大人の発達障害|睡眠障害を併発しやすい?関連性と対処法
このコラムでは、発達障害と睡眠障害との関連性や対処法に触れていきます。
実際、発達障害のある方から、睡眠に関する困りごとがあると良く聞きます。
では、何故、そうなってしまうのか、解説していきたいと思います。
この記事は5分前後でお読みいただけます。
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発達・精神障害の特性に応じたプログラムを提供する就労移行支援事業所です。
発達障害(ADHD/注意欠如多動性障害)(ASD/自閉症スペクトラム障害)(SLD/限局性学習障害)のある方、精神障害(うつ病など)のある方が多く利用されています。
【発達障害フレンドリーサポート施設】にも認定され、専門知識を持つスタッフがサポートをおこなっています。
目次
1.発達障害のある方の睡眠障害を併発しやすい?
発達障害のある方で睡眠障害を併発している方は、多いと言われています。発達障害のある方の多くは寝られない、昼夜逆転や、睡眠が足りていても会議や授業で寝てしまうなどの困りごとを抱えている人がおり、ディーキャリア海老名オフィスでも一定数います。
具体的な症状としては、
入眠困難
夜になっても落ち着かず、寝つけない
中途覚醒
夜中に何度も目が覚めてしまい、眠りが浅い
日中の眠気
過眠の傾向が強く、興味がないとすぐに寝る
睡眠リズム異常
夜型の生活になりがちで、朝起きられない
などがあります。
2.発達障害と睡眠障害の関連性と原因は?
発達障害と睡眠障害との関連性は具体的には解明されてはいません。しかし、特性や症状から推測できるものも多くあります。
巷で言われている原因を解説していきます。
原因①過集中
ASD、ADHDのある方は、主に過集中が原因で集中して物事をやったりして、いつの間にか時間が経っていたり、知らず知らずのうちに夜中まで起きていて昼夜逆転をしている方が多いです。
ASDのある方はこだわりから納得するまでやり続ける。
ADHDのある方はやりたいことを止められない気質から、眠ることを忘れて作業をしてしまうことが多いです。
原因②ADHDの脳機能
ADHDのある方は73%に睡眠障害があると言われています。その理由では前頭葉の覚醒度が低いというのがあります。
その結果、興味があることに関してはやる気や感情、運動、幸福を司る物質のドーパミンが出て覚醒し、興味がないことにはまったくドーパミンがでなくて、眠ってしまう、
という事があります。
発達障害のある方で、興味がないことには眠気が出てきて無意識に眠ってしまう、という苦労された方は多いのではないでしょうか?
他にもADHDのある方は睡眠を促進させるメラトニンという脳内物質の夜間上昇値が一般の人より1時間半も遅く出るという研究結果があります。
その結果、睡眠時間がズレるという事も多いようです。
原因③不安障害
発達障害のある方は生き辛さにより、不安障害や強迫性障害など二次障害を発症しやすく、精神が緊張状態になり眠れないことがあったりします。
最初、不安障害や適応障害と診断されて眠れない状態が続き、背後に発達障害が発覚されたことはかなり多いです。大人の発達障害はそこで発覚されることが多いです。
3.対処方法
それでは、対処法をお話ししていきます。
対処法.1 医療、服薬
こちらの解決策が一番オーソドックスで効果的です。
睡眠薬の導入、不安障害の場合は抗不安薬、ADHDの場合は脳の覚醒の度合いを上げる、コンサータ、ストラテラなど。
メラトニンの分泌の問題には小児用ですがメラトベルという薬があります。
睡眠に問題があり、それが生活や仕事に大きく影響が出ているようであれば心療内科などで相談することをオススメします。
対処法.2 タイマーなどの活用
過集中を引き起こしやすい場合はタイマーなどで時間を管理し、仕事をする時間、遊ぶ時間、寝る時間などを聴覚刺激で知らせ、タイマーが鳴ったら仕事をする、遊ぶ、止める、布団に入る等スケジュールを管理すると良いです。
対処法.3 興味が持てない事柄に興味付けをする
ADHDのある方は興味を持てないことをやろうとすると眠くなることが特性の一つです。
裏を返せば興味が持てるように意識付けをしてあげれば眠くなることはなくなるという事になります。
自分がADHDの場合は今、これをやる理由を確認する。相手がADHDのある方であれば、興味を持ってもらうことで、仕事や授業中に寝ることはなくなっていくと思います。
対処法.4 紐トレ
紐トレのメソッドで、胸(心臓があるところ)に軽く丸い紐を巻き付けておくと、意外にぐっすり眠れたりします。
興味のある方は紐トレで検索してみてください。ちなみに片頭痛は頭に巻き付けると解消したりします。
4.まとめ
発達障害のある方が睡眠障害を発生している確率は高い現状があります。
ディーキャリア海老名オフィスのプログラムで生活リズムを整えたり、ソーシャルスキルトレーニングで不安に対処できるようになることで睡眠障害が改善していった事例もあります。
・夜になっても落ち着かず、寝つけない
・夜中に何度も目が覚めてしまい、眠りが浅い
・過眠の傾向が強く、興味がないとすぐに寝る
・夜型の生活になりがちで、朝起きられない
などの困り事があり、生活や仕事に支障が出て困っている方など、気軽ご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【執筆者】小野貴弘
ディーキャリア海老名オフィス 生活支援員
保有資格:発達障害学習支援エキスパートサポーター
「成長」と「気付き」を促す支援をモットーに日々サポートしております。
【監修者】井上高宏
ディーキャリア海老名オフィス
サービス管理責任者/精神保健福祉士
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