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発達障がいのある人は【 予期不安 】を感じやすい?
そもそも「予期不安」とは何なのか?
「また失敗するかもしれない…」
「どうせうまくいかない…」
そんな【 まだ起こっていない出来事 】に対して、強い不安や恐怖を感じたことはありませんか?
予期不安とは、これから起こる “ かもしれない ” 出来事に対して、ネガティブな未来予測をくり返し脳内にイメージしてしまい、まだ現実には何も起こっていないにもかかわらず、強いストレスや負の感情、動揺を引き起こしてしまう状態のことを指します。とくに、発達障害(ASD・ADHD)のある方にとって、予期不安は身近な問題です。症状がひどくなると不安障害やパニック障害、うつ病などの2次障害を併発することもあるので注意が必要です。

よく分かんないけど
落ち着かないなぁ…
なんかモヤモヤするなぁ…
なんでだろうなぁ…
なぜ発達障害のある人は【予期不安】を感じやすいのか?
「こだわり」と「予測の困難さ」が影響している?
発達障害(ADHD・ASD)のある方は、「急な環境の変化」や「 予測しづらい状況 」に対して不安を感じやすい特徴があると言われています。想定外の状況や初めての環境では、何が起こるのか分からないという感覚が強くなるため、それが不安や恐怖、パニックの原因となるのです。
また「こだわりの強さ」や「一定のルールを守りたい」という傾向もあるため、日常のちょっとした変化や些細なコミュニケーションのずれなどにも敏感で、影響を受けてしまいがちです。
失敗体験や人間関係でのトラブルが心に残りやすい?
発達障害(ADHD・ASD)のある方は、特性上の問題でストレスを抱えやすく、
子どもの頃から「周囲とうまくやれない」「思った通りに行動できない」という経験をくり返してきている可能性が高いです。その失敗体験の多さから、出来事や周囲に対して「また迷惑をかけるかもしれない…」「またミスするかもしれない…」といった思い込みが発生しやすいのです。
又、過去に失敗した事実がベースになっているので、そのときに体験した不安や恐怖をこれからの事実として認識してしまうケースがあるようです。

あぁ…
うまくいかないかもしれない…
また失敗したらどうしよう…
そのような背景から、日常生活で起こりうる些細な変化であっても刺激を受けやすく、目の前の状況に対して無意識に過剰適応したり、気付かない内にストレスを抱えてしまったりするのです。
不安を感じていてもすぐに崩れるわけではありませんが、確実に疲弊してゆきます。
そしてある一定のところで、急に不安が大きくなり体調を崩してしまう…ということが起こります。
予期不安が日常生活に与える影響
予期不安が続くと、以下のような生活に悪影響を及ぼす症状や
行動が出てくることがあるので気を付けましょう。
- 朝になると動悸やめまいがして、学校や職場に行けなくなる
- 緊張や恐怖からパニック症状が出る
- 不安を避けるために、人と会うことや外出を避けるようになる(回避行動)
- イライラや落ち込みが強くなり、感情のコントロールが難しくなる
上記のような状態が長引くと社会生活に支障をきたしてしまいます。症状がひどくなると、
深刻な精神疾患につながるリスクも高まるため早めの対処が必要です。

「ムシャクシャするー!」
「うわぁー!」
「もうだめだー!」
(※こうなる前に対処しましょう)
発達障害(ADHD・ASD)のある方の不安は「脳機能の働き方の違い」という、特性に基づく部分が大きいため、自身の特性に対する理解を深め、対策を立てることが大切です。
- 「 先のことをイメージするのが苦手 」
- 「 急な予定変更や、環境の変化に弱い 」
- 「 甘えているように見えるが、甘えているわけではない 」
- 「 環境調整など、安心できる対応で改善できる可能性がある 」
本人が自己理解を深めるとともに、周囲と話し合ってお互いに理解し合い、支え合うことでそれぞれが感じるストレスも減り、仕事生活や日常生活の質が大きく向上します。
予期不安を和らげるためには?
【 思考のクセを見直す 】
予期不安を和らげるには、「 思考のクセ 」を見直すこと(リフレーミング)がとても効果的です。
これは、認知行動療法(CBT)と呼ばれる心理療法でカウンセリング等でよく使われる方法です。
下記は一例になります。
「思考のクセ」を見直すワーク: 思考のリフレーミングの例
ネガティブな思考 | 新しい視点を取り入れた 考え方 |
---|---|
失敗するかも | ⇒ 失敗しても立て直せる方法はある |
また同じことになる | ⇒ 前回の反省を活かして再発防止している |
迷惑をかけるかも | ⇒ 必要なら相談してもよいと言われている |
リフレーミングの実践方法
- 不安を感じたときは、その「 思考 」をそのまま紙に書き出す
- 不安を感じた状況や、自分の思考を「事実」と「感情」に分けて整理する
- 新しい視点や、意味合いを見出す
- 自分だけで難しい場合は、信頼できる人とおこなう
慣れてくると不安を客観的に見ることができ、
「今の自分に何ができるか」という視点に切り替えることができるようにます。

リフレーミングは、
慣れるまで 信頼できる人と
おこなうとよいでしょう
必要なときは医師に相談を
上記のリフレーミングは有効な方法ですが、
日常生活に深刻な影響が出ている場合は、まず精神科や心療内科の受診を検討しましょう。
発達障害に伴う不安障害やうつ症状には、薬物療法やカウンセリングなど、
医療での対処を優先した方が良いケースもあります。
発達障害の特性や、精神疾患などの悩みを抱えていても、「大人の発達障害、精神疾患」は、見た目で判断しにくく、困っていても周りに気付いてもらいにくい障がいです。
また、本人も何故そうなってしまうのか分からないまま問題を抱えていることがあるため、相談したくても周囲にうまく伝えられないケースも多いです。
不安が続いている場合は、自分だけで解決しようとせずに、早めに受診して医師によるケアを受けることが重要です。

早めに対処して
心の健康を
保ちましょう✨️
まとめ
- 発達障害(ADHD/ASD)のある人は、特性から不安を感じやすい
- 不安が続くと精神疾患(うつ病・パニック障害・適応障害など)に発展する可能性も
- 認知行動療法など思考のクセの見直し(=リフレーミング)が有効
- 必要に応じて医師や心療内科など専門機関のサポートを活用する
- 周囲の理解と安心できる環境づくりが、不安の軽減に大きな効果をもたらす
予期不安は「甘え」ではなく、支援が必要な心の状態です。
医療機関だけでなく
ディーキャリア新松戸オフィスでも相談などお伺いすることは可能です。
ディーキャリア新松戸オフィスでは、上記のような役立つ情報をお伝えしています。
また、【 就職に関するご相談 】や【 事業所の見学 】【 プログラム体験会 】
など、随時おこなっております。
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