ASDの私が思う、注意されたとき気持ちを整理する3つの工夫【就労移行支援・立川】
〜「指摘=自分の否定」に感じてしまう心を、そっと整えるライフハック〜
ちょっと注意されただけなのに、頭が真っ白になる。強く傷ついて、その日一日引きずってしまう。「自分は何をやってもダメだ」とまで思ってしまう——そんな経験、ありませんか?

こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。
私はASDの特性があって、注意されるのがとても苦手です。「なんでこんなことで注意されなきゃいけないんだろう」「私ってダメなのかな」と、ちょっとした指摘で、自分の存在まで否定されたように感じてしまうことがあります。
でも、これは私が打たれ弱いからだけではありませんでした。この記事では、なぜ注意されると強く落ち込むのかを整理したうえで、注意されたときに気持ちを整理する、3つの工夫をお伝えします。
1. なぜ、注意されると「自分そのものを否定された」ように感じるのか?
注意が強く刺さるのは、あなたが弱いからでも、わがままだからでもありません。いくつかのごく自然な理由があります。
- 脳の特性から、言葉を「自分への否定」として受け取りやすいから。
ASDの特性があると、相手の言葉を「その行動への指摘」ではなく、「自分そのものへの否定」として受け取りやすいことがあります。「書類の提出が遅れました」という言葉が、「あなた(という人間)はダメだ」と聞こえてしまう。これは、感情の過敏さ(RSDと関連があるとも言われます)が関係していることがあり、あなたの心が弱いからではありません。
- これまで注意されてきた記憶が、重なってよみがえるから。
これまで「なんでできないの」と注意されてきた経験があると、新しい注意を受けたとき、その一つだけでなく、過去の「注意された痛み」まで一緒によみがえります。今の注意は小さくても、過去の痛みが重なって、大きな落ち込みになるのです。
- 「事実」と「自分の受け取り方」が、くっついてしまうから。
本来、「起きた事実」と「それをどう受け取るか」は別のものです。でも注意されると、この2つが一体になってしまい、「注意された=自分はダメな人間だ」と、事実と自己否定がくっついてしまいます。だから、小さな注意でも、自分の存在ごと否定されたように感じるのです。
2. まず知っておく!大切なのは「指摘されたこと」と「自分自身」を分けること
「注意されるのは、自分がダメな人間だからだ」という思い込みを、まず手放しましょう。ここを整理しておくことが、一番大切な下ごしらえです。
注意されたときに一番大切なのは、「指摘されたこと」と「自分自身」を分けて考えることです。
「書類の提出が遅れました」と言われたのは、「その行動(提出が遅れたこと)」への指摘であって、「あなた(という人間)」への否定ではありません。行動と、あなたの存在は、別のものです。この2つを分けて考えるだけで、気持ちはずいぶんラクになります。
そして、気持ちを少し整理するだけで、心がラクになることがあります。無理に「気にしないようにしよう」とするのではなく、「指摘は指摘、自分は自分」と、そっと切り分ける。この小さな切り分けが、注意されたときの落ち込みを、大きくやわらげてくれます。
3. その場で試せる!気持ちを整理する3つの工夫
注意されたときに、気持ちを整理するための3つの工夫を紹介します。
【工夫①】事実と解釈を分ける
起きたこと(事実)と、自分がどう受け取ったか(解釈)を、分けて考えてみましょう。
- 事実(起きたこと):「書類の提出が遅れました」
- 解釈(自分の受け取り方):「また私だけダメって言われた…」
この2つを分けて書き出すだけで、「あ、自分は事実に、こんな解釈をくっつけていたんだ」と気づけます。事実は変えられなくても、解釈は見直せます。ハードルを地面まで下げて、まず紙に2つ書き分けてみましょう。
【工夫②】「自分」ではなく「行動への指摘」と考えてみる
注意されているのは、あなたの性格や存在ではなく、「その時の行動」や「状況」かもしれません。「この部分をもう少し早めにお願いできると助かります」と言われたとき、「私自身を否定されたわけではないんだな」と考えてみましょう。相手も、あなたを傷つけたいのではなく、良くしたくて伝えてくれていることが多いのです。指摘の矢印を、「自分」ではなく「行動」に向け直してみましょう。
【工夫③】その場で答えを出さず、一度気持ちを整理する
注意されてすぐに落ち込んだり、反論したりせず、一度クールダウンする時間を持ちましょう。
その場では、深呼吸をする、心の中で数秒数える、「いったん保留」を自分に許す——これで十分です。そして後で落ち着いてから、感情を書き出す、どうすればよかったか考える、次に活かす方法を決める。その場で全部処理しようとせず、「今は保留、あとで整理」に切り替えるだけで、頭が真っ白になるのを防げます。
補足:自分を守る小さな習慣も大切
3つの工夫に加えて、こんな習慣も、あなたの心を守ってくれます。
- よく頑張っている自分を認める:注意された部分だけでなく、頑張れている部分にも目を向けましょう。
- 安心できる人に気持ちを話す:気持ちを言葉にすると、少しずつ整理されていきます。
- 好きなことやリラックスできる時間をもつ:落ち込んだ心を回復させる時間を、意識的に作りましょう。
指摘は、成長のためのヒント。あなたは悪くありません。工夫次第で、もっと働きやすくできます。
■ まとめ:指摘と自分を分けると、心が少しラクになる
「注意された、自分はダメな人間だ」と一人で抱え込んで落ち込むのをやめて、「事実と解釈を分ける」「行動への指摘と考える」「その場で答えを出さず整理する」という道具を使いながら、指摘とちょうどいい距離でうまくつきあっていこう。
ちょっとした注意で自分の存在まで否定されたように感じるのは、あなたが弱いからではなく、脳の特性が関係しています。大切なのは、「指摘されたこと」と「自分自身」を分けて考えること。指摘は、その行動へのものであって、あなたの存在への否定ではありません。気持ちを少し整理するだけで、心はずいぶんラクになります。一人で抱え込まなくて、大丈夫です。
最後に:ディーキャリアITエキスパート立川オフィスで「気持ちの整理のしかた」を一緒に練習しよう
ディーキャリアITエキスパート立川オフィスでは、「自分の特性を知ること」や「伝え方を整理すること」を通じて、指摘やフィードバックとうまくつきあい、働きやすさにつなげていくサポートを、一人ひとりに合わせて一緒に考えていきます。「注意されると強く落ち込む」「指摘を自分への否定と受け取ってしまう」「気持ちの整理のしかたを身につけたい」という方も、一人で抱え込まず、ぜひ一度、見学や無料相談にいらしてください。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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