ADHD/ASDの私が思う冬の「動けない」「眠い」を解決!3つの集中力の工夫方法
人生を生き抜こう、おはようございます、ピアスタッフかまちです。

さて、今年も立川では立川駅北口サンサンロードを数多の光と灯りで彩る「たちかわイルミネーション 2025-2026」が開催されますね。
green springs(グリーンスプリングス)から見えて
キラキラと輝く美しい光は、冬の寒さや暗さを忘れさせてくれるようです。
しかし、その一方で
「朝起きられない」
「常に体が鉛のように重い」
「何もかもやる気がしない」
「日中も異常に眠い」といった異常なだるさに襲われることはありませんか?
これは単なる「寒さのせい」や「気のゆるみ」ではありません。
私たち発達特性を持つ人間は、一般的な冬の体調不良に加えて、特性由来の要因が複合的に絡み合うため、冬季は特に疲れやすい状況にあります。
若い頃の私自身も、冬のだるさで仕事に行けなくなり
結局、仕事を退職することになりました。
今回は、この「冬の異常なだるさ」が特性のどこに起因しているかを分析し
集中力を維持し、だるさを軽減するための3つの工夫をお伝えします。
📌 本記事の目次
- 「冬の異常なだるさ」の正体を分析してみた!
- 【解決策】集中力を保つ3つの工夫
- 冬こそ知っておきたい!体からの「SOSサイン」に気づくヒント
- 心と体を守り、安定して働くために
1. ⚡️「冬の異常なだるさ」の正体を分析してみた!
あなたは今、このだるさに「理由がない」
と焦っていませんか?
冬の疲れやすさは
特性と環境要因が複雑に絡み合った結果です。
① 日照時間減少とセロトニン不足(冬季うつ傾向)
冬は日照時間が短くなります。日光を浴びる時間が減ると、セロトニン(気分の安定に関わる神経伝達物質)の分泌も減少し、気分が落ち込んだり、強い倦怠感や過眠(異常な眠気)といった冬季うつの症状が出やすくなります。
- 影響: このだるさや眠気は、特性による疲れと区別が難しく、自己嫌悪につながりやすい。
② 感覚鈍麻(ASD特性)による寒暖差疲労
ASDの特性の一つである感覚鈍麻(かんかくどんま)は
体から入ってくる刺激や信号が、脳に伝わりにくかったり、弱く感じられたりする状態を指します。
これにより、気温の変化を感じにくいことがあります。外は寒くても薄着で出かけたり
逆に暖房の効きすぎた部屋で気づかずに汗をかいたりするため、体が常に寒暖差疲労を起こし、自律神経が疲弊します。
- 影響: 体が冷えたり温めすぎたりしても気づかず、慢性的な疲労が蓄積します。
③ ワーキングメモリと防寒対策の負荷(共通)
服装や暖房の調整は、天気予報を確認し、行動予定に合わせて
柔軟に判断する必要があります。
この一連の作業は、特性によってワーキングメモリ(実行機能)に大きな負荷をかけます。
その結果、「考えるのをやめてしまう」という選択になり、適切な防寒ができなくなります。
2. 【解決策】集中力を保つ3つの工夫
冬のだるさに打ち勝つには、「頑張る」のではなく
「特性に合わせて脳と自律神経をだます」工夫が必要です。
工夫① 脳を強制的に覚醒させる「光とリズム」の導入
セロトニン不足によるだるさには
外部から光と規則性を与えることが最も効果的です。
私もこの工夫で、冬場の遅刻がなくなりました。
- 朝の光の強制導入: 起床後すぐにカーテンを開け、最低5分間、日光を浴びる。曇りの日など光が弱い時は、光を浴びることができない代わりに、その場でスクワットや足踏みなどのリズム運動を5分間おこなうことで、脳を強制的に覚醒させましょう。
- 入浴時間の固定: 質の高い睡眠のため、毎日決まった時間に38~40℃のぬるめのお湯に15~20分浸かる時間を固定する。深部体温を規則的に上げることで、自律神経のリズムを整えます。
- リズム運動の習慣化: ウォーキングやスクワットなど、一定のリズムでできる運動を15分間 タスクとして組み込む。リズム運動はセロトニンの生成を促します。
工夫② ワーキングメモリを節約する「服装の仕組み化」
服装調整の負荷をゼロにし、寒暖差疲労を防ぐための「仕組み」を作ります。
毎日「何を着るか」で悩む時間をなくし
自動的に最適な服装を選べるようにしましょう。
- 服装ルールの設定: 翌日の気温を見て服装を考えるのではなく、「〇℃以下はヒートテック必須」「〇℃以上は薄手の上着」など、気温と服を一対一で紐づけたルールを事前に設定し、メモに貼る。これにより、考える作業を不要にします。
- 「脱ぎ着しやすい」: 体温調節できるよう、薄手のカーディガン、ストール、ベストなど、こまめに脱ぎ着できる重ね着を基本とする。厚手のもの一択を避けます。
- 「温めツボ」の活用: 血管が表面近くにある首元、手首、足首を、カイロやレッグウォーマーで局所的に温める。体全体を温めるより、自律神経に効率よく働きかけ、疲労回復を促します。
工夫③ 過集中と過負荷を防ぐ「リセット時間の強制」
特性による過集中は、疲れに気づかず燃え尽きる原因です。意識的に「脳のリセット」を組み込みます。
- タイマー休憩の義務化: 集中しているタスクでも、45分に一度は必ずタイマーを鳴らし、席を立つことを義務化する。10分の休憩では、深呼吸やストレッチをおこない、脳の過熱を防ぎます。
- リセット環境の作成: 休憩時間に、苦手な刺激(音、光)から完全に遮断できる「安全な場所(静かな休憩室やトイレ)」と、ノイズキャンセリングイヤホンを用意する。感覚過敏による疲労を最小限に抑えます。
- 栄養補給の徹底: 気分の安定に関わるセロトニンの材料(トリプトファン)が多く含まれる、赤身肉、乳製品、大豆製品、バナナなどを朝食に積極的に取り入れる。
ここまでのまとめ
冬のだるさや眠気は「特性×環境」で起こります。
「光とリズム」で脳を覚醒させ
「仕組み化」でワーキングメモリの負荷を減らし
冬を乗り切りましょう。
次は、見過ごしやすい注意点についてです。
3. 冬こそ知っておきたい!体からの「SOSサイン」に気づくヒント
冬のだるさで特に注意すべきは、引き起こす「体調の注意サインのスルー」です。
強いストレスや過集中下では、「寒い」「疲れた」という身体からのシグナルを無視したり、鈍く感じたりしやすくなります。しかし、体というのは正直です。 この状態が続くと
体調の自己評価と実際の疲労度に大きなズレが生じ、とたんに体調が急降下することがあります。
その結果、「自分は大丈夫だ」と衝動的に無理を続けてしまい、風邪やインフルエンザをこじらせたり、冬季うつを重症化させたりといった体調悪化につながります。
4. 心と体を守り、安定して働くために
冬のだるさや疲れやすさは、あなたが「一生懸命、頑張っている証拠」です。
自分を責める必要はありません。
特性を持つ私の体は、環境の変化や刺激に対して
常に高いエネルギーを使って対応しています。
だから、他の人より疲れやすいのは当然のことなのです。
この冬を乗り越えるためには
「光とリズムの工夫」を毎日地道に実行し
あなたの脳と自律神経の負担を減らすことが何より大切です。
この「仕組み化」の技術は
就労移行支援事業所のプログラムで、安定して働くための「体調管理」として具体的に習得できます。
「仕組み」を作り、「無理をしない」ことを最大の目標にしましょう。
安定して働くという目標を達成するために、ぜひ一歩踏み出してみませんか?
✅ 体調管理と就職トレーニングの利用について:
就労移行支援事業所のご利用には、前年度の収入や世帯状況に応じて定められる利用者負担額が発生しますが、約9割の方が自己負担なく利用されています(国の制度による)。
費用面についても、まずはご相談ください。
あなたは、一人ではありません。 あなたの特性を活かし、ともに乗り越えていきましょう。
人生を生き抜こう、次回もどうぞ、よろしくお願いいたします。

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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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