大人の発達障害【どうしてミスが多いのか】
こんにちは!ディーキャリア池袋オフィスです。
「大人の発達障害」で頻繁に見られる問題点として、ミスが多いことがあげられます。
とりわけADHDの特性の一つには「不注意」があり、社会生活を送る上でミスが多いと指摘されることも多いのではないでしょうか。
発達障害と診断されていない人の中にもミスが多い人はいますし、発達障害の人に見られる特徴は、定型発達の人に見られることもあります。
とはいえ発達障害の人は特性ゆえに、長所や短所が目立ちやすい傾向にあるのも事実です。
大人の発達障害でも、長所を活かして社会的な成功を収めている著名人については以下の記事をご覧ください。
特性をゼロにするというのは現実的ではありませんが、ミスが多いのであれば、少しでも減らせる工夫ができれば社会生活を送りやすいでしょう。
今回は大人の発達障害はなぜミスが多いのか、どのように対処すればいいのかについて解説していきます。
目次
● 「大人の発達障害」にミスが多い理由
● ミスを防ぐための対策①自分でできること
● ミスを防ぐための対策②周囲に理解を求める「環境調整」
● まとめ
「大人の発達障害」にミスが多い理由
- 集中力のコントロールが苦手
大人の発達障害と診断されている方には、集中力のコントロールを苦手としている人が多くいます。
一つの作業に没頭してしまうあまり過集中で周囲の声が耳に入らなくなってしまう、というようなことも珍しくありません。
反対に、集中しなければいけない場面でぼーっとしてしまい、周囲から怠けていると見られてしまうこともあります。 - ワーキングメモリの機能不全
ディーキャリア池袋オフィスに通所されている利用者にも多くいらっしゃるのですが、マルチタスクが非常に苦手というのも大人の発達障害の特徴の一つです。
ワーキングメモリをわかりやすく例えると、「脳内にあるメモ帳」です。
大人の発達障害を抱える人は脳内にあるメモ帳のスペースが狭い傾向にあり、一度にいろいろな指示を出されてもメモを取りきれません。
社会に出て仕事をしていると次から次へと仕事を回されることも多く、その結果「ミスが多い人」と認定されてしまうのです。 - 衝動性のコントロールが苦手
衝動性も大人の発達障害(特にADHD)によく見られる特性です。
業務に取り組んでるときに思いつきで他の事をはじめてしまったり、関心が持てない仕事をしていたり退屈を感じると集中力が保てなくなってしまうこともあります。
極端な場合には、あまり興味を持てない会議に参加しているときに居眠りをしてしまうケースも。
あまりにも居眠りの頻度が多すぎる場合には、睡眠障害であるナルコレプシー(日中、突然自分では制御できない眠気に襲われ、寝てしまうという障害)の疑いもあります。
こちらの論文ではナルコレプシーとADHDが遺伝的に関連しているという研究結果が発表されています。
(出典:遺伝子解析により、睡眠障害の遺伝的リスクとADHD 特性の関連が明らかに/浜松医科大学)
ミスを防ぐための対策①自分で出来ること
ミスが多いと言われる大人の発達障害ですが、事前に対策を取ることでミスを回避できる可能性があります。
- 時間を区切って仕事をする
大人の発達障害を抱える人が過集中を防ぐための手立てとして、スマホなどのアラームをセットして時間を区切りながら作業するというものがあります。
放っておいたら2時間も3時間も作業を続けてしまうという人もいますが、「25分作業・5分休憩」を繰り返すといったタイムマネジメントをすることで過集中を防止することができます。 - いつでもメモを持ち歩く癖をつける
前項でお伝えしたように、ワーキングメモリは脳内にあるメモ帳です。
脳内のメモ帳が狭いのであれば、リアルなメモ帳を持ち歩くことで脳に業務内容を記憶させる負担を軽減させましょう。
指示された内容を事細かにメモ帳に記入していくことで、脳に負荷をかけることなく複数の指示内容を手元に残しておくことができます。 - TODOリストを作成する
大人の発達障害に頻出する特性の衝動性。
どうしても計画を立てて物事を進めるというのが苦手な人が多いです。
そのため、その日の業務が一目でわかるTODOリストを作成することが有効になります。
TODOリストを作成することで、終わらせなければいけない業務を優先的にこなしていくことができ、急な仕事を頼まれた時もリストを見ることで業務の流れを確認することができます。
ミスを防ぐための対策②周囲に理解を求める「環境調整」
大人の発達障害では自分でできる対策や心がけも大切ですが、周囲に理解を求めながら生活しやすいように環境を整える「環境調整」も有効な対策です。
例えば、仕事中に周囲から見られている気がしてしまうといった場合には、パーテーションで周囲を遮ると集中しやすくなります。
聴覚過敏で周囲のざわめきやパソコンのタイピング音、コピー機の音などが気になってしまう人はイヤープラグを使用して雑音を最小限に抑える工夫ができます。
(Amazon:KsGear 【聴覚過敏 天気に左右されやすい方向け耳栓】)
机の上に余計なものが置いてあると、仕事中でもそちらに気を取られてしまうことがあるので、机の上には仕事に関係のないものを置かないようにするといいでしょう。
また、仕事以外でも新人歓迎会や節目の飲み会などが定期的に開催される企業は未だに多くありますが、大人の発達障害を抱える人は飲み会が苦手な場合も少なくありません。
社外でのイベントに参加しなくてもいいようにあらかじめ配慮してもらったり、飲み会の代わりに昼食会にしてもらえないか相談してみましょう。
以上で紹介した環境調整は、企業に合理的配慮として依頼することが可能ですが、調整をお願いする相手には何かしらの負担がかかることもあります。
気持ちよく働くために必要な環境調整ですが、依頼した側も感謝の気持ちを忘れないことが大切です。
まとめ
大人の発達障害を抱える人はミスが多いのか、ミスが多い場合にどう対処するかについて解説してきました。
いくつかの対策を紹介してきましたが、一度に全部を行うのは大変ですし、自分に合った対策を選ばなければ効果は半減してしまいます。
ディーキャリア池袋オフィスでは、大人の発達障害の特性による困りごとを細かくヒアリングし、その人に合った対策を提案しています。
また毎日のセルフケアや定期面談を実施しているほか、リフレーミングやコントロールフォーカスといった認知行動療法も提供しており、考え方のクセを是正することで生きやすくなるような訓練を実施しています。
ディーキャリア池袋オフィスでは、自己理解を目的に、就職をサポートしています。
通所中だけでなく、就職した後も、最大3年6ヵ月の定着支援もおこなっており、就職してからも安心して長く働ける環境調整をおこなっています。
随時無料見学会を受け付けております。
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