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面接の無断欠席(ドタキャン)の裏側|「誰にも言えない」を乗り越える事業所連携という最強の対策

人生を生き抜こう、おはようございます、ピアスタッフかまちです。

12月になり、今年も残すところあとわずかとなりました。年の瀬が迫ると、今年一年を振り返り、新しい年への準備を始める方も多いかと思います。

そんな過去を振り返る中で、私自身が思い出してしまうのは、あの時のことです。

「よし、行かない。寝よう」

面接をドタキャンする私。

かつての私です。

私、かつて、アルバイトの面接を衝動的にドタキャンしたことがあります。

あとから、そのアルバイト応募先の会社の近くを通るたびに胸によぎるのは、今も消えない罪悪感です。あれほど後悔が残るなら、無理してでも行けばよかったと。

でも、知っていましたか? 過去は変えられない。しかし、未来は変えられます。

さて、就職活動において、最も避けたい状況の一つが、企業への面接を誰にも連絡せず、無断で欠席してしまう「ドタキャン」です。

企業に迷惑をかけるだけでなく、あなたを支援している転職エージェントの会社にも大きな迷惑をかけ、そのエージェントの利用が二度とできなくなる可能性があり、結果としてあなた自身の就職のチャンスを完全に失ってしまう行為です。

特に就労移行支援事業所を利用している皆さんが無断欠席をしてしまう背景には、「体調の急変」や「強い不安」など、自分一人では対処しきれない心の壁が存在していることが少なくありません。

この記事では、無断欠席(ドタキャン)が起きてしまう本当の理由を分析し、「事業所との連携」がいかにこの問題を解決する最強の対策となるかを解説します。


本記事の目次

  1. 「誰にも言えない」のはなぜ?無断欠席が生まれる背景
  2. なぜ「連絡する」のが怖いのか?コミュニケーションと社会背景
  3. 事業所との連携が「最強の対策」である3つの理由
  4. 面接前の誓い:「困ったら、まず事業所に連絡する」

1. 「誰にも言えない」のはなぜ?無断欠席が生まれる背景

面接当日に体調が急変したり、急に強い不安に襲われたりしても、誰にも連絡できないのには、障害特性や心理的な要因が深く関係しています。

特性の視点起こる理由心の壁(誰にも言えない理由)
強い予期不安・パニック面接の朝に緊張がピークに達し、体が動かなくなる(フリーズ)。「連絡しなければ」という思考が麻痺し、何もできなくなる。「何を言われるか怖い」:連絡することで、企業や支援者に責められるのではないかという恐れ
連絡手段への苦手さ発達障害(ASD傾向)などで電話での会話が苦手。メールや電話という「コミュニケーションのバースト」に耐えられず、逃避してしまう。「迷惑をかけたくない」:連絡する行為自体が迷惑になると考え、結果として連絡しないという選択をしてしまう。
時間管理・行動の遅延発達障害(ADHD傾向)などにより、準備が間に合わなかったとき、間に合わない事実を認められず、連絡するという「次の行動」に移れない。「失敗を認めたくない」:自分のミスや体調不良を認めることが、自己肯定感を下げることにつながるという恐れ。

【補足】なぜ無断欠席が起こるのか?(転職市場の動向と障害者雇用の特殊性)

近年、面接の無断欠席は発達特性の有無にかかわらず増加しています。これは、主に「採用市場の構造的な変化」と「求職者の心理」が影響しています。

要因市場動向と求職者心理
売り手市場の継続求職者が優位な「売り手市場」が続き、複数の内定を持ちやすく、「この面接に行かなくても、次がある」という心理が働きやすい。
応募の簡略化ワンクリックで簡単に複数応募できるツールが増え、一つ一つの企業に対する志望度が低下し、「断るのが面倒になったら無断欠席」という行動に繋がりやすい。

【障害者雇用の市場の特殊性:求められるものの変化と将来のリスク】

ピアスタッフかまちが就職活動をしていた数年前と比べ、現在の障害者雇用の面接は厳しさを増しています。その背景には、企業が単に法定雇用率を達成するだけでなく、**人手不足の中で「障害の有無に関係なく、戦力になってほしい」「長く安定して働いてほしい」**と求める傾向が強まっていることがあります。

企業は、面接を通じて、あなたの「体調や特性の波を乗り越え、安定して働き続けるための具体的な対策と意欲」を以前にも増して重視しています。

また、法定雇用率の関係もあり、障害者雇用に特化した転職エージェントの数はかまちの時代よりも増えています。無断欠席(ドタキャン)をしてしまうと、これらの貴重な専門エージェントから二度と支援を受けられなくなる可能性があり、将来的に転職したい時に非常に困るという、長期的なリスクも伴います。


2. 🗣️ なぜ「連絡する」のが怖いのか?コミュニケーションと社会背景

近年、退職代行サービスが社会現象となっているだけでなく、新規学卒者の約3割が3年以内に離職するというデータに見られるように、入社後まもなく離職を選択する人が増えています。これは、「人に断りを入れる」という行為や対人関係の維持に、障害の有無にかかわらず、非常に大きな心理的負担を伴うことを示しています。

これは、日本の文化において、対立や衝突を避け、他者に「迷惑をかけない」という意識が強いことが根底にあります。面接の無断欠席も、「連絡して怒られるくらいなら、逃げてしまいたい」という、極度の対人ストレス回避行動の結果と言えます。

【真のセルフケアとは?】

確かに、この回避行動は、その瞬間の強い不安から自分のメンタルを守る「瞬間的な自己保護」です。しかし、その後に残るのは、消えない罪悪感と将来の機会の喪失という「より大きな負荷」です。これは、セルフケアではなく、未来の自分に対するセルフ・サボタージュ(自己妨害)になってしまいます。

一般企業でもアサーティブコミュニケーション(自己主張)やアンガーマネジメントを研修に取り入れる会社が増えているのは、まさにこの問題が安定就労を阻む社会問題として根深くなっているためです。

事業所との連携は、このコミュニケーションの壁を乗り越えるための具体的なトレーニングと、未来を守るための健全な安全弁を提供します。


3. 🛡️ 事業所との連携が「最強の対策」である3つの理由

面接のドタキャンを防ぐ最大の鍵は、求職者と企業の間にもう一つ「安全弁」を設けることです。それが、日頃からあなたの特性と状況を理解している就労移行支援事業所です。

理由①:本人の代わりに「状況報告」をおこなう

当事者自身がパニックで連絡ができない状態でも、事業所が代わりに企業へ連絡し、面接の辞退や日程再調整の意向を迅速かつ丁寧におこないます。

  • 求職者側のメリット: 無断欠席という最悪の事態を避けられ、「責められる」プレッシャーから解放されます。
  • 企業側のメリット: 連絡が来ることで、求職者の安否確認が不要になり、求職者への印象悪化も最小限に抑えられます。

理由②:「リマインドとダブルチェック」機能

事業所のスタッフは、求職者の特性に応じた連絡方法とタイミングで、面接日程をリマインドします。

  • 具体的な連携例:
    • 前日の午後に、電話ではなく**「チャットやショートメール」**で日程を再確認する。
    • 当日の朝、「体調はいかがですか?」という穏やかな声かけの連絡を事業所から入れる。

理由③:事後の「振り返りと対策」を可能にする

もし無断欠席してしまったとしても、事業所との連携があれば、それは「失敗」ではなく「次への学び」に変わります。

  1. 無断欠席の原因(「不安すぎて連絡ができなかった」など)をスタッフと一緒に冷静に分析します。
  2. その原因に基づき、「次は朝起きたらまず事業所に『おはよう』と一言メールを入れる」など、特性に合った具体的な行動目標を設定できます。

4. 面接前の大切なこと:「困ったら、まず事業所に連絡する」

就職活動で最も大切なビジネスマナーは、「困ったら、一人で抱え込まず、すぐに報連相をする」ことです。

面接当日、「もう間に合わない」「体が動かない」と感じた瞬間、企業に直接連絡するのが難しい場合は、まず事業所のスタッフに一言で構いません。

「動けません」

「遅れます」

この一言を事業所に送るだけで、あなたの就職活動の機会と、社会人としての信頼を大きく守ることができます。事業所との連携という最強の安全弁を常に意識して活用していきましょう。

面接のドタキャンは、誰にでも起こり得るほどの大きなプレッシャーのサインです。大切なのは、起きてしまった事態を責めることではなく、原因を分析し、安全な仕組みを作ることです。

就労移行支援のプログラムでは、面接対策だけでなく、このような「緊急事態の対応訓練」や、あなたに合った「連絡の仕組み」をスタッフと一緒に確立できます。

さらに、私かまちピアスタッフは思うのです。就労移行支援事業所以外にも、ハローワーク、相談支援事業所、市役所(福祉課)、地域活動支援センターなど、社会的な資源の活用は、障害を持つ方が安定して生きるための大切な術(すべ)です。これらの関係機関と連携し、支援の輪を広げることが、困難を乗り越える最強の力となります。

もしあなたが立川市にお住まいであれば、

  • ハローワーク立川の「相談援助部門」(障害者向け求職窓口)
  • 市役所の障害福祉課
  • 立川市社会福祉協議会が受託する「地域活動支援センター たぁふく」(日常生活の困りごとや地域交流の相談)

などにご相談いただくことで、支援の第一歩を踏み出せます。

私たちと一緒に、安心して就職活動に取り組める環境を整えていきませんか?

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■この記事を書いた人は?■

ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部

普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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