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発達障害で障害者手帳を取得するべき?メリット・デメリットは?

皆様こんにちは、ディーキャリア梅田オフィスです。

いきなりですが、障害者手帳って持っていた方が良いのか、別に持たなくても良いのか?

このような質問を受けました。果たしてどちらがお得なのか?
この記事では「発達障害」と「障害者手帳」についてお話しします。
「障害者手帳とは何か?」「取得した方が良いのか?」「申請の手順は?」
「手帳取得のメリット・デメリット」などの色々な疑問について紹介していきます。
加えて「実際の声」も聞いてみましたので参考にしてみて下さい。

障害者手帳って何?

そもそも障害者手帳とはどういうものなのか?
これはずばり「障害があることを証明する手帳」のことです。
種類としては「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」があります。
そしてどの手帳を所持していても「障害者総合支援法」の対象となります。

発達障害でも障害者手帳を取得できるの?

発達障害でも障害者手帳を所得することは可能です。
「発達障害」で障害者手帳を取得する場合は「精神障害者保健福祉手帳」になります。
この「精神障害者保健福祉手帳」は1級から3級までの等級があり、程度の重い方から1級となり、人により症状は様々で日常生活での困りごとや必要な支援によって等級が異なります。

手帳の取得は必要?

気になる障害者手帳を必ず取得しなければならないかどうかについてですが、

発達障害の診断(ASD /ADHD)を受けたからといって障害者手帳を取得しなければならないというわけではありません。
実際にディーキャリア梅田オフィスに通われている利用者の方でも手帳を取得されている方そうでない方もおられます。
生活や働くことが困難な状況に陥った時に「障害者手帳」を取得するという選択肢もあるということを覚えておくと気持ちにゆとりも生まれると思います。

実際の声を聞いてみました

障害者手帳を取得した利用者、まだ取得していない方の声を聞いてみました。

・Aさん/男性20代 (取得済み)

 Aさんはディーキャリアに来られて自己理解の訓練をすすめていく中で手帳の取得を決められました。
その中で「自分がなぜ前職を退職しなければならなかったのか」ということに向き合うことができました。
そして今まで自身の特性での困り事に対し、配慮を受けて働くということができていないことに気付かれ
ました。それが障害者手帳を取得するきっかけとなりました。

・Bさん/男性20代 (取得済み)

 この方は障害者手帳の取得のきっかけは関係機関の方に提案されたことがきっかけです。取得された感想を聞かせてもらうと、ずばりプラスの要因しかないとのことです。障害者雇用への応募やレジャー施設の料金割引などにメリットを感じていると話されました。

・Ⅽさん/男性20代 (申請中)

 この方は転職を繰り返していました。人間関係で悩み、特性により働きづらさを感じ仕事を続けていく意味を見出せなくなっていました。ディーキャリアに通所し障害者雇用について理解していく中で配慮を受けられること、また自分と同じような発達障害の方が働かれているという安心感をもちました。そこで障害者手帳の取得の必要性を感し現在申請中です。

・Dさん/女性40代 (取得未)

 現在手帳を所持していないDさんですが、最初はご家族が障害を受容できていないこと、障害という表現に対しての抵抗が強かったとのことで手帳を取得することにも後ろ向きでした。しかし、現在は障害というものを自分の個性であるという考え方として捉えたことで気持ちも楽になり、手帳の取得に対して前向きに考えて動きだされています。

障害者手帳取得のメリットとデメリットは?

障害者手帳を取得することに対してのメリット、デメリットについて主なものを紹介します。

<障害者手帳を取得することのメリット>

・就職時に障害者枠での求人に応募ができる
・等級により医療費の助成や税金の減免などが受けられる
・電車、バスなどの交通料金の割引
・公共施設の利用料減免

お住まいの地域によって各サービスの有無がありますので各自治体にお問い合わせください。

<障害者手帳を取得することのデメリット>

・取得のための手続きに時間がかかる
・更新が必要である
・障害者として認定される事への抵抗感
 

このように取得することでのデメリットは少ないと言えるでしょう。

手帳の取得はメリットもあればデメリットもありますが、一番のメリットは障害者手帳を持つことで障害者枠での応募ができることです。
また手帳の所持は開示する必要性がないということもメリットでしょう。
手帳を取得することの参考にしていただければと思います。

障害者手帳を取得するには?

発達障害の障害者手帳を取得する為にはどのような手続きが必要かをお話しします。

<申請の手順>

・医師の診断所もしくは意見書をもらう
・市町村の役所で申請書をもらい申請をおこなう

まずは医師の診断書についてですが、精神障害者保健福祉手帳の申請には「初診日から6カ月経過した後に作成された」診断書が必要です。
診断書の作成にはおよそ5,000円から10,000円ほどかかります。
申請書については都道府県の市区町村の障害福祉窓口で受けとることができます。

<申請時に必要なもの>

申請書、診断書もしくは意見書、写真、マイナンバーなどの本人確認できるものが必要となります。

手帳が手元に届くまでは1ヶ月以上かかることが多く、時間がかかることも覚えておいてください。
精神障害者保健福祉手帳の有効期限は2年間で期限が切れる前に更新をする必要があることを忘れないように注意しましょう。

また精神障害者保健福祉手帳の更新時には提出書類を基にあらためて審査が行われる為あらたに医師の診断所が必要となります。
審査には時間がかかりますので余裕を持って更新することをおすすめします。

まとめとして

・発達障害の方は「精神障害者保健福祉手帳」を取得対象である
・障害者手帳を所持していれば障害者枠での求人に応募できる
・障害者手帳は必ずしも取得しなければならないものではない

自身の症状や環境、気持ちを重視して障害者手帳の取得について考えていただく参考にしていただければと思います。

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