発達障害の疲れやすさと自律神経を整える方法
「しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い」「周りと同じように働いているだけなのに、気づけば疲れ切ってしまう」——そんな感覚を抱えていませんか。
発達障害(ASD/ADHD)のある方の中には、休養をとっているつもりでも慢性的な疲労感が抜けにくいという方が少なくありません。それは「体力がないから」ではなく、発達障害の特性による脳の疲れや自律神経の乱れが背景にあることがあります。

この記事では、発達障害のある方が疲れやすくなる理由を整理したうえで、今日から取り入れられるセルフケアの工夫をご紹介します。一人で抱え込まず、長く安定して働き続けるためのヒントとして、ぜひ最後まで読んでみてください。
なぜ発達障害のある人は「疲れやすい」のか
「自分は他の人より体力がないのかもしれない」と感じてしまう方もいらっしゃいますが、疲れやすさの背景には発達障害の特性による負担が関係していることがあります。ここでは代表的な3つの要因を紹介します。
感覚過敏による脳疲労

ASDのある方の中には、視覚や聴覚などの感覚が敏感で、周囲の刺激を人一倍強く受け取ってしまう方がいます。オフィスの照明のちらつきや空調の音、話し声など、多くの人が気にならない刺激にも常に反応し続けることで、脳はフル稼働の状態になります。これが積み重なることで、活動量以上の疲労感につながることがあります。
過集中とスイッチオフの難しさ
ADHDの特性の一つに、興味のあることに強く集中する「過集中」があります。集中している間は疲れを感じにくいものの、休憩のタイミングを逃してしまい、気づいたときにはエネルギーを使い果たしている、というケースも珍しくありません。適度に力を抜く「スイッチオフ」が苦手なために、疲労が蓄積しやすくなります。
睡眠の質の乱れ
発達障害のある方は、感覚特性や考えごとの多さなどから、寝つきにくさや眠りの浅さを感じやすいといわれています。睡眠時間そのものは足りているつもりでも、質の良い休息がとれていなければ脳や体の回復が追いつかず、翌日以降の疲れやすさにつながってしまいます。
職場で頼まれごとをうまく断れず、キャパオーバーになってしまう「過剰適応」も、疲れやすさの一因になり得ます。この点については別の記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
これらの要因が重なることで、自律神経のバランスが乱れやすくなり、「休んでいるはずなのに疲れがとれない」という状態につながっていくと考えられています。
今日からできる疲労を予防するセルフモニタリング
疲れて動けなくなってから対処するのではなく、限界を迎える前に予防することが大切です。ここでは、今日から取り入れられる具体的な工夫を紹介します。
体調の「波」を可視化する

自分の体調や疲労度を、毎日簡単な記録として残してみましょう。5段階評価でメモをつける、日記に一言書き添えるなど、方法は自由です。体調の波を可視化することで、「疲れがたまりやすいタイミング」や「回復に必要な休み方」が見えやすくなります。
予防的休憩の導入
疲れを感じてから休むのではなく、あらかじめ休憩をスケジュールに組み込んでおく方法です。たとえば「1時間に5分」など、決まった間隔で小休憩を取り入れることで、気づかないうちに無理を重ねてしまう状態を防ぎやすくなります。
自律神経を整える生活習慣
自律神経の乱れをやわらげるために、日常の中でできる工夫もあります。朝に太陽の光を浴びる、白湯をゆっくり飲む、湯船に浸かる、軽いストレッチを取り入れるなど、体のリズムを整える小さな習慣の積み重ねが、疲労感の軽減につながることがあります。
セルフケアプログラムで体調の波をコントロール
ここまで紹介したセルフケアは、いずれも一人で取り組めるものです。しかし、「わかってはいるけれど、一人で続けるのが難しい」と感じる方も多いのではないでしょうか。忙しい日々の中で自分の体調を客観的に振り返る時間を確保することや、工夫を習慣として定着させることには、想像以上のエネルギーが必要です。
就労移行支援 ディーキャリアでは、こうした難しさに向き合うためのプログラムをご用意しています。

- ライフスキルコースでの「ナビゲーションブック」づくり:自分の疲れやすさのパターンや、効果のあった対処法を整理し、自分だけの取扱説明書としてまとめていきます。
- 模擬職場環境でのトレーニング:実際の職場に近い環境の中で、ストレスの軽減や体調管理の工夫を実践的に身につけていきます。
- 就職後を見据えた定着支援プログラム:働き始めてからも安定して働き続けられるよう、継続的なサポート体制を整えています。
自分の特性による疲れやすさを理解し、自分に合った整え方を見つけていくことは、長く快適に働き続けることにつながります。
「自分の疲れやすさの理由を知りたい」「セルフケアを一人で続けるのが難しい」と感じている方は、ぜひお問い合わせください。
就労移行支援事業所 ディーキャリア北九州オフィス
TEL:093-562-3030
Email:kita-kyushu@dd-career.com
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