報連相が苦手…どうしたらうまくいく?①|大人の発達障害(ASD・ADHD)
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスです!
これから働くみなさん、“報連相”うまくできる自信がありますか?
報連相はビジネスシーンにおいて基本的ではありますが、とても重要なビジネスマナーの一つです。ただ同時に、報連相は難しさを感じることの多いコミュニケーションの一つでもあります。
発達障害をお持ちの方はその特性上、より報連相に対して困難さを感じることがあるのではないでしょうか?
今回は、発達障害の方の“報連相苦手あるある”とその原因になりやすい特性・対処方法を紹介します!
「報連相がうまくできず、上司に怒られてしまう…」など困りごとを抱えている方や、「ビジネスシーンでの報連相のイメージができない…」というこれから社会に出ていく方にとって何か気づきになれば幸いです♪
ぜひ最後までご覧ください!
そもそも報連相ってなに??
報連相という言葉は良く聞きますが、報連相とは何か?なぜ必要なのか?わからない方もいるかもしれませんね。
まず報連相とは何かをここでお話ししようと思います。
「報連相」とは「報告」・「連絡」・「相談」のことです。ビジネスシーンでの報連相は、業務に関連する“自分の状況”を他者に伝えることです。“自分の状況“というのは、例えば今自分が進めている作業の進捗や仕事に影響が出る可能性のある自身の状況(体調など)、自分が作業をしていてわからず困っていることなどです。
中には「自分が自分の状況を分かっていれば大丈夫ではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、「報連相」にはしっかりと目的があります。
①円滑な業務遂行
②仕事上の問題を早い段階で見つけ、解決する
③職場でのコミュニケーションの活性化
組織に属して仕事をする、誰かと一緒に仕事をする場合において、自分の状況を他者に伝えることで、円滑な業務遂行につながります。またその中で問題が発生した場合に、他者に伝えることで問題やミスに気付くことができたり、自分だけで解決することが困難な場合にも他者と協力して解決につなげられる場合もあります。また日々のコミュニケーションを活発におこなうことで、チームの連携が取れる・自分のことを理解してもらうことができる・士気が上がるなどの効果もあります。
この目的を見ても、報連相は非常に重要なコミュニケーションであることが分かっていただけるのではないでしょうか?
ではそもそも報連相とはなにか、一度確認しておきましょう。
仕事の進捗状況や業務における結果を、指示や命令を出した人へ伝えること
業務に関する情報や業務をおこなう上で伝えるべき情報を、伝えるべき対象に伝えること
業務において判断や解決方法に迷う時またはトラブルが発生した際に、上司や同僚の意見を聞いたり、助言をもらったりすること
報告・連絡・相談は同じ「相手へ伝える」行為ではあるのですが、上記のように、それぞれ役割や使用場面が違うことをまず理解しましょう。そして報連相をする際は、それは報告なのか、連絡なのか、相談なのかを自分の中で整理をしてから相手に伝えることが重要です。
こんなことありませんか?報連相苦手あるある!~第1弾~
報連相って難しいですよね。なかなかうまくできない方も多いと思います。
ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスの利用者でも、報連相に課題があり日々の訓練を通して報連相の練習や苦手への対処の検証をおこなっている方がいます。
利用者と関わる中で、また経験談を伺う中で、「あるあるだな~」と思ったエピソードをいくつか紹介したいと思います。
・上司に「○○の作業をやって、終わったら報告して」と言われていたのに、報告を忘れて「あれどうなったの?」と聞かれ、報告を忘れていることに気が付いた。
・欠席や遅刻の連絡を忘れてしまい、会社から電話が…。危うく無断欠席になるところだった。(連絡したと思っていたというパターンも)
そんなエピソードを聞くことがあります。報連相は相手から求められる前にするのが基本ですが、忘れてしまっていて報告・連絡が遅れ怒られてしまうということはあるあるのようです。
<考えられる原因となる特性>
・ワーキングメモリの低さ
ワーキングメモリが低い人は一時的に覚えていられる情報が少ないため、仕事で色々な作業をしているうちに、「報告すること自体を忘れてしまう」ことがあります。また、相手の指示を正確に覚えきれていないことや、実際の記憶と自分の解釈がすり替わり、相手の指示を間違って理解していることもあります。そのため、報告をうっかり忘れる・したと思い込むなどの問題が発生する場合があります。
・過集中傾向
シングルフォーカスの人に起こりやすい過集中傾向も原因となることがあります。過集中になると、時間の感覚が分からなくなったり、目の前の一つのことにしか意識がいかなくなることがあるため、うっかり報告忘れ・・・ということが起こる可能性があります。
<対処法>
・報告する時間を決めておく
一日の仕事のスケジュールの中に「報告の時間」を最初から組み込んでおくのは一つの有効な手段です。習慣化すれば忘れてしまうことも減るかもしれません。時間を忘れてしまう場合は、アラームやリマインダー機能を利用するのも良いでしょう。
・メモを取る
ワーキングメモリが低い人は特に、メモを取る等で記録に残しておくことが有効な手段です。書き残し、メモを見直すことで、忘れる・記憶がすり替わってしまうことは減る可能性があります。
「メモを取ったことすら忘れます…」という人は、自分が必ず目に入るところ(デスクの上・パソコン・スマホなど)にメモを張っておくのも一つです。人によっては、「お弁当箱は昼と帰りに必ず触るので」とお弁当の袋に付箋を付けている方もいました!人によって見るところは違うので、自分に合ったところを探してみてください。
・自分では必要な報連相はしていたつもりだったが、「報連相のタイミングが遅い」と上司から言われてしまった
・報連相は大事だから!と逐一報連相していたら、「それは言わなくていい」「自分で少しは考えなさい」と言われてしまった
・みんな忙しそうだし、どのタイミングで話しかければいいかわからない
・なるべく自分で解決しなければと思ってしまい相談が遅れ、ミスが大きくなってしまった
このパターンもよく聞くケースです。報連相のタイミングや求められる頻度は、報連相する対象(上司など)によって異なるのが現実で、人によって違う部分に対して塩梅を見極めるのが特性上難しいこともありますよね。
<考えられる原因と特性>
・他者視点の欠如
相手の状況や気持ちを察することが難しい特性です。そのため、報連相する相手が何を求めているのかを察して、それに自分の行動を合わせることは難しいのです。
・白黒思考
物事を0か100かで判断してしまう特性です。「報連相は大事だから、こまめにおこないましょう」と言われると、何でもかんでも相手に伝えなければ!となってしまうことがあります。そこまでやらなくても…もう少しやってよ…の中間地点を探るのは、この特性がある人はなかなか難しいです。
・こだわりの強さ
こだわりが強い特性がある場合、自分で決めたマイルールを守りたい、自分のやり方でやりたいと考えてしまい報連相が遅れてしまうことがあります。例えば、これが終わるまでは報告できない、進捗が進んでおらず報告できることがないから報告しない、自分の力でどうにかしなければいけないからと相談せずに自分で抱え込む、などのようなことが起こることがあります。
<対処法>
・相手に聞いてみる
タイミングが分からないのであれば、報連相する相手に聞いてみましょう。どのくらいの頻度で報告すればよいのか、いつまでに連絡すればよいのか、どの方法が好ましいのかなど、特性上考えてわからないのであれば聞いてしまうのが得策です。相違がないようメモを取り、相手に確認してもらうのもよいでしょう。
また話しかけていいのかどうかわからない場合も、「○○の報告があるのですが、今お時間よろしいですか?」などと相手に確認を取ってみてください。お伺いを立てれば相手も悪い印象は抱かないはずですし、都合が悪ければ違う方法(空いてる時間を教えてくれる・メールで済ませてよい等)を教えてくれるかもしれません。
・メールやSNSなどのツールを利用する
相手が忙しく捕まらない、話しかけづらいなどで報連相ができない場合は、ツールを使うのも一つの手です。取り急ぎSNSやメール等で連絡を入れておき、時間に余裕があるときに改めて伝えることもできます。相手にとっても必要な情報が視覚的に手に入るため、その後のコミュニケーションも円滑になる可能性もありますよ。
ツールだけでの報連相を好まない会社や上司もいるため、ツールの使用の許可を事前にとっておく、口頭でも改めて報告するなどの対策を取るとよいでしょう。
・報連相のタイミングを決める
ケース①にも出てきましたが、この方法はケース②でも有効です。特にこだわりの強さが特性としてある人は、習慣化すればできるというのは強みでもあります。この時間には作業の進捗は関係なく必ず報告をしよう、10分間わからないことについて調べたり考えたりしても解決しなければ誰かに相談しようなど、報連相のタイミングを決めて習慣化させるのは一つ有効かもしれません。
ここまでいくつかケースをもとに、考えられる原因と対処法を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?まだ紹介したいケースがあるのですが、長くなってしまうのでまた次回にしようと思います♪
人によって有効な対処方法も変わるので、一概に紹介した対処でうまくいくとは限りませんが、一つの対処法として試してみてください!うまくいかないと思ったら、違う方法を試してみて自分に合った対処法を見つけてくださいね。
ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスでは、訓練を通して自己理解を進めていくことができます。自分にはどんな特性があるのか、どんな対処をすればうまくいくのか、どんな配慮を受けるとよりうまくいきやすいのか…など日々の訓練の中で自分のことを振り返ったり、新たな発見をしたりしていく中で、自分のことを知ることができます。
また、実際の職場に見立てたオフィス環境、模擬職場で実際に報連相を行っていく中で、ビジネスシーンでの自分の課題の発見や、自分にとって有効な対処方法を検証をしていくことができます。
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執筆者:篭谷(生活支援員)
監修者:佐藤秀祐(サービス管理責任者/社会福祉士・介護福祉士)
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