【大人の発達障害】ADHDでも仕事はできる?
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピア支援員のKです。
仕事は何か一つのことだけをこなすことはあまりなく、複数の業務に従事することが一般的です。そのため、マルチタスクになりやすく、タスク管理を怠ってしまうとタスク漏れが起きる可能性があります。中でも注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性上、ワーキングメモリが低いため、特性が無い人と比較してタスクが漏れてしまうことが多いです。では、注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性がある人は仕事をするうえで、どのような工夫が必要なのか、どうしてタスク漏れが起きてしまうかについて詳しく紹介します。
タスク漏れはなぜ起きる?
注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性がある人が、タスクが抜けてしまう理由としては、衝動性の強さとワーキングメモリの低さにあります。衝動性が強いと、ふと何かを思い出した瞬間にそちらに意識が向いてしまい、気が付いたら別のことに手を付け始めます。行動力がある反面、優先順位を無視してしまうことが多いため、タスク漏れに繋がってしまいます。
一方、ワーキングメモリとは、物事を短期的に記憶したり、記憶したものを頭の中で動かしたり、組み立てたりする能力のことを指します。ワーキングメモリが低いと、一度に保持できる記憶が少なく、ついさっきまで考えていた事でも別のことを考えているうちに忘れてしまうということがあります。これらが合わさることで、衝動的に別の作業に移ってしまい、気が付いたら本来やるべきタスクが終わっていないケースが頻繁に起こります。
例えばタスクが3つある場合、本来であれば順番に処理していくことが理想的です。

しかし、衝動性の強さやワーキングメモリの弱さなどにより、タスクをおこなっている最中に別のことに意識が向いてしまい脱線してしまうことがあります。

途中で元の軌道に戻すことができても、意識していないと再度脱線してしまうことがあるため、同じタスクを処理するだけでも、注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性がある人の方がエネルギーを消費するため、疲れやすさを感じてしまいます。では、具体的にどういった流れでこうなってしまうのか見てみましょう。
タスクから脱線してしまうのはなぜ?
次は実際の仕事に近い形式でタスク漏れの原因を考えてみましょう。例えば、今日中にやらなければならないタスクが3つあるとします。タスクは打ち合わせ、プレゼン、書類作成の3つで、それぞれ時間が決まっているため、打ち合わせ→プレゼン→書類作成の順で処理します。

一方、注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性では仕事の際中に思いついたちょっとしたことがきっかけとなり、タスクの脱線が起こる可能性が高いです。

本来であれば、こういった思いつきは頭の中で短期的に保持され、今目の前にあるタスクとの兼ね合いを考えてスケジュールを柔軟に変更するといったことが求められます。しかし、ワーキングメモリの低さから脳内で記憶したものを保持・移動させることが難しく、結果的に最新の情報で脳内がいっぱいになってしまうことが多く、最初に計画したタスクから脱線してしまうことが多くなってしまうのです。
タスクから脱線しないためには?
では、実際にタスクから脱線しないようにするにはどうすればいいのでしょうか?
①シングルタスクの環境を作る

たくさんあるタスクを一気に消化しようとすると、あれもこれもやらないといけない状態となってしまうため、とても気移りしやすくなってしまいます。そのため、タスクが複数あっても、取り組む際には1つずつ片づけるように意識付けることが大事です。同時にいくつも処理しようとするよりも1つに絞った方が、他のことを考えながら仕事をする必要がなくなり、いつもより集中してタスクを処理できる可能性があります。結果的に、1つずつ手を付ける方が早くなる可能性もあるため、なるべくマルチタスクな環境を避け、シングルタスクで臨むようにすることがオススメです。
②タスク管理表を目の着く場所に置いておく

やることが全て終わってしまったと思っていても、実はまだやることが残っていたなんてことが多々あるのが注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性です。こうならないためにも、日頃からスケジュール管理をすることが大事ですが、ただスケジュールを立てただけでは意味はなく、定期的に見返すことが重要です。そのため、自分が立てたスケジュールを何度も見返すことができるように、タスク管理表をなるべく普段から目の着く場所に置いておくことが効果的です。自分が立てた計画と実際の行動にどれくらいのズレが発生しているのか、自分が失念しているタスクはないかなど、タスク漏れなどを未然に防ぐのに役立ちます。
③タスクの期日を設ける

タスクを整理する際には、タスクに着手する順番だけでなく、いつまでにタスクを完了するのかを明確化させましょう。タスクを詰めるだけ詰めて、結局着手することなくやめてしまうことが注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性上、多々あります(実際に私もこれをよくやってしまいます)。これは注意欠如・多動性障害(ADHD)の衝動性や興味・関心の高さといった特性から、予定を詰め込み過ぎてしまう傾向にあるためです。そのため、最初から無理な予定を設定してしまい、達成できずにモチベーションが低下してしまい、タスク管理を次第にやらなくなってしまうということも珍しくありません。
こうならないようにするためには、タスクの期日を設けることが大事です。“〇〇日までにやる!”と決めることで、そこから逆算して“今日はここまでやらないといけない”と意識付けることに繋がります。また、期日が明確になっていると、優先順位を付けやすくなります。
他にも、期日を決めておかないと何度も後回しにしてしまうため、後回し対策としても期日を定めることが有効です。
注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性上、人よりもタスク管理に苦労すると感じることが多くあります。しかし、苦労ばかりではなく、集中力の高さから他者よりも高いパフォーマンスを発揮できるといった側面もあります。発達障害という名称はとても重く聞こえてしまいますが、見方を変えれば強み弱みが他者と比べてかなりはっきりしている状態です。自身の弱みをケアして、強みをアピールできるような状態を目指していきましょう!
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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