#物忘れ #優先順位づけが苦手 #忘れ物 #ものをなくす #遅刻 大人の発達障害(ASD/ADHD)の特性によるもの?
・指示を聞き逃したり、忘れてしまったりする
・順序だてて段取りよく仕事すること、スケジュールを組むことが苦手
・優先順位付けの仕方がわからない、できない
・つい大事なものを紛失したり、よく遅刻をしてしまう
これらは誰でも起こりうることですが、人と比べて頻度が非常に多い、意識しても改善しない場合は、発達障害の一つである「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」の特性である可能性があります。
ADHD含め発達障害は外見ではわかりません
そのため障害特性からくる行動や課題を、本人の努力不足や怠けと思われてしまい
「やる気がない」「社会人失格」と捉えられてしまうことが多いのです。
目次
1. 忘れる なくす 遅れる 優先順位づけできない
1-1. あるある① ~指示を聞き逃す、忘れ物が多い~
1-2. あるある② ~優先順位づけできない~
1-3. あるある③ ~やめられない~
2. ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは
3. とにかく忘れ物をなくしたい!
4. ADHDの疑いがある場合に相談できる場所
1. 忘れる なくす 遅れる 優先順位づけできない
1-1. あるある① ~忘れる~
発達障害、特にADHD傾向の強い人は、指示の聞き漏らしや抜け漏れ、忘れ物等が発生しやすいです。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
原因の一つとして考えられることが「ワーキングメモリーの弱さ」。
ADHDの脳は特に「ワーキングメモリー」の弱さがあることが多いです。
*ワーキングメモリーとは
一時的に情報を溜めておき、処理する記憶スペースのこと。脳の中の作業スペースといったイメージ。
作業スペースが一つの机だとした場合、机が大きければたくさんのものをおける、もののの入れ替えや整理も簡単なのに対して、机が小さければおけるものの数も少なく、入れ替えや整理も難しくなりますよね。
ワーキングメモリーが弱いということは、この脳の作業スペースが小さいということになるので、保持しておける記憶が少ない、記憶の整理やまとめることが難しくなる、ということです。
話をまとめることが難しい、聞き漏らし、物忘れが多い原因はここにあるかもしれません。
この結果、どんなことが起きるかというと――
・口頭で指示を聞いていても、情報が保持しきれず、前の情報が捨てられてしまう
→指示の聞き漏らし、忘れ
・必要な情報と認識していても、新しい情報が入ると抜けてしまう
→家を出るまで覚えていたのに、忘れ物をしてしまう
「さっきまで覚えていたのに!」が多発する方は、要注意です!
1-2. あるある② ~優先順位づけできない~
優先順位付けについても、発達障害がある、特にADHD傾向の強い方は苦手としやすいです。
①注意の苦手から、優先順位付け、集中の難しさ
どこに注意を向けていいかわからないので、どれが優先度が高いかわかり辛い、逆に一つのものに集中しすぎて他のことに注意が向かなくなる
②注意の苦手、ワーキングメモリーの弱さから作業の完遂が難しい
優先順位付けはできているが、作業中に別のものに注意が行く、作業を忘れてしまい作業の完遂が難しい。
これらの特性から、優先順位付けの苦手、作業が完遂が難しくなっている可能性があります。
この結果、どのようなことが起きるかというと――
・優先順位付けの苦手、注意の転換、配分の苦手
→自分なりに優先順位づけをして作業していたつもりが、見当違いな優先順位づけをしてしまう
優先順位付けに抜け漏れがでてしまう
・ワーキングメモリーの弱さ
→するべきことを忘れてしまうことで、必要な作業を完遂できない
とにかく「するべきこと」を忘れずに、最後まで行うための対策が必要となります。
1-3. あるある③ ~やめられない~
ADHD傾向の強い方は、遅刻が多くなりがちです。
その理由は様々なものがあると思いますが、原因に特性が関わっている可能性があります。
例えば「注意の選択」。
どこに注意を向けるべきか?がわからないため、適切な情報を選ぶことが難しくなります。
電車やバスを乗り間違えたり、降りるべき場所を逃したりすることが多い場合、ここに苦手さがあるかもしれません。必要な情報を得られないことで、正しい選択ができないということですね。
他には「注意の転換」も原因の一つとして考えられます。
あるものから別のものへ、スムーズへ注意を転換できるか、切り替えが難しくなります。
ここに苦手さがあると、一つのものに集中しすぎて時間を忘れて取り組んでしまい、約束の時間を過ぎても作業を続けてしまうことで、遅刻につながります。
ゲームをやめられない、SNSから離れられない原因はここにあるかもしれません。同じ注意の苦手さでも、別の理由で遅刻につながっていることがあるのです。
2. ADHD(注意欠如・多動性障害)とは
上記で見てきた困りごとが、自身に当てはまることが多い場合は、ADHDである可能性があります。
ADHDは先天性の脳機能障害の一種であり、生まれつきの特性です。親のしつけや育った環境から、後天的に発症するものではありません。
また、発達障害にはいくつかのタイプがあり、「ASD」「ADHD」「SLD」などがあり、それぞれ独立して存在しているわけではなく、個人に重なって障害が発生していたり、知的障害と重なる場合もあります。
ADHDは不注意や多動、衝動性などを主な特徴とする障害です。
注意欠陥と多動性の間に「・」が入っているのは、それぞれが別々に診断されることがあるためであり、二つの特性を持っている場合もあれば「注意欠陥」だけ「多動性」だけを、持っている人もいます。
主な症状としては
・不注意――適切な対象に注意を向けたり、集中を保持することが難しい
・多動性――落ち着きがなく、じっとしていることが難しい
・衝動性――自分の行動を制止したり、抑制することが難しい
といった3つのタイプに分けることができます。
多くの場合は、両方の特性を持っていることが多く「混合型」と呼ばれます。
これらの特性の結果、仕事上、生活上での困りごとが発生することがあり、もしそのまま状況が改善されないと、引きこもりやうつ病などの二次障害につながる可能性もあります
困りごとや悩みがある場合は、一人で抱え込まずに適切な支援を受けられる相談先や医療に頼ることが大切です。
3.とにかく忘れ物をなくしたい!
たくさんの「あるある」がありますが、今回は「忘れ物」にスポットを当ててみていきたいと思います。
事例①
上司から「明日Aの書類を必ず持ってきて」と指示。前の日の夜は覚えていて、忘れないように別で袋を用意して就寝。
次の日、出勤する電車の中でふと思い出した。
「そういえば、あの書類……」
慌てて鞄の中を探すも、見つからない。そういえば、忘れないように別で用意していたんだった!思い出してももう遅い、またやってしまった。
事例②
友人に「今日返すから!」と伝えていた借り物。
いつも忘れてしまうせいで、相手もそろそろ諦めている様子。
返さなきゃという気持ちはあるのだけど、どうしても忘れてしまう。
どうすれば忘れずに返すことができるのだろう?
原因
結果、モノでも予定でも「うっかり忘れた」が人より多くなってしまいます。
ADHDがあるからと言って、テストの点数が低い、趣味の分野でも覚えられない、なんてことはなく、逆にオンラインゲームで取るべき動きをすべて把握していたり、好きなことに対して膨大な知識を持っていたり、とADHDのある人の記憶力がとりわけ低いわけではありません。
では、なぜ「うっかり」してしまうのか?
その理由は「ある記憶をしまっておいて必要な時に取り出せる」と「意識の中に持ち続けて、行動できる」が違う能力だから。
ADHDの脳は「意識を置き続ける」ことが苦手です。
忘れるけど、言われたら思い出すことができる理由はここにあり、「忘れる」ではなく「記憶をしまってしまう(意識外に行ってしまう)」ため「(必要な時は)忘れている、後で思い出す」ことが多くなるのでしょう。
どうすればいい?対策は?
①自分にトラップを仕掛ける
「やるべきこと」は覚えているのだから、あとは「思い出すきっかけ」を作ってあげれば、遂行できるはず。ということで、忘れそうなものはすべて、袋やカバンに入れて玄関に置いておこう。
ドアノブにかけてもいいし、靴の上に置いておいてもいい。とにかく、家を出る瞬間に、それを思い出せればいい。存在さえ思い出せれば、そこから先は問題なく進められるはず。
②キーチェーンを使おう
さすがに毎日使う鞄まで忘れる人は少ないはず。
忘れてしまうのは、鞄に入らないお弁当や大きな道具、職場に持っていくはずのお土産等、普段とは違う、二つ目のものが多いのでは?
付属品や本体+αのα部分を忘れてしまう人は「キーチェーン」を使う手段があります。
普段使いの鞄にキーチェーンで付属品をつないでおく、あるいは道具を入れた袋をつないでおく。鞄を持ち上げようとしたら、それらも必然的にくっついてくるので、忘れることはなくなるはず。
③忘れ物が予定の場合は?
上記2つは「忘れ物が”もの”」の場合。今日の予定を忘れないためにはどうすればいい?
予定をつい忘れてしまう場合は、付箋に予定を書き出し、必ず目に着く場所に貼っておこう。
例えば、朝起きたら必ずスマホを見るのであれば、寝る前にスマホの画面に予定を貼っておく。PCを開くのであれば、画面に付箋を貼ったり、デスクトップに付箋アプリで予定を貼っておくのも有効。
仕事中も、自身の机に付箋を貼っておく、コロナ対策のパーテーションに付箋を貼る、など、絶対に目に着く場所に思い出すためのトリガーを仕込んでおくことが大切です。
4. 新潟市近隣でADHDの疑いがある場合に相談できる場所
・新潟市発達障がい支援センター 「Join(ジョイン)」
新潟市内にお住いの、自閉症などの発達障害のある方やご家族が安心して地域で暮らすことができるように、相談支援、発達支援、就労支援、普及啓発・研修を行われている機関です。相談は無料でおこなうことができますが、事前に申し込みが必要とのこと。
日常生活や就労など、様々な相談が可能です。
https://join-hattatsu.sakura.ne.jp/about.html
・新潟県発達障がい者支援センター「RISE(ライズ)」
新潟市外の方は、こちらの機関に相談が可能です。
こちらの機関も、発達障害をお持ちの方や支援者に対し、相談支援、発達支援、就労支援、普及啓発・研修をおこなっており、新潟市を除く新潟県内の方を対象にされています。
日常生活や就労など、様々な相談が可能です。
http://www.niigata-rise.net/index.htm
・就労移行支援事業所
障害福祉サービスの一つで、安定、継続した就労を目指して支援を提供する機関です。全国に3,500か所を超える事業所があり、サービス内容は事業所によりさまざまです。一般的には、通所する中で生活リズムの安定や職業スキルの習得をし、基本的に2年の期間内で就職を目指しています。
ディーキャリア新潟オフィスでは
1・コミュニケーションやストレス対処の方法,その他就労に向けて必要な能力の訓練
2・就職活動の支援や職場に定着するための支援
を主におこなっています。
1・コミュニケーションやストレス対処の方法を訓練
就職後、発達障害をお持ちの方が特に課題としやすい「コミュニケーション」と「ストレス対処」。
これらの課題は、「自分で苦手に対処」する方法があります。
その方法を訓練と実践を通じて身に着けていくことができます。
2・就職活動の支援や職場に定着するための支援
ディーキャリア新潟オフィスでは働くための訓練だけでなく、就職活動のサポートもおこないます。
一人での就職活動は辛く厳しいものですが、サポートを受けながらであればきっと頑張れるはず。
一緒に就職目指して頑張ってみませんか?
詳しくはこちらをご確認ください。
【おわりに】
無料体験・相談会も受け付けております。
お問い合わせや体験など
話を聞いてみたい方や、聞いてほしいなという方も
日程調整させていただきます
お気軽にお問い合わせください。
————————————————————————————————————————————————————————————————————————-
ディーキャリア 新潟オフィスは大人の発達障害の特性に応じたプログラムの就労移行支援事業所です。 精神障害・発達障害を対象に就労支援を受けることができ、 「働き続けるためのプログラム」で高い職場定着率を実現しています。 随時見学を受け付けております。 就労移行支援事業所ってどんなところ? どんなプログラムをしているのかな・・・ 興味がある方はお気軽にお問合せください(^^♪
見学・体験へのお申込み・相談は
電話 tel:025-384-0165(受付時間 平日10時~17時)
おススメ! ⇒ HPお問合せホームから(←リンクからどうぞ)
新潟オフィスのブログ一覧
オフィス情報
新潟オフィス
- アクセス
- JR「新潟駅」南口より徒歩7分
- 電話番号
- 025-384-0165