くしなさい”と注意される機会は減っていきます。

一人暮らしをしている場合、自分で起きて自分で支度しないといけないため、時間管理を全て自分一人で行わなければなりません。

そのため、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性上、遅刻してしまうことが多くなってしまったり、時間に間に合いはするけれども毎回全力ダッシュで、職場に着く頃には疲労困憊な状態になるケースもあります。

(出典:Photo AC)

ADHD(注意欠如・多動性障害)のどういった特性が時間に余裕がなくなることに繋がるのか見ていきましょう。

  • 衝動性

衝動性が高いとその場の思いつきで行動することが多い傾向にあります。

中でも時間に余裕ができると、普段より時間があるから他のことをやろうと突発的に行動してしまうことがあります。

これが朝の時間になると、いつもより早く起きられたからちょっと部屋の掃除をしてみようかなと唐突に行動してしまい、いつもより時間に余裕があったはずが、普段と変わらない時間になってしまうことも起こり得ます。

  • 過集中

過集中とは“集中し過ぎてしまうこと”を指します。過集中はただの集中と違い、過度に集中してしまう点がメリットでもあり、デメリットにもなり得ます。過集中状態では時間の流れや自身の疲労具合なども忘れて1つのことに全集中してしまい、高いパフォーマンスを発揮できる代わりに反動が大きくなってしまいます。

特に時間を忘れて集中してしまうため、時間に余裕があっても何か集中して作業を行っていると時間に余裕がなくなっていることも多々あります。

  • 見積もりの甘さ

“時間まであと〇〇分あるからまだ余裕がある“

“まだ時間に余裕があるから他の作業ができる”

これらの判断は時間の見積もりを見誤ると後の予定に影響が出ます。

特性上、見積もりの甘さから作業時間の見積もりと実際の時間の差が大きく、大幅に乖離してしまうことがあります。

実際は1時間かかる作業を30分で完了すると見積もってしまい、時間が足りずに他の予定をリスケしたり、急いで終わらせる必要があるなど、忙しない状態になってしまいます。

また、作業時間以外にも時間そのものの捉え方に誤りがある場合もあります。

例えば駅から目的地まで10分かかる場合、待ち合わせ時間の10分前に駅に到着していれば問題ないと認識してしまうことがあります。実際には電車の乗り降りや改札の混雑具合などで細かいところでかかる時間を無視してしまい、結果的に時間ギリギリになってしまいます。

時間に遅れてしまうことの原因の元を辿っていくと、予定を詰め込む癖があると考えられます。

例えば10時に友達と待ち合わせをしていて、家から待ち合わせ場所まで30分かかる場合、

10時に待ち合わせ

   ↓

10時に着けばいい

   ↓

移動に30分かかるから9時30分に家を出ればいい

   ↓

9時30分に出発しよう

このようになり、10時ピッタリに着くような予定になってしまいます。

実際には10分前に着いても問題はないので、早めに家を出ることが望ましいです。

しかし、日常的に予定を詰め込む癖があると、自然とこういった考えに陥りがちです。

また、9時30分に“出発する”という考え方も少し曖昧で、9時30分になって初めて出発の支度をするケースもあります。

これは、頭の中では家を出ること=身支度を整えて出発することという認識のため、身支度を整え始めたら、その瞬間から家を出発しているという認識になってしまっています。

所謂ドアトゥードアでの考え方ではなく、自宅から目的地までの距離で考えてしまっているため、このような細かなズレから大幅な遅刻に繋がります。また、そこからさらに見積もりの甘さが重なり、待ち合わせ時間になってようやく家を出発したなんてケースも珍しくはありません。

では、どうすれば遅刻を回避することができるのでしょうか?

それは“全て”のスケジュールに余白を持たせることです。待ち合わせが10時なら10分前の9時50分が待ち合わせだと考えます。

そしてその30分前に家を出るなら9時20分…ではなく、これも10分の余裕を持たせて9時10分に家を出ます。

そんなに早くに家を出たら長い時間待つことになるのでは?

そう思った方もいるかもしれません。

しかし、その“待つこと“がとてつもなく大切なことなのです。

ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性がある人の多くは、興味関心の高さから常日頃あれこれ考えたり動いたりしています。その積み重ねが慢性的な疲労や脳疲労に繋がり、どこかでミスやトラブルが発生する原因となります。

そこで大事なことが“何もしない時間”を作ることです。

これが簡単そうで意外と難しく、特にADHD(注意欠如・多動性障害)の特性がある私は思い返すと常に何かしらの予定を詰め込んでいることがほとんどです。

毎朝時間に余裕がなく、最寄りの駅に着くまでは革靴で全力ダッシュが当たり前でした。

そのため、毎回革靴がすぐダメになり、何度も買い替えていました。

そこで、時間にものすごく余裕を持たせて何もしない時間ができるくらいに、試しにいつもより20分くらい早めに家を出発してみたところ、びっくりするくらい快適でした。

ゆっくり歩いても通勤時間に余裕があり、何度も時計を見直す必要もなく心にゆとりがあり、何もしない時間で自身の体調や気温の変化に気づく余力も生まれました。

最初は20分も早く出たら20分も待ちぼうけじゃないかと思ったのですが、そもそもいつも出発している時間が5~10分遅れているため、20分早く家を出て5~10分前行動になっていることに気づきました。

また、待ち時間もスマホを取り出すと、あれこれと調べたいことが次々と湧いて出てくるため、意外と待ち時間も暇にならず悪くないなと感じました。

それでいていつもみたくダッシュすることもないので、普通に出勤しているだけなのにQOLが向上したように感じました。

物凄く暇になるかもしれない!と思っても意外とそこまでに暇にならないどころか、余裕が生まれ、今自分が取り組んでいることにかえって集中することができました。

また、何もしない時間は仮眠に充てることで体力的にも余裕が生まれ、帰宅後の疲労もいつもより軽減されていると実感できるようになりました。

いつもより早すぎるかな?と思っても、そのいつもに余裕がないのであればちょうどよくなる可能性が高いです。

是非一度試してみてください!

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■この記事を書いた人は?■

ディーキャリア立川オフィス・所沢オフィス編集部

普段は、ディーキャリア立川オフィス、ディーキャリア所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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