発達障がいによる「パニック」は職場でなぜ起こる?ASD・ADHDそれぞれの原因と対処法を解説
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスです。
仕事中に
「頭が真っ白になる」「急に涙が止まらない」「何も考えられなくなる」
といった経験はありませんか。
発達障がいのある方の中には、強いストレスや疲労、想定外の出来事が重なったときに「パニック」のような状態になる方が少なくありません。特に職場では、電話対応やマルチタスク、急な予定変更などが引き金となり、休職や退職につながってしまうケースもあります。
♦今回の記事で分かること♦
・発達障がいとパニックの関係
・パニック障がいとメルトダウン・シャットダウンの違い
・職場で起こりやすい原因と具体的な対策
・合理的配慮を活用した予防方法
・ディーキャリアでできるサポート
この記事は、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)のある方、職場でストレスを感じている方、また支援するご家族や上司・同僚の方にも役立つ内容です。
発達障がいとパニックの関係|パニック障がいとメルトダウンは違う
まず知っておきたいのは、「パニック障がい」と「発達障がいによるメルトダウン」は別のものということです。
パニック障がい(パニック発作)とは
パニック障がいでは、突然強い不安に襲われ、動悸・過呼吸・震え・息苦しい・めまいなどの症状が現れる「パニック発作」が起こります。
発作は数分から30分程度で治まることが多いものの、「また起こるのでは」という不安から外出や通勤が難しくなる場合もあります。必要に応じて精神科や心療内科で相談し、薬や抗不安薬、頓服薬などの治療を受けるケースもあります。
発達障がいのメルトダウン・シャットダウンとは
一方、ASDやADHDでは、特性による強いストレスが限界に達するとメルトダウンやシャットダウン(フリーズ)が起こることがあります。
メルトダウンでは、
・泣く
・大声を出してしまう
・感情のコントロールが難しくなる
・混乱してしまう
などが見られます。
反対にシャットダウンでは、
・頭が真っ白になる
・フリーズして動けない
・話せなくなる
・指示が理解できなくなる
など、「止まってしまう」反応が特徴です。
発達障がいによるパニックは、特性によるストレスへの反応であり、本人の努力不足や気持ちの問題ではありません。

職場でパニックが起こる原因|ASD・ADHDそれぞれの「あるある」
職場には発達障がいの特性と相性が悪い場面が多く存在します。
ASDで起こりやすい原因
ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)の場合、次のような状況がトリガーになりやすい傾向があります。
・急な予定変更
・イレギュラーな仕事
・臨機応変な対応
・曖昧な指示
・強い叱責
・ミスや失敗へのプレッシャー
・感覚過敏(聴覚過敏・視覚過敏)
・雑音の多い職場
・満員電車での通勤
・過去の失敗によるフラッシュバック
「いつもと違う」が重なるほど混乱しやすく、限界を超えるとメルトダウンやフリーズにつながることがあります。
ADHDで起こりやすい原因
ADHD(注意欠如多動症)では、
・マルチタスク
・優先順位が分からない
・電話対応をしながら別の仕事をする
・指示の聞き漏らし
・タスク管理が難しい
・スケジュール管理が追いつかない
・感情のコントロールが難しい
などがストレス要因になります。
仕事が次々と重なり、何から手を付ければよいか分からなくなると、混乱してパニック状態になることがあります。
さらに、対人関係でのストレスや、お客様対応、上司・同僚とのコミュニケーションの難しさが重なることで、適応障がいやうつ病などの二次障がいにつながる場合もあるため注意が必要です。
パニックが起こったときの対処法|まずは安全な場所で落ち着くこと
パニックになったときは、「頑張ってその場に居続ける」ことよりも、まず自分を守ることが大切です。
①物理的に離れる
可能であれば、
・トイレ
・休憩室
・空いている会議室
など、一人になれる静かな場所へ離席しましょう。
タイムアウトやクールダウンは、自分を落ち着かせるための有効な方法です。
②深呼吸をする
ゆっくり息を吐くことを意識すると、自律神経が整いやすくなります。
また他の対処として、水分補給や目線を外すなども有効な場合があります。
③刺激を減らす
感覚過敏がある方は、
・耳栓
・ノイズキャンセリングイヤホン
・イヤーマフ
などで雑音を減らすだけでも負担を軽減できます。
④一人で抱え込まない
症状が続く場合は、
・上司
・産業医
・カウンセラー
・支援機関
・病院
などへ相談しましょう。

パニックは「起こる前」の環境づくりが重要
発達障がいによるパニックには、多くの場合「トリガー」があります。
そのため、自己理解を深めることが予防の第一歩です。
例えば、
・急な予定変更が苦手
・電話対応が苦手
・マルチタスクが苦手
・強い口調で注意されると混乱する
など、自分の特性を整理しておくことで対策が立てやすくなります。
さらに、ストレスコーピング(ストレスへの対処)を身につけることも有効です。
職場で依頼できる合理的配慮の例
2024年4月からは、民間企業でも障がいのある方への合理的配慮の提供が義務化されました。
合理的配慮は、自己対処をしたうえで、足りない部分や自己対処に必要な環境整備を依頼することが重要です。自己対処と合理的配慮のバランスを意識して依頼しましょう。
合理的配慮の例としては、
・スケジュールを事前共有してもらう
・イレギュラー業務は前もって説明してもらう
・指示を口頭だけでなくメモやマニュアル化してもらう
・業務内容を視覚化してもらう
・優先順位を明確に伝えてもらう
・静かな席へ配置してもらう
・クールダウンのための短時間休憩を認めてもらう
などが考えられます。
100%パニックを防ぐことは難しくても、自分の特性を理解し、周囲にも理解を求めることで働きやすさは大きく変わります。

パニックを繰り返さないために|ディーキャリアで自己理解と職場定着を目指そう
パニックを防ぐためには、「我慢すること」ではなく、自己理解・自己対処・環境調整の3つを組み合わせることが重要です。
ディーキャリアでは、
・発達障害の特性理解
・勤怠の安定
・ストレスコーピングや考え方のくせの把握
・コミュニケーションの練習
・タスク管理の方法
・問題解決のポイント
・マニュアル化や視覚化の方法
・合理的配慮の伝え方
・就職活動のサポート
・定着支援
など、一人ひとりに合わせた支援を行っています。
現在、職場でパニックやメルトダウンに悩んでいる方も、「自分だけではない」と知ることが第一歩です。
「なぜパニックになってしまうのか」を理解し、自分に合った対策を身につけることで、働きやすさは少しずつ変えていくことができます。
まずは見学・体験で、自分の特性や働き方について一緒に考えてみませんか。ディーキャリアでは、一人ひとりの強みや課題を整理しながら、安心して長く働き続けられるようサポートしています。
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ご連絡お待ちしております♪
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執筆者:篭谷(職業指導員)
監修者:佐藤秀祐(サービス管理責任者/社会福祉士・介護福祉士)
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