どうしてADHDは時間に追われるのか
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフのKです。
ADHD（注意欠如・多動性障害）とは、集中力・注意力・衝動を制御する難しさを特徴とする発達障害の一つです。多くの人が時間に追われる経験をする中、ADHD（注意欠如・多動性障害）の特性を持つ人はさらにその感覚が強く、日常生活での時間管理に苦労することがあります。なぜADHD（注意欠如・多動性障害）の特性がある人が時間に追われてしまうのでしょうか。
時間に追われてしまう理由
見積もりが甘い
ADHD（注意欠如・多動性障害）の特性がある場合、時間の経過を過小評価する傾向があります。何かをするために要する時間を見積もる際に、実際よりも短く見積もってしまうことがあります。そのため、実際には予定よりも時間がかかってしまい、結果として時間に追われることになります。
予定詰め込みすぎてしまう（興味関心の高さ）
ADHD（注意欠如・多動性障害）は特性上、興味を持ったことに対しては集中力が高く、予定を詰め込んでしまいがちです。しかし、実際にはその予定をこなすために必要な時間を見積もれていないため、結局時間に追われる結果となります。
体感時間の短さ（過集中）
ADHD（注意欠如・多動性障害）には過集中という特性があり、高い集中力を発揮することがあります。一方、集中してしまうが故に、体感時間が非常に短くなってしまいます。そのため、作業や活動に没頭していると時間の経過に気づけず、結果として時間を守ることが難しくなります。
デメリット
時間に追われてしまう状態が続くとどういったデメリットがあるのでしょうか。
遅刻で信用低下
時間に追われてしまうことで、予定した時間に間に合わないことが多くなり、結果として遅刻することが増えてしまいます。遅刻は他者との信頼関係を損なうだけでなく、自己の時間管理能力にも影響を与える可能性があります。プライベートはもちろんのこと、ビジネスにおいては信用を大きく損ねてしまいます。
気が休まらない（疲労状態がデフォルト）
常に時間に追われている状態だと、心身ともに疲れやストレスがたまりやすくなります。また、この状態が長期間続くと、疲労がデフォルトの状態となり、パフォーマンスや生活全般に悪影響を及ぼす可能性があります。
焦って他の予定を忘れる（ワーキングメモリ）
時間に追われる状況では、常に次の行動に焦点が合っているため、過去の予定や情報を適切に処理することが困難になることがあります。ワーキングメモリ（短期記憶）が過負荷になることで、他の予定を忘れてしまう可能性が高くなります。
改善方法
少しオーバーに時間を見積もる
どれくらい時間がかかるのか見積もる際、実際の時間とキッチリ合わせるのではなく、少しオーバー気味に見積もることがポイントです。例えば15分くらいかかりそうなタスクがあった場合、きっちり15分と見積もるのではなく、20～25分と少し時間に余裕を持たせましょう。時間が余る分には問題ないため、次のタスクの事前準備や休憩をすることができます。時間に余裕があれば、イレギュラーやミスが発生した場合にも対処しやすくなります。
時間を決めて取り組む
タスクが大量にある状況では、時間を決めて区切ることも効果的です。１つのタスクに時間を長く割き過ぎてしまうと、ドミノ式に後ろの予定が崩れていってしまいます。どんなに長引いてもこの時間になったら終了すると決めておくことで、タスク整理以外にもメリハリをつけることもできます。時間に気づけないことが多い場合には、タイマーなどをセットすることで対処することもできます。
リラックスに時間を費やす
時間に追われないよう工夫する以外にも、ストレスを解消するというケアも効果的です。特に1日の生活の中でリラックスできる時間を確保して、この時間だけは他の予定のことを考えないリラックスタイムを作ってみましょう。1番手っ取り早くできるオススメは入浴です。いつもより長めに湯船に浸かり、他のことは一旦忘れましょう。また、入浴時間を延ばすだけでなく、入浴剤などで疲労回復を図ることも有効な手段です。毎日入るお風呂だからこそ、その時間と質を向上させることで、リラックス効果が期待できます。
時間管理は障害の有無に関係なく、重要なスキルです。自己理解と工夫をすることで、時間に追われることを軽減し、より充実した日々を送ることができるでしょう。より快適に生活できるために、自身に効果的なセルフケアを取り入れてみましょう。
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■この記事を書いた人は？■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害（ADHD）、自閉症スペクトラム障害（ASD）、限局性学習障害（SLD）、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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