2025年11月19日

【利用者ブログ】自己理解はとても大切！　第2弾【就労移行支援】

皆さまこんにちは。利用者Yと申します。前回の第一部に引き続き、今回は自己理解についてお伝えしたいと思います。第一部をまだご覧になっていない方は、そちらも併せて閲覧いただけますと幸いです。

第二部では、私が通所する中で受けた訓練の内容と、それを受けて得られたこと、自己理解のその先について説明させていただきたいと思います。

<訓練を受けて得た気づき>

実際に自己理解についての訓練を受けるのはライフスキルコースですが、その先のワークスキルコースやリクルートコースでも自己理解をおこなう場が設けられています。

ライフスキルコースの訓練は学校の授業のような座学が中心ですが、ワークスキルコースは実際の職場のような環境で、PC業務やDM封入など、模擬業務と呼ばれる軽作業をはじめ、時には電話応対や来客対応、先月より始まったカフェの店員業務などの訓練をおこないます。リクルートコースでは実際に企業実習に参加したり、企業面接を受けたりもします(履歴書の記入や面接の練習もできます)。

このような環境や状況でどういった特性が出るのかを検証する場でもありますので、失敗があってもいいからあらゆることを試してみて、起きたことをまとめてみると、さらなる自己理解につながるでしょう。

私も長らくディーキャリア横浜東口オフィスでお世話になり、幾度も自己理解の訓練を受け、ワークスキルコースの訓練でも検証するなどしたことで、通所を始める前よりも自己理解は深まったと思います。

例えば、私は疲れを感じやすいのですが、作業に集中してしまいうっかり休憩時間を忘れてしまったことで、訓練時間が終わることには疲れ果てていたことがありました。そこで対処として、アラームなどを使えば忘れることはないのではないかとスタッフからアドバイスをいただき、休憩時間を決めてPCでタイマーを設定することで、忘れずに休憩時間を確保することができるようになりました。

他にも、ワークスキルコースでは電話応対の当番があるのですが、私は電話応対に苦手意識がありました。基本的には当番に入ってもらいたいという依頼があったことや、スキル習得ならびにどれほどの負荷がかかるのかという検証を兼ねて、電話応対をおこなっておりました。

おかげさまでスキルは身につき、マニュアルを作成してそれを実践できるほどにはなりましたが、他の業務も重なっていたこともあってか、精神的な負荷は予想以上に大きく、やがて肉体的な疲労にもつながってしまったため、基本的には電話応対はおこなわないという配慮を依頼することになりました。

一方、ここで私が作成したマニュアルは、スタッフより高い評価をいただき、横浜東口オフィス利用者用の公式資料となり、さらには他のオフィスでも利用者向けに使用したいという要請もあるなど、私以外の利用者様のお役にも立っているとのことです。これを通じて、人の役に立つということは私にとっての高いモチベーションになっていることや、マニュアル作成が得意業務なのではないかという気付きになりました。

<終わりなき自己理解>

しかし、これで自己理解は終わりではありません。就職が決まりディーキャリアを卒業しても、会社内でキャリアアップができても、定年まで勤め上げて退職した後も、なお終わりではありません。年齢を重ねて成長したり、あるいは周囲の環境・社会情勢の変化などでも、自分自身は少しずつ変わっていきます。自己理解とは一生の付き合いとなるでしょう。

しかし、終わりがないからといって恐れることはありません。自分自身のことを少しずつ理解して、それを他者に伝えて理解してもらえるようになることが、障がい者就労では一番重要なことですし、なにより長く就労できることにつながります。そして、100%にはできなくとも、限りなく100％に近づくことはできます。自己理解の方法をここで身に着けたことで、生涯にわたって続く自己理解をスムーズにおこなうことができることでしょう。

ディーキャリアでは、大人の発達障害を持つ方々のための就労移行支援事業所として、就労を目指す方を手厚くサポートしてくれます。就職活動がうまくいかない、自身の障害で悩みを持っている、という方がいらっしゃいましたら、是非とも体験にいらしていただき、自己理解の訓練を受けてみませんか。自己理解を深めることで、見える世界が変わってくるかもしれません。そうなる方が一人でも多く増えることを願って、締めとさせていただきます。

長文お付き合いいただきありがとうございました。