発達障害は気温変化に鈍感?
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフのKです。
発達障害のある方でよく季節感が合っていない服装をしているケースが見受けられます。これは、障害特性上、暑いまたは寒いことに気づけなかったり、服装に対するこだわりが強い、または無関心などといったことが影響していると考えられます。私自身も暑さや寒さに気づけず、ふとしたときに気持ち悪さを感じたり、体調不良を引き起こしたりなどといったことがよく起きます。特に今年の春は寒暖差が激しいため、寒いと思って厚着をしたら思った以上に暑くて気持ち悪くなってしまうことが何度もありました。当事者視点からどうして気温変化に鈍いのか、どういったセルフケアが有効なのかをご紹介します。
なぜ気温変化に鈍感なのか
発達障害の特性上、さまざまな理由から気温変化に気づけないことがあります。例えば、ADHDの過集中傾向が強ければ、何かに熱中することで周囲をシャットアウトしてしまうため、気温の変化を感じていないケースがあります。私はこの傾向が強く、幼少期の頃は真夏日であるにもかかわらず窓を閉め切ってエアコンもつけずにゲームに熱中していたときがありました。幸いにも両親から注意をされて熱中症にはならずに済みましたが、誰からも指摘されなければ、熱中症になっていた可能性があります。また、そもそも外の気温や服装に無関心であることも気温変化に鈍い理由として挙げられます。とりあえず家の中ではこの服を着て、外出するときはこの服を着ておけばOKという自身の中で一種のルーティーンとして構築されています。そのため、外の気温が上がったとしてもいつも通りの服装で過ごしてしまう、といったことが起こります。そのほかにも、ASDの特性としてこだわりの強さがあり、服装に対するこだわりから、なかなか服装を変えられないまたは変えることに抵抗感があるということがあります。
対処法
まず、翌日の気温を確認するようにしましょう。特にこれからの時期は、夜は涼しいけれども、日中は暑いといった日が続きます。寝る前に今涼しいから厚着のままでいると、日中に体調不良を引き起こすことがあります。また、気温を確認する際に自分が何度から涼しいまたは暑いと感じるかを把握しておきましょう。例えば明日の日中の気温は15℃と言われたとき、15℃がどれくらい暑いのか寒いのかをイメージすることが困難なことがあります。そのため、自分はこの温度からが暑い・寒いと感じるということを把握しておきましょう。また、同じ15℃でも風があれば涼しく感じますし、日差しがつよければ暑く感じるなどといった違いもあるため、天候に関しても注意して見ておくと良いでしょう。
外の気温を把握できたら次に服装の選択です。シチュエーションに合わせて着こなしていくことが重要ですが、服装は自由度が高いため、何を着ればいいのか分からず混乱してしまうこともあります。その場合、服装にポイントをつけて、外の気温にあわせてポイントを高めていくように着こなしていくと良いでしょう。服は大きく分けて半袖か長袖か、厚手か薄手かの4つに分けられます。半袖と薄手を1ポイント、長袖と厚手を2ポイントとして、自分の今の服装が何ポイントかを数値で可視化すると良いでしょう。例えば厚手の長袖の服を着ていれば、厚手2ポイント+長袖2ポイントで合計4ポイントになります。薄手の長袖であれば薄手1ポイント+長袖2ポイントで3ポイントです。ポイントが多ければ多いほど暖かくなります。外の温度が何度かに応じてこのポイントを変えてみると良いでしょう。例えば長袖の薄手の服を2枚重ね着していた場合は6ポイントです。まだ涼しいと思っていた春先で急に暑くなった時に、今自分が6ポイントも服を着ていることに気づくことができます。4ポイントだと厚手の長袖1枚着ているのと同等になりますので、1枚だけ着ればいいのかと客観的に今の自分に最適な服装を選択できます。人によって感じ方は異なるので、自身に合ったポイントを設定することで、より客観的に数値化できるでしょう。
最後に
発達障害を持っている方にとって日常生活でありとあらゆる壁にぶつかります。体温調整はそのうちの一つです。適切な体温調整ができれば、普段よりも快適に過ごすことができるでしょう。普段は意識しないことでも、少し意識するだけで大きく変わる可能性があります。ぜひ、自身の適切な体温管理のためにもセルフケアを実践していってください。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。 主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、様々な情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸
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