発達障害の私が思う「あいまいな表現がわからない」——「いい感じで」って、どうすればいいの?【就労移行支援・立川】
〜「普通の言い方」で固まってしまう私の、質問と確認のライフハック〜
「いい感じでお願いね」「適当にやっておいて」「様子を見ておいて」——こう言われて、頭が真っ白になったことはありませんか?

こんにちは!ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
まわりの人には「普通の言い方」でも、私にとっては「どうすればいいの?」と止まってしまう言葉があります。「いい感じって、どのくらい?」「適当にって、どこまで?」——頭の中で正解を探し始めて、動けなくなってしまうんです。
これは、話を理解する気がないからでも、能力が低いからでもありません。悪気があるわけでもなく、脳の特性による「理解のスタイルの違い」です。この記事では、なぜあいまいな表現がわからないのかを整理したうえで、私が実践している、質問と確認の工夫をお伝えします。
1. なぜ、「あいまいな表現」がこんなにわからないのか?
あいまいな表現でつまずくのは、理解力が低いからでも、真面目すぎるからでもありません。いくつかのごく自然な理由が重なっています。
- 情報を具体的に理解したいタイプだから。
頭の中で「正解」を探そうとするため、情報があいまいだと判断の基準が持てません。「いい感じ」という言葉には具体的な基準がないので、「何をもっていい感じとするのか」がわからず、そこで思考が止まってしまいます。
- 行間を読むのが苦手だから。
あいまいな表現には、「言わなくてもわかるよね」という前提が隠れています。言葉の裏にある「きっとこうだろう」を読み取ることがむずかしいため、相手が当然だと思っている意図が、こちらには届かないのです。
- 失敗したくない気持ちが強いから。
あいまいな指示だと、「間違えたときに怒られるかも」という不安が強くなります。「勝手にやって違ったらどうしよう」という気持ちが、行動を止めてしまいます。慎重だからこそ、あいまいさが怖いのです。
2. まず知っておく!あいまいな表現がわからないのは、努力不足じゃなく「特性」だ
「みんなわかっているのに、自分だけわからないのはダメだ」という思い込みを、まず手放しましょう。ここを整理しておくことが、一番大切な下ごしらえです。
あいまいな表現がわからないのは、努力不足ではなく「特性」です。 脳の理解のスタイルが、「具体的な情報を好むタイプ」なだけです。責めることではありません。
たとえば、日常にはこんなあいまいな表現があふれています。それを具体的にしてもらえると、私たちはぐっと動きやすくなります。
- 「いい感じでお願いね」→「AとBの2点を、見やすくまとめてほしい」
- 「適当にやっておいて」→「重要でないところは省いてOKだよ」
- 「様子を見ておいて」→「30分後に状況を確認して、変化があれば知らせて」
- 「できるだけ早く」→「今日の15時までにお願いします」
- 「なんとかなるよ」→「困ったら、〇〇さんに相談してね」
同じことを伝えているのに、具体的になるだけで、こんなにも動きやすくなります。「自分の判断」が求められると頭がフリーズしてしまう——それが、あいまいな表現でつまずく正体です。
3. その場で試せる!私が実践している工夫
あいまいな表現に出会ったとき、私が実際にやっている工夫を紹介します。
【工夫①】わからないときは、素直に質問する
あいまいな指示を受けたら、わからないまま進めず、素直に質問しましょう。ハードルを地面まで下げて、「聞くのは失礼かな」という遠慮はいったん置きます。
「どのくらいを目安にすればいいですか?」
「いつまでに、何を、どのくらいやればいいか、確認させてください」
質問することは、「理解できない」ではなく「正確にやりたいから確認している」という前向きな姿勢です。聞いたほうが、結果的にミスも減ります。
【工夫②】メモをとって、確認する
聞いた内容はその場でメモして、「これで合っていますか?」と確認しましょう。「15時までに、AとBをまとめる、ということで合っていますか?」と口に出して確認するだけで、認識のズレを防げます。あいまいなまま進んで大きくやり直すより、最初に確認するほうがずっとラクです。
【工夫③】自分の中で「具体的なイメージ」に置き換える
あいまいな言葉を受け取ったら、自分の中で具体的なイメージに変換するクセをつけましょう。「できるだけ早く」→「たぶん今日中かな、でも念のため確認しよう」というように、いったん自分なりに具体化してみる。この一手間が、フリーズを防ぎます。
【工夫④】困ったときは、サポートしてくれる人に相談する
どうしても判断できないときは、一人で抱え込まず、相談できる人に聞きましょう。「この指示、どう受け取ればいいと思いますか?」と聞くだけで、自分では気づけなかった解釈のヒントがもらえます。相談することも、立派な仕事の進め方です。
■ まとめ:「わからないこと」を減らすことが、安心して動くことにつながる
「みんなわかっているのに自分だけ」と一人で抱え込んでフリーズするのをやめて、「素直に質問する」「メモをとって確認する」「具体的なイメージに置き換える」という道具を使いながら、あいまいな表現とちょうどいい距離でスマートにつきあっていこう。
あいまいな表現がわからないのは、あなたの努力不足ではなく、特性です。伝え方を少し工夫してもらうこと、そして自分から確認すること——この両方で、お互いのストレスはぐっと減ります。「わからないこと」を減らすことが、安心して動くことにつながります。一人ひとりの特性を理解し合える関係を、少しずつ作っていきましょう。
最後に:ディーキャリア立川オフィスで「確認と質問のスキル」を一緒に練習しよう
ディーキャリア立川オフィスでは、あいまいな指示への対処や、質問・確認のコミュニケーションを、実際の場面に近い形で一緒に練習できるプログラムに取り組んでいます。「あいまいな指示が苦手でミスが増える」「聞き返すのが怖くて確認できない」「自分に合った仕事の進め方を身につけたい」という方も、ぜひ一度、見学や無料相談にいらしてください。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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