【大人の発達障害】完璧主義で手が止まるときは、AIで「次の一手」だけ決める|計画しすぎないタスク分解のコツ【AI×IT就労移行支援・立川】
〜AIに完璧な計画を作らせない。体調を確かめながら「次の一手」を決める使い方〜
「AIに頼めば、完璧な計画を立ててもらえるかも」。そう思って、やることを全部AIに伝えて、細かいスケジュールを作ってもらった。でも、立派な計画ができあがったのに、なぜか手が動かない。そんな経験はありませんか?
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィス/立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。

最近、『戦略的「無計画」―やりたいことが多すぎる人も、ちゃんと動けるようになる』(jMatsuzaki・佐々木正悟 著、技術評論社、2026年)という本を読みました。この本の考え方と、完璧主義で手が止まってしまう仕組みについては、ディーキャリア立川オフィスのブログで詳しく書いています。
この記事では、その考え方をもとに、AIを使って「次の一手」を決める方法をお伝えします。
1. 計画しすぎると、かえって動けなくなる
完璧主義の人は、始める前に「完璧な段取り」を立てようとします。でも、計画を細かくすればするほど、計画を立てること自体に疲れてしまい、肝心の作業が始まらないことがあります。
本の中では、こうした状態を「過剰計画」と呼んでいます。そして、方向は決めても、道筋は決めすぎず、目の前の「次の一手」を選び続ける「戦略的無計画」という考え方をすすめています。
2. AIは、こちらの体調を確認せずに「完璧な計画」を提案してくる
ここで、AIを使うときに気をつけたいことがあります。
AIは、誰かの「完璧な計画」をまねして提案してくる
「この仕事の計画を立てて」と頼むと、AIは何十ものステップに分かれた、立派なスケジュールを一瞬で出してくれます。
でも、私はこう感じています。AIは、誰かの完璧な計画をまねして、「これをやってください」と提案してくる。しかも、私の体調を確認しないまま。
AIは、たくさんの情報から「よくある正解」を組み立てるのが得意です。その計画は、元気で、時間があって、集中できる誰かにとっては完璧かもしれません。でも、今日の私が疲れているかどうか、集中できる環境にいるかどうかまでは、教えない限り分かりません。
だから、完璧主義の人ほど、AIの計画に追い詰められやすい
完璧主義の人は、AIが出した完璧な計画を、「全部やらなければ」と受け取ってしまいがちです。そして、計画どおりにできない自分を責めてしまう。AIは、「過剰計画」をさらに加速させてしまう道具にもなりうるのです。
だからこそ、AIの使い方を変えることが大切です。AIには、完璧な計画ではなく、「次の一手」を出してもらう。そして、その一手が今の自分にできるかを、自分で確かめる。これが、完璧主義の人がAIを味方にするためのポイントです。
3. AIで「次の一手」を決める5つの使い方
※ここで紹介する使い方は、執筆時点で多くの生成AIツールで試せる一般的なものです。ツールによって、できることや使い方は異なります。
使い方① まず「方向」だけを一言で決める
いきなり計画を立てる前に、「これをやると、将来の自分にどんなメリットがあるか」を一言で決めておきましょう。これが「方向」になります。
私は、モチベーションのことは考えずに、「将来のメリット」に焦点を当てて行動するようにしています。方向が決まっていれば、細かい道筋は決めすぎなくても、迷子になりにくくなります。言葉にするのが難しいときは、AIに手伝ってもらいましょう。
「〇〇の作業をするつもりです。これをやると、将来どんなメリットがありますか?一言でまとめてください」
使い方② 今の体調を伝えてから、「最初の一歩だけ」を聞く
全体の計画ではなく、最初の一歩だけを聞くのがコツです。そのとき、今の自分の体調や状況を、先にAIに伝えておくと、より自分に合った提案が返ってきます。
「今日は少し疲れていて、集中できるのは30分くらいです。〇〇の作業を始めたいので、全体の計画はいらないから、今の状態でできる最初の一歩だけを教えてください」
「全体の計画はいらない」「今の状態で」と伝えるのがポイントです。最初の一歩が終わったら、また「次の一歩だけ」を聞きます。
使い方③ 一呼吸おいて、体調と環境を確認する(私が大切にしていること)
AIから提案が返ってきたら、すぐに取りかかる前に、一呼吸おきます。そして、自分に次のことを確認します。
- 体調の確認:今の体調で、この一手はできるか? 疲れていないか、眠くないか
- 環境の確認:今いる場所で、この一手はできるか? 必要な道具や時間はあるか、集中できる状況か
AIは、私の体調や環境を知りません。だから、「できるか、できないか」を最後に判断するのは、自分です。できそうにないと感じたら、「もっと小さい一歩にして」とAIに聞き直したり、今日は休むことを選んだりしても大丈夫です。
使い方④ 「6割の完成の基準」をAIと決める
完璧主義の人は、どこまでやれば終わりなのかが分からず、いつまでも手を加えてしまいがちです。AIに、ちょうどいい完成の基準を一緒に考えてもらいましょう。
「〇〇の資料を作ります。最初の提出として、最低限これができていればOK、という基準を3つ挙げてください」
基準が決まると、「ここまでできたら一度見せよう」と区切りをつけられます。
使い方⑤ うまくいかないときは「別の一手」を聞く
途中で手が止まったら、計画を一から立て直すのではなく、別の一手を聞いてみましょう。
「〇〇で手が止まってしまいました。別のやり方で進める一手を、2つ提案してください」
私は、何かを待っている間や、うまくいかないときのために、「違っていたら、こっちにする」という他の案を作っておくようにしています。AIに別の一手を出してもらうのも、同じ考え方です。
自分で「図」にすると、さらに分かりやすくなる
私は、メモに図を書くと覚えやすいタイプです。AIに出してもらった「次の一手」を、矢印や四角で簡単に図にしておくと、今どこにいて、次に何をするのかが、ひと目で分かるようになります。
4. AIを使うときに気をつけたいこと
AIが出した計画を、全部見ようとしない
もしAIが細かい計画を出してきても、全部を見て、全部を守ろうとしなくて大丈夫です。それは、誰かにとっての完璧な計画であって、今の自分のための計画ではないかもしれません。今の自分に必要なのは、最初の一歩だけです。
AIも「環境のひとつ」として使い方を決めておく
AIは、やる気や行動を直接生み出すものではなく、動きやすい環境をつくるための道具のひとつです。「最初の一歩を聞くときだけ使う」など、使う場面を決めておくと、AIとのやりとりが長くなりすぎるのを防げます。
モチベーションとAIの関係については、こちらの記事でも書いています。
https://dd-career.com/office_blog/it-tachikawa/
個人的な情報や職場の情報は、入力しない
AIに作業内容や体調を伝えるときは、病名や個人情報、職場の情報までは入力しないように気をつけましょう。「疲れている」「集中できるのは30分」くらいの伝え方で十分です。
まとめ:AIには「次の一手」を聞き、できるかは自分で確かめる
完璧主義の人は、計画を完璧にしようとするほど、かえって動けなくなってしまいます。そして、AIは、誰かの完璧な計画をまねして、こちらの体調を確認しないまま提案してきます。
方向は自分で一言で決める。今の体調を伝えて、AIには「最初の一歩だけ」を聞く。一呼吸おいて、体調と環境を確かめる。完成の基準を一緒に決め、うまくいかないときは別の一手を出してもらう。AIを「完璧な計画を作る道具」ではなく、「次の一手を一緒に決める相棒」として使い、最後の判断は自分でする。それが、完璧主義の人がAIと上手に付き合うコツです。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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