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仕事中に感情が爆発しそうになったら?「コントロールフォーカス」で気持ちの切り替え方を学ぼう

こんにちは!ディーキャリア川崎オフィス、生活支援員の伊藤です。

突然ですが、こんな経験はありませんか?

  • 上司に同じことを何度も指摘されて、なんだか気持ちが萎えてしまった
  • 仕事中に不安やイライラが溢れてきて、作業に集中できなくなった
  • 感情が爆発しそうになるのをどう抑えればいいか分からない
  • 焦りや緊張がひどくて、職場での関係がうまくいかなかった

発達障害・精神障害のある方は特に、感情の波が大きくなりやすかったり、思考がぐるぐると止まらなくなったりすることがあります。でも、それは「意志の弱さ」ではなく、脳や神経の特性によるもの。だからこそ、特性に合った「切り替え方」を身につけることが大切です。

今回ご紹介するのは、ディーキャリアの訓練プログラムのひとつ、「コントロールフォーカス」です。

「コントロールフォーカス」ってどんな訓練?

コントロールフォーカスとは、自分の行動・感情・思考のパターンを整理し、「自分でコントロールできること」に意識を向けることで気持ちを切り替える力を養う訓練です。

物事の新たな捉え方を知り、選択肢を増やすことで、思考や行動を切り替えたり、多面的な考え方ができるようになることを目指します。

「怒りを抑えなさい」「ポジティブに考えなさい」という精神論ではありません。自分の行動を分析するフレームワークを使って、どこを変えれば感情も変わるのかを、論理的に考えていくことが特徴です。

まず「自分の行動」を4つに分解してみよう

コントロールフォーカスでは、私たちの行動を以下の4つの要素に分けて考えます。

コントロール可能
① 行為
実際にとっている動作・行動。
例:走る、確認する、休憩をとる
コントロール可能
② 思考
頭の中で考えていること。
例:「また怒られるかも」「間に合わない」
直接は変えにくい
③ 感情
湧き上がってくる気持ち。
例:不安、焦り、イライラ、恐怖
直接は変えにくい
④ 生理反応
体に出てくるサイン。
例:動悸、冷や汗、手の震え

🔑 ポイント

感情や生理反応は、直接「コントロールしよう!」と意識しても、なかなか変えられません。でも、「行為」と「思考」を変えることで、感情や生理反応も自然と落ち着いてきます。これがコントロールフォーカスの核心です。

実際の訓練ではこんなことをしました

訓練では、日常場面や職場を想定した具体的なシナリオを使ってワークを行いました。

【ワーク例①】集合時間5分前なのに、まだ到着できていない場面

参加者のみなさんにこの場面を想像してもらいながら、4つの要素を書き出してもらいました。出てきた意見をまとめると以下のようになります。

行為の例

地図アプリを開いて到着時間を確認する/走る(距離が無理なら歩く)/相手に遅れる旨を連絡する

思考の例

「間に合うか確認して、現在地との差を把握する」/「周りとぶつかって怪我しないか」

感情・生理反応の例

焦り・不安・イライラ/心拍数の上昇・冷や汗・ソワソワ感

同じ「5分前で間に合わない」という状況でも、行動や思考のパターンは人によってさまざまです。訓練では、まず「自分はどういう反応をしやすいか」を客観的に見るところから始めます。

職場でのストレス場面も一緒に考えました

次に、より就労に近いシナリオとして、「上司に繰り返し指摘を受けて、作業に集中できなくなっている」という場面を取り上げました。

よく見られる状態

「また指摘されるんじゃないか」という不安・疑心暗鬼が頭をぐるぐると回り続ける。感情は不安・焦り・自己嫌悪。手が止まり、頭の中がパニックになってしまう。

このような状態のとき、参加者からは以下のような「気持ちの切り替え方」が提案されました。

行為を変える(その場でできること)思考を変える(考え方を切り替える)
深呼吸をしてから、指摘の内容をきちんと聞く「指示通りにできているか」を確認することに意識を向け直す
休憩中に外の空気を吸う・水を飲むWチェックして「次気をつければいい」と切り替える
一度席を離れてリセットする「自分だけが悪いわけではないかも」という別視点を持つ
上司に直接、指示内容の確認をとる業務の改善策を自分なりに考えてみる

重要なのは、「指摘されること自体」は直接コントロールできないという点です。でも、「指摘されないよう業務を改善すること」「指摘を正確に聞くこと」は自分の行為で変えられます。意識の向け先を変えることが、ストレス軽減の鍵になります。

「影響の輪」と「関心の輪」で整理する

訓練の後半では、コントロールフォーカスの考え方を深めるために「影響の輪・関心の輪」という概念もご紹介しました。

関心の輪(気になること・意識が向くこと)
影響の輪
(自分でできること)

関心の輪の例:他人の評価・天気・過去のミス・上司の指摘
影響の輪の例:自分の行動・考え方・準備・確認・リフレッシュ方法

私たちはつい、「他人からどう思われるか」「また失敗したらどうしよう」など、自分ではコントロールできないことに意識を向けてしまいがちです。

その状態が続くと、思考がぐるぐると止まらず、現実の行動が止まってしまいます。だからこそ、「自分にできること(影響の輪)」に意識を向け直す練習が大切なのです。

💡 すべて自分で克服しなくていい

特性による困りごとは、自力で完全に克服しなくても大丈夫です。「苦手なことは相談する」「メモやツールを使う」「確認のタイミングをあらかじめ決める」など、職場への合理的配慮を求めることも立派な「影響の輪」の活用です。ディーキャリアでは、そうした配慮のお願いの仕方も一緒に練習します。

今回の訓練のまとめ

  • 自分の行動を「行為・思考・感情・生理反応」の4要素に分けて整理する
  • 直接変えられるのは「行為」と「思考」。ここを変えると感情も落ち着きやすくなる
  • 「コントロールできないこと」ではなく「できること」に意識を向け直すことがストレス軽減の鍵
  • 困りごとはすべて自分で解決しなくてよい。合理的配慮を求めることも選択肢のひとつ

コントロールフォーカスは、一度やれば完璧になる魔法ではありません。繰り返し練習しながら、少しずつ「自分の気持ちの取り扱い方」を体に覚えさせていくものです。

ディーキャリア川崎オフィスでは、このような思考系の訓練をはじめ、コミュニケーション・生活習慣・セルフケアなど、就労に必要なさまざまなスキルを日々の訓練で学んでいただけます。

「自分に合った働き方を見つけたい」「感情のコントロールが苦手で困っている」という方、ぜひ一度オフィスへ見学・相談にいらしてください。スタッフが丁寧にお話を伺います。

まずは見学・相談だけでも大丈夫です

ディーキャリア川崎オフィスでは、随時見学・個別相談を受け付けています。
「まだ利用するか決めていない」という方もお気軽にどうぞ。

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