【インナーチャイルドって言葉、知っていますか?】発達障害かも?と思って調べすぎてしまう人へ。専門用語たちに埋もれる前に【AI×IT就労移行支援・立川】
〜その「調べたい」は、過去の自分を助けたい気持ちかもしれない〜
「もしかして、自分は発達障害なのかな」。そう思ってネットで調べ始めたら、止まらなくなった。過剰適応、二次障害、学習性無力感、アレキシサイミア、そしてインナーチャイルド。知らない専門用語が次々に出てきて、気づけば何時間も調べていた。そんな経験はありませんか?
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィス/立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
私自身、発達障害ではないかと思ったころ、ネットで調べすぎていました。調べるたびに、知らない言葉が出てくる。その中の一つが、「インナーチャイルド」でした。それでも、さらに調べてしまう。今振り返ると、それは過去の傷つきを、なんとか修正したい気持ちだったのかもしれません。
この記事では、インナーチャイルドという言葉の意味と、専門用語を調べすぎてしまう気持ち、そして専門用語たちに埋もれる前に、できることをお伝えします。
まず、一番伝えたいこと
この記事を読み進める前に、一つだけお伝えしたいことがあります。それは、気になって不安が大きくなる前に、スマホを閉じて、専門機関に相談してほしいということです。
ネットやAIで調べても、「自分が発達障害かどうか」の答えは出ません。調べるほど、専門用語と不安ばかりが増えていくこともあります。気になることがあるなら、医療機関や、お住まいの地域の発達障害者支援センターなどに相談するのが、一番の近道です。
そのうえで、この記事では、調べすぎてしまう気持ちとの付き合い方をお伝えします。
1. 「インナーチャイルド」とは?
インナーチャイルドとは、大人になった今も心の中に残っている、子どものころの自分の気持ちや記憶を表す言葉です。
インナーチャイルドは、病気の名前(診断名)ではありません。また、医学的に確立した考え方でもありません。一般向けの心理の本などで使われている、心を理解するための考え方の一つです。
この考え方では、子どものころに傷ついた気持ちが、心の中にそのまま残り、大人になってからの生きづらさにつながることがある、と考えます。
発達障害の特性がある人が、傷つきやすいと言われる理由
発達障害の特性がある人は、子どものころに、特性による失敗やすれ違いを経験しやすいことがあります。忘れ物が多い、話がかみ合わない、みんなと同じようにできない。
大切なのは、つらさの元になるのは、特性そのものよりも、それによって「自分が悪いんだ」と思い込んでしまった記憶だということです。周りから否定的な言葉をくり返し向けられると、「自分はダメな人間だ」という思いが、心に刻まれていきます。これが、大人になってからの自己否定や、うつなどの二次障害につながることもあると言われています。
よくある「傷ついたインナーチャイルド」のサイン
- 過剰適応:これ以上怒られないように、過剰に空気を読み、完璧にふるまおうとする
- 強い自己否定:「どうせ自分は何をやってもダメだ」と感じる。何をしても状況は変わらないと思い込んでしまう状態は、心理学で「学習性無力感」と呼ばれます
- 過去のフラッシュバック:叱られた記憶が、今の何気ない出来事をきっかけに、鮮明によみがえる
2. なぜ、専門用語を調べすぎてしまうのか?
「答え」が見つかると、安心できるから
自分の生きづらさに名前がつくと、「自分だけじゃなかった」「理由があったんだ」と、ほっとすることがあります。だから、もっと当てはまる言葉を探そうとして、調べ続けてしまいます。
過去の傷つきを、修正したいから
私は、調べすぎてしまう気持ちの奥には、過去の傷つきを修正したい気持ちがあるのではないかと思っています。「あのとき、なぜうまくいかなかったのか」「自分は本当にダメだったのか」。その答えを見つけて、過去の自分を助けたい。インナーチャイルドという言葉に惹かれるのも、そんな気持ちがあるからかもしれません。
でも、調べすぎると、かえって苦しくなることもある
調べれば調べるほど、自分に当てはまりそうな言葉が増えていきます。「あれも当てはまる、これも当てはまる」と、不安が大きくなったり、自分で自分を診断して落ち込んだりすることもあります。調べることは、助けにもなれば、負担にもなるのです。
3. 専門用語たちに埋もれる前に、できること
スマホを閉じて、相談する
調べていて不安が大きくなってきたら、まずスマホを閉じましょう。そして、一人で調べ続けるのではなく、専門機関に相談することを考えてみてください。専門家に話を聞いてもらうことで、ネットでは見つからない、自分に合った答えが見えてきます。
「今すぐ必要か」で考える
私は、新しい情報に振り回されそうになったとき、「これは、今の自分に、今すぐ必要か?」と考えるようにしています。専門用語も同じです。すべての言葉を理解しなくても、今の生活は続けられます。
調べる時間を決める
「調べるのは1日30分まで」のように、時間を決めておきましょう。夜遅くまで調べ続けると、疲れの中で不安がさらに大きくなってしまいます。
専門用語は、「自分を責める材料」にしない
専門用語は、自分を理解するための道具です。「自分は〇〇だから、ダメなんだ」と、自分を責める材料にする必要はありません。「こういう考え方もあるんだな」くらいに受け止めて大丈夫です。
AIで調べるときに、気をつけたいこと
最近は、ネットだけでなく、AIで専門用語を調べる人も増えています。AIは、言葉の意味をやさしく説明してくれる便利な道具です。ただ、次のことに気をつけましょう。
- 意味は「一言で、やさしく」聞く:「インナーチャイルドとは何か、中学生にも分かるように一言で教えて」のように聞くと、情報に溺れにくくなります
- 自己診断に使わない:「自分は発達障害ですか?」とAIに判断してもらうことはできません。診断は、医療機関で受けるものです
- つらい記憶を、AIに深掘りさせない:過去のつらい出来事を、AIとのやりとりで何度も詳しく思い出すと、かえって苦しくなることがあります
- 答えは、ほかの情報でも確かめる:AIの説明には、間違いが含まれることもあります
情報との付き合い方については、こちらの記事でも紹介しています。
https://dd-career.com/office_blog/it-tachikawa/
4. 過去の自分をいたわる、3つのステップ
調べることより大切なのは、過去の自分を、今の自分がいたわってあげることかもしれません。ここでは、自分のペースで試せる3つのステップを紹介します。
ステップ1:「特性のせい」と「自分の人格」を切り離す
「あなたが悪かったんじゃない。脳の特性と、環境が合わなかっただけ」。過去の自分に、そう伝えてあげましょう。うまくいかなかったのは、あなたの人格や努力が足りなかったからではありません。
ステップ2:そのときの感覚や感情を、否定しない
「あのとき、みんなと同じ空間にいるのが、本当につらかったんだね」。当時のつらさを、「気にしすぎだった」と否定せず、「つらかったのは本当だった」と認めてあげましょう。
ステップ3:文字や図にして、客観的に見る
頭の中でイメージするのが苦手な場合は、ノートに書き出してみましょう。
- 当時の出来事
- そのときの感情
- 大人の自分から、過去の自分への言葉
書き出すことで、つらい記憶を少し離れたところから見られるようになります。書いたものを、AIに見やすく整理してもらう方法もありますが、つらい記憶をくり返し読み返すのが負担になるときは、無理に使わなくて大丈夫です。
5. 注意点:無理をしないことが一番大切
感情を言葉にできなくても、大丈夫
自分の感情に気づいたり、言葉にしたりすることが難しい人もいます。こうした傾向は、心理学で「アレキシサイミア」と呼ばれることもあります。ステップ2やステップ3で、感情がうまく言葉にならなくても、まったく問題ありません。できることから、無理のない範囲で試してみてください。
つらさが強いときは、セルフワークをやめて相談する
過去の記憶を思い出すと、つらさが強くなる。フラッシュバックが増える。うつなどの症状がある。そんなときは、セルフワークをいったんやめてください。そのうえで、主治医や、発達障害に理解のある臨床心理士・公認心理師などの専門家に相談しましょう。
冒頭でもお伝えしたように、「自分は発達障害かもしれない」と気になるときは、ネットやAIで判断せず、医療機関や、お住まいの地域の発達障害者支援センターなどに相談するのが確実です。
まとめ:調べすぎてしまうのは、過去の自分を助けたい気持ちから
発達障害かも?と思うと、ネットやAIで調べすぎてしまう。インナーチャイルドのように、知らない専門用語が次々に出てくる。それでも調べてしまうのは、過去の傷つきを修正したい、過去の自分を助けたいという気持ちからかもしれません。
そして何より、気になって不安が大きくなる前に、スマホを閉じて、専門機関に相談してください。その気持ちは、とても大切なものです。でも、専門用語をすべて理解する必要はありません。専門用語たちに埋もれる前に、今すぐ必要かで考え、調べる時間を決め、専門用語を自分を責める材料にしない。調べることより、過去の自分をいたわることを大切にしていきましょう。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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