利用者主体でイベントをおこないました！

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こんにちは。
ディーキャリア松本オフィス利用者のSです。

先日、利用者である私が主体となり、企画から練った訓練を実施しました！
今日は、その模様について、お伝えしたいと思います。

訓練の企画が通らない！

突然ですが、皆さんは就労移行支援事業所の訓練で
「これ、やってみたいな」と思ったことはありますか？ 　

私も想像力が豊かな方ではないので、正直0から何かを考えるのは苦手です。
そんな私に、こんな依頼がスタッフからありました。
「土曜開所の企画書を書いてやりたいことをまとめ、当日進行までやっていただけませんか？」 　

私はこう思いました。
確かに、就職に向けて自分のことを知るため「もっと自己理解を深めたい！」と思うことや、他の利用者と話をしていて「もっとこの人のこと知りたい！」と感じることはあります。

しかし、「現実的にこれ、できるのか？」という視点が混ざると、どうしても策は限られてしまいます。
そこで私は、スタッフの過去の職場や、ディーキャリアの他のオフィスの前例を交えて、そこから発展させていく形で企画を考えようと思いました。
0から1を作ることは難しくても、1を10にするのは得意なのかな、という自己認識からです。
そうして考え出したのが、（時期的に近かったので）七夕会。
プレゼント交換をしたり、テレビゲームでレクリエーションをしたり……
自分や相手を知ることができそう！という当初の目的が達成できそうな企画ができあがりました。

しかし、それはあくまで「利用者の一人」としての視点。
スタッフ、という経験もノウハウも豊富な方の視点が入ると、途端に綻びがでてきます。

「これ、皆さんの就職に結びつきますか？」
「本当にこの目的を、この方法で達成できますか？」
「他のオフィスにはこういう目的もあるけど、それは考慮しましたか？」

なかなか厳しい意見が連発しました。
正直、落ち込まなかったかと言われれば、嘘になります。
さらに、他の利用者の意見やアンケートで、「これ今やるのはちょっと難しいかも」となったものもありました。
そうして、何度も何度も修正をした結果、七夕会において実際に実現できそうで、就職に結びつくという目的も達成できるのは、願い事や目標を皆で書いて、感想や質問を言い合うというものでした。

最終決定できたのは本当に直前だったので、自分のスケジュール管理の甘さは大きな課題だと感じました。

イレギュラーばかりの当日

そうして迎えた当日。
「どこで何を言うか」をまとめた進行の台本を見ながら、私主導の訓練が始まりました。

しかし、想定通りにいかないのが、世の常です。

なんと、当日来られる利用者の人数が、予め伝えられていたものよりも多かったのです。
そのため、ひとりひとりの発表の時間をどうするかという課題が生じました。
ただ、利用者によって自分の願い事を話すのが長くなる人もいれば、短くなる人もいます。
一人何分と持ち時間を一律に求めるのは、厳しいのかと思っていました。

そんな、スタートからイレギュラーな状況で、１つ私は心に決めていたことがありました。
「みんながワクワクして、楽しんでもらえるような訓練にしよう！」 　

願い事のテーマは3つで、
①自分が達成したいこと、②自分の欲しいもの、③自由記入としました。
理由も併せて説明してもらうことで、他者への説明力も培う意図もありました。

そうしてひとりひとり考えた願い事を、それぞれ発表するタイミングになりました。
まずは、私の発表から。
ちなみに私の願い事は、①法律の資格を今年中に取る、②ゲーミングデスクとチェアが欲しい、③困っている人に寄り添える人になる、というものでした。

正直言うと、私が普段から他の利用者に話していることを、より具体化した形です。
ですから、そこまで質問や感想は出ないと、勝手に想像していました。

ところが、最初の私の発表から、質問が殺到しました。
「デスクとチェアって、いくらするの？」
「③の、寄り添える人になるって、もうできているんじゃない？」 　
といった具合です。
私の願い事に興味を持ってくれているのはとても嬉しいし、普段ならそのまま喜びの感情で心が満たされると思います。

ですが、今日の私は進行役。
時間が限られている中、「このペースだと人数の関係で間に合わない！」と焦りが出てきました。

2、3人追加で発表した後で、休憩が欲しいという意見があったので、休憩を入れました。

3つの願いを掲示しよう！

休憩後、訓練を再開しました。

残りの利用者の発表については、予定を変更しました。
発表自体は尊重してあげたいので、時間制限はなしとしますが、感想や質問をいうのは各発表につき全体で1回まで、としました。

皆さんの願い事は、事業所の性質上、就職やお金に関するものが多いですが、中にはファンタジーなものもありました。
ただ、皆さんしっかりと「なぜこの願い事なのか」という理由を持っていて、素晴らしいなと感心しました。

そして、全体の発表が終わり、プリントした短冊に願い事を書き、画用紙に貼り付ける作業に入りました。
画用紙に笹の葉のイラストだけは貼り付けてありましたが、それ以外のレイアウトはすべて未定。
ただ、皆さん工夫や譲り合いをして、全員の願い事が貼り付けられるように協力してくださり、完成させることができました！

ちなみに、皆さんの協力でできあがった願い事たちは、ディーキャリア松本オフィス内にて掲示しています。
ぜひご覧ください！ 　

最後に皆さんで今日の感想を発表し合いましたが、私は痛感しました。

「ひとりだけなら、絶対に今日の訓練はできなかった」 　

企画の準備段階ではスタッフの協力、当日の進行では利用者の協力。
これなしではきっと、何もできなかったと思います。
このことは、就職してからも同じです。
誰かの協力なしで、自分の仕事は成り立たないでしょう。

当たり前のことですが、改めて気づかされました。

最初に決めたことは達成できた！

訓練が終わった後、とある利用者が私に声をかけてくださりました。

「今日の訓練、とても楽しかったです！ありがとうございました」 　

涙腺崩壊……とまではいきませんでしたが、この言葉にとても安心するとともに、私は訓練前に決めていたことを思い出していました。
「そうだ……みんながワクワクして、楽しんでもらえるような訓練にしようと思っていたんだった」 　全員が、本心で楽しめたかはわかりません。
ですがこの利用者は、私にかけてくれた言葉通りの感情を抱いてくれたと思います。

この日、最初に決めていたことは、達成できたのではないでしょうか？　
企画から考え、進行していくのは確かに苦労しましたが、この達成感は、私だけではなく、皆で共有するもので、チームワークの意義や大切さを感じ取ることができました！

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こんな感じで、役に立ったり立たなかったりのブログを更新していきます。
ぜひお気軽にお立ち寄りくださいね。

今回のブログ担当

利用者Sさん

♦ディーキャリア松本オフィスとは

ディーキャリア松本オフィスは、長野県松本市にあり、特に発達障害の支援に応じた、『就労移行支援事業所』です。
カリキュラムを通してあなたの個性と向き合い、「自分らしく長く働ける力」を身に付けるお手伝いをいたします。
現在は松本市はもちろん、安曇野市や塩尻市から通われている方もいらっしゃいます。

♦就労移行支援とは

障害・難病をお持ちの方で、一般企業で働くことを目指している方の訓練支援です。
「就職ができない」「就職しても、なかなか続かない」「学校卒業後の進路が決まらない」などのお悩みありませんか？
就労移行支援は、就職を希望しているが、さまざまな困難によりうまくいかないといった、障害・難病等の方を対象に、一般企業で働くために必要な知識・スキル向上のサポートをおこないます。また、求人検索、面接練習、書類添削等、就職活動の支援や、通院、面接同行などの支援もおこないます。

♦就職してからもサポート継続

就職することがゴールではありません。
ディーキャリア松本オフィスは、就職してからも、心も体も健康に働き続けらることを目指して、就職後のサポート『定着支援』も致します。
就職すると、環境の変化や人間関係の変化など、慣れないことがたくさんあります。
その中で出てくる、悩みや困りごとに対応しながら、ご本人も、企業の方も、双方が働きやすい環境となるよう支援いたします。

♦利用対象者

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・18歳～65歳未満の、発達障害、精神障害、難病のある方。
・18歳～65歳未満の自立支援医療の制度を利用している、もしくは主治医の診断書がある方。

※その他18歳～65歳未満で、上記に該当しないが、うつ状態や引きこもり状態が続いている方など、その他お悩みがある場合でも、毎月無料相談会も開催しておりますので、ぜひ一度ご相談ください。お力になれるかもしれません。(無料相談会の日程は、ホームページやInstagram、ツイッターでも告知しております。)

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