「過去のできごとがフラッシュバックしてしまう/不安なことをずっと考え続けてしまう」ADHDの特性が影響している?
発達障害がある方はフラッシュバック(過去の恐怖やできごとを、目の前の現実のように感じてしまう)
が起こりやすい、と言われています。ディーキャリア新潟オフィスの訓練生の中にも、
フラッシュバックに悩んでいる方がいらっしゃいます。
実は、ADHD特性によるフラッシュバックの起こりやすさがあり、
これには頭の中の多動性・衝動性が関わっています。
またフラッシュバックの結果、過去と現在の場面が混同してしまうことで、
現在の状況を悪くしてしまうこともあります。
この記事では
なぜ発達障害特性から「フラッシュバックが起こりやすいのか」「二次障害の起こりやすさ」
という問題に焦点を当て、その原因と対処法についてお伝えします。
このような人におすすめの記事です。
「頭の中が常に忙しい、考え事が多い」
「調子によってはアイデアマンになる」
「ぐるぐる思考・反芻思考で不安を増幅させてしまう」
「過去の嫌だったできごとをフラッシュバックしやすい」
実はそのような傾向は
発達障害の一つである「ADHD(注意欠如・多動性障害)」の特性である可能性があります。
この傾向に対処するために必要なことは、自身が「疲れやすい脳」であることを理解し、
「自分の思考が体調に影響されやすい」ことをまずは自分で知っておく必要があります。
その上で、不安やフラッシュバックは特性であることを理解し、
しっかりと休息を取り心身を休ませることが大切です。
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ディーキャリア 新潟オフィスは大人の発達障害に応じたプログラムの就労移行支援事業所です。
精神障害・発達障害を対象に就労支援を受けることができ、 「働き続けるためのプログラム」で高い職場定着率を実現しています。
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1.なぜ発達障害(ADHD)特性がフラッシュバックにつながるのか?

ADHD特性の一つとして「衝動性・多動性」というものがあります。
これらの特性は大人になるにつれて、社会性を身に着ける中で目立たなくなっていくことがほとんど。
しかし行動面は社会性で改善したとしても、頭の中では「衝動性・多動性」が続いています。
常に頭の中が忙しく、いつもあれこれ考え事をしてしまうのです。
この脳の多動性はよくも悪くも働くことがあり、体調がいい時はアイデアや想像力が豊かに、
体調が悪い時は不安や嫌な考えを増幅させてしまい、不安な気持ちがずっと付きまとうことになります。
これが続くことで、不安な考えを反芻して膨れ上がらせてしまう「反芻思考」や
同じ思考をループして考え続ける「ぐるぐる思考」へとつながっていきます。
ここに衝動性が重なることで一気に気持ちが落ち込んだり、気持ちの切り替えの苦手さから
思考や考え方の更新ができず、嫌なこと不安なことを考え続けることで過去のできごとを思い出し、
フラッシュバックが発生することがあります。元々、場面記憶のよさを持っていることで、
嫌なできごとを何度も今の現実のように追体験してしまうことになり、フラッシュバックに苦しめられてしまうのです。
この特性によって気持ちの切り替えがうまくいかず、できごとや不安なことを常に頭の中で考え続けることで日常生活の中でもそれらを引きずり続けてしまい、特に仕事が忙しい、嫌なできごとがあったなどの要因が重なると、気持ちの切り替えができないまま疲れも加わることで強い負荷がかかります。
結果、二次障害へつながり、不安障害や抑うつが悪化してしまうことがあるのです。
2・二次障害とは?不安障害と抑うつについて

二次障害と一言にいっても、その症状は多岐に渡ります。
今回は、不安障害と抑うつについてみていきましょう。
【不安障害】
たとえば「見通しがつかないことが苦手」「こだわりが強く、過去の失敗を引きずってしまう」という特性や、考えを切り替える難しさなどが原因となり、不安を過剰に感じたり、不安が続いたりするときには「このまま死んでしまったらどうしよう」というように、切迫した恐怖感を感じることも。
思わぬ状況で不安が発作のように生じ、めまいや吐き気、過呼吸などの症状が出てしまう「パニック障害」や、人前で注目をあびることに恐怖感を覚え、震えたり逃げ出そうとしてしまう「社会不安(社交不安)障害」なども、不安障害の一種。
【抑うつ/うつ病】
発達障害の特性により、コミュニケーションや対人関係に難しさを感じることや、学校や職場などでの失敗経験から、「がんばっているのに、なぜうまくできないのか」「また失敗したらどうしよう」とネガティブな感情が積み重なってしまう。
その結果、「自分はダメな人間だ」「自分が悪いんだ」などと自分を責めるようになり、自己肯定感が下がったり、さらに自分を責めるようになってしまうことで、心や体に不調が表れてしまう。
「うつ」に関連する言葉には、うつ病・抑うつ・うつ状態などさまざまな言い方があるが、明確な基準は決まっていない。一般的には、現れている症状の数が少ない状態を「抑うつ」、症状の数が多くなった状態を「うつ病」と呼ぶことが多い。
心の不調の例
何をするにもおっくう・勉強や仕事に集中できない・人に会いたくない・自分を責めたくなる・同じことをグルグルと頭の中で考えてしまう、など
体の不調の例
眠れない・眠りすぎてしまう・食欲がない・頭痛・めまい・息苦しさ・月経不順(女性の場合)、など
(ディーキャリアHP 【事例紹介】発達障害による「二次障害」とは?原因と対処・予防法は 【事例紹介】発達障害による「二次障害」とは?原因と対処・予防法は – パート 2 より引用)
3・頭の中の多動性・衝動性の対処方法は?

この特性(多動性・衝動性)に対してよく効くお薬があります。
このような困りごとがある場合は、その旨を通院時に相談してみてください。
特性理解からの対処事項としては、まず初めにADHDがある方は
「疲れているときほどネガティブ思考になりやすい」ということを理解しておく必要があります。
疲労感が強いと、不安感が強くなったり、物事の認知が歪みやすくなったりするということです。
「反芻思考やぐるぐる思考が続いている」「フラッシュバックが起きやすい」と感じたら、
それは自身の疲労や体調悪化から来ていると認識して、ゆっくり休養を取ることが大切です。
発達障害の特性上、自身の状態に気づくことに難しさはあるかもしれませんが、
「他人にどう見えているか(体調は良さそうか、悪そうか)聞く」
「ネガティブなことを考えることが増えた、同じことをずっと考えている」
「なんだか体が重い、心がつらい」
このような症状が出てきたな?と思ったら、それは疲労のサインです。休息をお勧めします。
また、ディーキャリア新潟オフィスでは発達障害による体調管理の難しさ、体調変化の気づきにくさに対して、
セルフケアチェックシート、体調管理アプリを活用することで、自身の体調に気付くことができる
システムづくりを行っています。興味関心のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。
4・障害者雇用を支援する機関/発達障害の疑いがある場合に相談できる場所

こちらの記事にまとめさせていただきました。
【発達障害・グレーゾーン】「働きやすさ」「長く働く」には、そもそも何から始めればいいの?

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