「働くことが怖い」と思うのは発達障害の特性？？

みなさん、こんにちは！
ディーキャリアワーク柏スタジオです🙋

今日は就労移行支援に通所されている方や、相談に来られる方の中で多くご相談が寄せられる
「働く事への恐怖」に関してのお話をしていきたいと思います。
ここでは、なぜ働くことが怖いと感じる方が多いのか考えられる原因やその対策、
実際にディーキャリアワーク柏スタジオの卒業生の例を基にお話をしていきたいと思います。

【なぜ働くのが怖いのか】

ここでは発達障害のある方が働くことが怖く感じてしまう原因を考えていきます。

・特性による苦手/ネガティブな経験が多い
特性が起因する失敗経験の多さで「また失敗してしまうのでは」と不安になる事があります。
失敗は積み重ねる事で自信を失い、その行動にチャレンジしにくくなってしまうだけではなく「できていることこと」もできていないと判断してしまう事や、思い悩むことで体調を崩す事もあります。
その為自身の状態がわからず、自力ではいつまでも自信を取り戻す事ができず、
不安に悩まされるという事が起こり得ます。
特に「できていること」をできていないと判断してしまう事で、本質でない事に本来取り組んでしまい、回り道や、さらに自信を失って不安になるという事につながる事もあります。

・特性上不安を感じやすい
ASDの方は特性上「想像する事が苦手」という特性があります。
この特性により、見通しが持ちづらく先行きが不安になる事があります。
その為、働いた時のことがイメージできず、中々、就労に向けた行動に踏み出せない、
働く事を先送りにし、今やりたい事に没頭するなど、
場当たり的な選択をしてしまう事があります。

・自己理解がもう少し必要
仕事を選ぶ際に自分自身の強みは何か仕事にどう活かせるのか、
何が苦手でどのように対策をするのかを知っていることはとても大切です。
過去にADHDの方が機械組み立ての仕事をしており、その機械が人の命を左右する機械だった為、
研修時や上司から常々ミスが無いようにと言われる職場で
そのストレスから体調を崩してしまったというお話を聞いたことがありました。
ADHDの方は特性上、注意を向ける、持続する事に苦手があり、ミスをしてしまう事がある為、
この職業選択は自己理解ができていれば防げたことなのかもしれません。

【それに対する対策】

・一人ではなく周囲のサポートを受け働くを目指す
上記で説明した失敗の経験や特性による不安を一人で払しょくする事は時間がかかったり、難しい事があります。
そのため、障害者就業・生活支援センターや行政の就労支援事業、就労移行支援のような
「働く」を一緒に考えサポートしてくれる福祉サービスを利用して支援機関と相談したり、
練習をする事で「安心」や「客観的な視点からの新たな発見」につながります。

・完璧を求めすぎない
「働く」ことは人から評価を受けたり、自分を周りの社員と比べたり、周囲の目が気になったりと
様々気になる事があり、それによりモチベーションの低下やストレスがかかる事が多くあると思います。
何事にも言える事ですが「細く長く」「千里の道も一歩から」「ウサギとカメの話」などの
積み重ねや継続が大切であるという言葉は働くことにも重要な視点だと思います。
一つ二つの出来事や失敗で「合わない」「自分には向いていない」と判断し
会社を辞めてしまうと次の職場でも繰り返してしまいます。
その出来事をどうにか解消できないかと解決策を考える事も大切ですが、
同時に「まぁそういう事もあるよね」と気持ちを少し緩めて考え
完璧を求めすぎていないか、取捨選択が早すぎていないかを考えられることが大切です。

・職場で自分に期待されていることを把握する
求人票を見ると「業務内容」という項目があると思います。
そこには入社時に取り組んでもらう仕事の内容が記載されています。
これも入社した後期待される事項ですが、この仕事をまずは
「どれくらいの質で」「どのくらいの速さで」「何を大切に」
仕事に取り組んでほしいと会社は考えているのか、それをゆくゆくは
「新しいスタッフにも教えられる」「複数人をまとめていく」など
どのように取り組めるようになり、派生させていってほしいのか、
5年後、10年後どうなってほしいのかということを
上司や担当者の人に確認をしたことはありますか？
これを把握する事で自身が仕事の中で優先すべきことが分かるようになります。
会社は基本に忠実に少しずつ慣れていってほしいと考えているけど、
自分自身が焦ってしまい、まだやらなくてもいい事まで取り組んでしまい
いっぱいいっぱいになってしまう事が良くあるので注意です。

・働く練習をする
次の事例でも紹介しますが、「長く働く」にはコツがあります。
それは「仕事の作法」のようなもので、通常、働く中で反復し身体や感覚で覚えていくのが一般的です。
専門的な技術ではなく、社会のどのような場面にも応用できる「社会的スキル」の事を指しますが、
これを就労移行等を活用し身につけていく事で「働く」とはどういうことか、
どのように考え、ふるまうことがいいのかを理解する事はとても大切です。