障害年金は「将来への安心」の第一歩。発達障害の方が知っておきたい等級の違いと申請の流れ

「毎日必死に働いているけれど、体力的にも精神的にも限界を感じている……」
「発達障害の診断を受けた。将来の金銭的な不安を少しでも減らす方法はないだろうか?」
新年度が始まって1ヶ月が過ぎた5月。環境の変化による疲れ(五月病)とも重なり、
今後の生活や働き方について、ふと立ち止まって考えている方も多いのではないでしょうか。
そんな中、一つの選択肢として浮かんでくるのが「障害年金」です。
しかし、「発達障害だと受給は難しいのでは?」「働きながらだともらえないのでは?」
という不安から、二の足を踏んでいる方も少なくありません。
この記事では、ディーキャリアの支援員として多くの利用者様と向き合ってきた経験から、
発達障害の方が障害年金を受給するための「リアルなポイント」を分かりやすく解説します。
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原因と解説:発達障害と障害年金の仕組み

障害年金は、病気やけがによって生活や仕事に制限が出ている場合に受け取ることができる公的な年金です。しかし、発達障害(ASDやADHDなど)の場合、身体障害のように数値で測れる基準がないため、審査において「何が困難なのか」を証明することが非常に重要になります。
ここで、多くの方が混乱されるのが「障害者手帳の等級」との違いです。
- 障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳): 自治体が発行。福祉サービスや割引が主な目的。
- 障害年金: 日本年金機構が審査。生活費の補填が主な目的。
「手帳が3級だから、年金も3級相当だろう」と思われがちですが、審査の基準が異なるため、
手帳を持っていなくても年金を受給できる場合もあれば、その逆もあります。
具体的な解決策:受給に向けた3つの大きな壁と対策
発達障害の方が申請する際、特に「壁」となりやすいポイントが3つあります。
1.「初診日」の特定が難しい

障害年金をもらうための条件 | 仙台障害年金サポートセンター【公式】
障害年金の申請には、その障害で初めて病院を受診した日(初診日)の証明が必要です。発達障害は生まれつきの特性ですが、大人になってから診断を受けるケースが多いため、「20年も前の初診時のカルテが残っていない」という事態がよく起こります。
- 対策: 診察券の控え、当時の家計簿、母子手帳、お薬手帳、さらには当時の友人とのメールのやり取りなども証拠になり得ます。諦める前に、まずは当時の記録を掘り起こしてみましょう。
2.「病歴・就労状況等申立書」の作成

病歴・就労状況等申立書の書き方~発達障害を例として~|浜松の社労士事務所 浜松国際社会保険労務士事務所
これは、あなた自身の生活の困りごとを文章で伝える書類です。発達障害の特性(メタ認知の苦手さ)から、「自分の困りごとを客観的に捉えるのが難しい」「ついつい『大丈夫です』と答えてしまう」という方が多く、実態よりも軽く判定されてしまうことがあります。
- 対策: 一人で書こうとせず、ご家族や私たち支援員と一緒に作成しましょう。「朝一人で起きられない」「期限を守るのが難しい」「職場で孤立してしまう」など、具体的なエピソードを積み上げることが重要です。
3.「働きながら」の受給判断

「働いている=日常生活に支障がない」とみなされ、不支給になるケースがあります。しかし、これは「どのように働いているか」によります。
・対策: 障害者雇用枠で働いている、あるいは一般雇用でも「職場で多大な配慮(業務の削減や指示の明確化など)」を受けている場合は、その事実を医師の診断書に明記してもらうことが不可欠です。
ディーキャリアでの支援:受給はゴールではなくスタート

ディーキャリアでは、障害年金の申請そのものを代行することはできませんが、受給を検討されている方に対して以下のようなサポートをおこなっています。
- 自己理解の深掘り: 申立書に書くための「自分の特性と困りごと」を整理するワークを一緒に行います。
- 医師への伝え方練習: 診断書を書いてもらう際、自分の現状を過不足なく医師に伝えるためのメモ作成を支援します。
- 受給後のキャリア設計: 年金を受給することで経済的な安心感を得つつ、無理のないペースで「自分に合った働き方」を見つけるための訓練を提供します。
実際に、ディーキャリアの利用者様の中には、就労移行支援を利用してスキルを磨きながら、障害年金を受給して生活を安定させている方が多くいらっしゃいます。年金は、決して「働くことを諦めるためのもの」ではなく、「納得のいく形で働くための土台」なのです。
まとめ
「発達障害だからもらえない」ということは決してありません。
確かに、書類作成や初診日の証明など、一人で乗り越えるには高いハードルがあります。しかし、正しく制度を理解し、周囲のサポートを借りることで、将来への不安を軽減する大きな力になります。
もし、申請に失敗してしまった(不受給になった)としても、審査請求(不服申し立て)や再申請という道もあります。
今のあなたが少しでもラクに、そして希望を持って明日を迎えられるよう、私たちはいつでもここにいます。
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