就労生活のエピソードゼロとして
こんにちは。
ディーキャリア春日部オフィス就労支援員のKです。
以前、絵本「パンどろぼう」の話題をご紹介しましたが、今回はその続編です。
第４弾に「おにぎりぼうやのたびだち」という、
一見、「パンどろぼう」と何が関係しているのか？というタイトル作がありますが、
これが特に面白くて気に入っています。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322203002299/
この絵本シリーズは、
パンをこよなく愛する主人公が、どろぼうから転身してパン作りに精を出し始め、
途中遭遇する難敵を協力者に変えていく、
そんな展開が本編のストーリになっています。
ところが、第４弾のみは本編ストーリから一旦離れて、
パンどろぼうを始めるまでの主人公の原点のストーリで、
なぜパンどろぼうを始めるに至ったかを理解するには重要な部分になります。
所謂、ストーリ物でいうエピソードゼロに当たります。
（絵本でエピソードゼロを途中にかましてくるとは…やるじゃないですか）
このエピソードゼロを本編ストーリの途中にぶち込んでくるやり方は、
小説やアニメ、ドラマ、映画のシリーズものによくある戦略です。
例えば…
◇映画「スターウォーズ」
公開順では、エピソード４～6 ⇒ エピソード1～3 と前後した展開
◇小説・ドラマ「ガリレオ」シリーズ
小説では４作目「ガリレオの苦悩」、ドラマでは第１シリーズ後に「ガリレオΦ」が登場、
いずれも原点となるストーリを収録
◇小説「マスカレード・ホテル」シリーズ
小説では２作目「マスカレード・イブ」が登場人物の前日憚を収録
◇アニメ「名探偵コナン」
シーズン21前後で特別枠「エピソード”ONE”小さくなった名探偵」を放送
ところで・・・
「なぜ、本編ストーリの途中にエピソードゼロをぶち込んでくるのか？」
それは、原作者、プロデューサー他、さまざまな方々の思惑があると思いますが、
皆さんはどのように捉えていますか？
個人的な見解ですが、
制作者が最も伝えたいのは本編ストーリであり、
それが軌道に乗って読者・視聴者が主要なキャラクターを理解してくれた上で、
その先を更に深く理解してもらうために視点を変えて
原点のストーリを伝えてくるのだと思います。
あくまでもスピンオフで本編を盛り上げるための補助的役割でもありますが、
その中身は、本編を始めるきっかけや決断が盛り込まれているので、
とても興味深く重要な内容であることが多いようです。
さて、ディーキャリア春日部オフィスに通所する利用者のお話になりますが…
ディーキャリア春日部オフィスに通所する利用者さんは、
いずれ求職活動を無事に終えた時、そこから新たな就労のステージが始まります。
そのステージでは、さまざまな人や出来事に出会い、試行錯誤しながらも、
充実した人生を歩んでいくことを願っています。
それは筋書きのないノンフィクション、それぞれの社会人人生のストーリーです。
そのストーリーが軌道に乗って一段落した時、その原点となるエピソードゼロとして
ディーキャリア春日部オフィスで過ごした日々を思い起こしていただけるととても嬉しく思います。
就労移行支援に通所する期間が、
先々の社会人人生にとって大事なエピソードゼロになれるように、
我々スタッフも精一杯、支援に取り組んでいきたいと思います。
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