融通が利かない?こだわりが強い?「すべき思考」がある方へ
皆様、こんにちは。ディーキャリア梅田オフィスです。
ディーキャリア梅田オフィスに通所されている方は「発達障害」をお持ちの方が多くおられます。
発達障害といっても皆さん持っている特性は違います。しかし、共通している部分が多いこともあります。
今回はその中でも生きづらさや働きづらさの裏側にある「すべき思考」について書いてみたいと思います。
もしご自身が「~すべき」という考えを持っていると感じる方は、この記事をご覧いただき「すべき思考」について知っていただきたいと思います。
すべき思考とは?
すべき思考とは文字とおり、「〇〇するべき」という考えが強く出てしまう考え方の癖です。
例えば、「上司は部下より何でも知っていて、何でもできるべきで、知らないなんてありえない」というように「こうあるべき」という考えが強く、「上司であっても知らないこともあるし、できないこともある」という考えを持つことができません。
また「人は上を目指す為に努力すべき、結果を出せないことはダメなことだ」というすべき思考が強いことから自分責めたり、自己肯定感を下げてしまうことも見られます。
そもそも「すべき思考」は問題なのか?ダメな考え方なのか?
結論から言うと、そのように考えること自体は問題ではありません。
問題はその考え方の偏り(考え方の癖)なのです。自分や他者を許すことが出来なかったり、それにより自分の体調を崩したり、相手とのトラブルが発生してしまうからです。
発達障害の人はこだわりや強迫観念が強いこともあり、すべき思考が強く出る傾向にあります。
例えば、親や上司から「教えられた考え」を全ての人が同じように、共通する考えだと認識し、これを守る必要性があると信じて生きるうちに、それが自分にとっての「当たり前」となってきます。
これが考え方の癖となっています。
この考え方の癖が、融通が利かないということで他者とのトラブルになり、自身のイライラや怒り、ストレスにつながることになります。
すべき思考はどうすれば良いのか?
このすべき思考は考え方の癖なので、訓練を繰り返すことで「自分にとって楽な考え方」をとることができるようになります。
この訓練はリフレーミングといい、認知行動療法の一つです。ここでリフレーミングとはどういう訓練か少しお話しします。
リフレーミングとは
人は考え方の癖があることで認知が偏り、その偏りが影響して体調や精神の不安定へと繋がることになります。
つまりその考え方の癖を変えることができれば良いということになります。
ここでリフレーミングの出番になります。
リフレーミングとはすでにその人が持っている意味付けや解釈を異なる視点(フレーム)で捉えなおすことです。
良く使われる例として「水が半分入ったコップ」が挙げられます。
この状態を「水が半分しか入っていない」と思う人もいれば、「まだ半分も入っている」と思う人もいます。このように事実(この場合は水の量)をどのように意味づけて解釈するかはそれを受け止める側である自分の枠組み(視点)で異なります。
ひとつの方向から見ていたものに新しい意味付けをするということになります。このように自分なりにその状況を捉えた時に結論が生まれること、それが認知になります。
人はその結論に従って行動している。
つまり今回は「すべき」という認知になります。
「コップには水は満タンに入っているべき」という考えならば、半分しか入っていないことに対してストレスを感じてしまうかもしれません。
これを「まだ半分も残っている」という認知であれば感情も行動も変わってきます。
このように自身の認知が感情や行動にどのような影響を与えているかを客観的に捉えられるようになるとストレスが生まれるのを未然に防ぐことができるようになります。
しかし頭で理解できていても、この考え方の癖を自分自身で簡単には変えることは難しいと思われます。
また、「自分の考え方の癖で自分が生きづらさを感じることになる」を気付くことは自分一人ではなかなか難しいことです。それを気付く為には自分とは違う考え方の他者と関わることや意見を交換することが重要になります。
ディーキャリアの訓練では日々利用者同士で関わり、意見の交換をしています。
今回の記事を読んで興味を持たれた方はぜひ事業所の見学やリフレーミングの訓練体験会にご参加してみませんか?
スタッフ一同お待ちいたしております。
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