休職中の適切な過ごし方:初期・中期・後期のポイント。~社会復帰に向けて、焦らず回復を目指すには?~
休職中の過ごし方は、回復の進捗や体調に応じて段階的に考えることが重要です。
仕事をしているときに、うつ病などで体調を崩してしまい、休職することは誰にでもありえることです。
しかし、休職について分からないことが多いのではないでしょうか。
この記事では休職中の過ごし方について、具体的な取り組みや注意点などを解説します。
まず休職の時期を、「初期」「中期」「後期」に分けることで、それぞれの段階に応じて適切な対策を講じることができます。そうすることで社会復帰に向けた準備や、回復のための具体的なアプローチをより効果的に図ることができます。心身の状態に応じた適切な過ごし方や対応を知り、無理のない回復そして社会復帰を目指してゆきましょう。
~ 休職 初期 ~
主な目標:身体と心の回復を最優先にする
- 身体と心を休める
- 精神的に疲れている場合は、無理をせずに十分な睡眠を確保する。
リラックスできる環境を整え、過度なストレスを避けるようにする。 - 簡単なストレッチや軽い散歩を取り入れ、血流の改善を図ったり、気分転換を図る。
趣味や瞑想など、無理のない範囲でリラックスできる活動をおこなうとよいでしょう。
- 精神的に疲れている場合は、無理をせずに十分な睡眠を確保する。
- 医師とのコミュニケーション
- 現状の体調や症状を正確に医師に伝え、治療計画や服薬指示を守る。
- 定期的な診察やカウンセリングを受け、医師のアドバイスに従う。
自己判断での服薬変更は、絶対に避けましょう。
- 焦らず、何もしないことを大切にする
- 仕事に復帰するために急いで準備を始めたり、過度に活動的にならないようにする。
- 休職初期は意識して「何もしない」ことを心がけ、焦って活動を始めるのは避ける。
焦りや不安が消えない場合は、ひとりで抱え込まずに知人や家族など話しやすい人に聞いてもらったり、信頼できる人に相談する様にしましょう。
~ 休職 中期 ~
主な目標:徐々に生活リズムを整え、体力を回復する
- 規則正しい生活の確立
- 毎日同じ時間に起き、同じ時間に寝る。栄養バランスの取れた食事を摂る。
- 規則正しい生活リズム(食事や入浴など)の計画を作成し、スモールステップで実行する。
- 軽い運動を取り入れる
- ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす。
- 軽い運動をおこなう計画を立てて習慣化し、体調に合わせておこなう。
- 再発防止策の検討
- 休職の原因を理解し、ストレスのトリガーを特定して対策を考える。
- ストレス管理方法や対処法を見直し、再発防止のための計画を立てる。
メンタルに負荷がかかる場合は一旦中断し、決して無理はしないようにしましょう。
~ 休職 後期 ~
主な目標:社会復帰に向けて準備を整え、少しずつ活動を再開する
- 体力を徐々に戻す
- 仕事に必要な体力や集中力を取り戻すために、軽い作業や家事から始めてみる。
- 簡単な業務や活動を通して現状の体力を把握する。徐々に活動を増やして体力を回復させる。
- 仕事復帰の計画を立てる
- 医師やカウンセラーと相談し、相互で復帰のタイミングや方法を検討する。
- 仕事復帰に向けた具体的な計画を立てて、必要なスキルやサポートを調整する。
- 社会復帰に向けた準備
- 規則正しい生活や体力作りを継続し、社会的なスキルや対人スキルの再確認をおこなう。
- 就労トレーニングを受け、社会復帰に必要なスキルが足りているかを再確認する。
精神的な問題に直面した場合の対処法
- 焦りからの無理な生活改善
- 問題点:焦りから急激に生活を改善しようとすることで、症状が悪化することがある。
- 対処法:身体と心の回復を最優先にし、無理な生活改善や運動は避ける。
自分では大丈夫だと思っても無理は禁物です。意識して適度な休息を取るように心がけましょう。
- 仕事に戻りたい一心での誤った自己判断
- 問題点:仕事に早く戻りたいあまり、医師に事実と異なる情報を伝えたり、自己判断で服薬を減らすことがある。
- 対処法:医師とのコミュニケーションは正確におこない、現状を正直に伝える。医師の指示に従い、自己判断での服薬変更は避ける。
何か疑問がある場合は、かならず主治医に相談するようにしましょう。
- 「何もしない」ことの重要性
- 問題点:休職初期に活動を控えずに、過度に何かを始めようとすると、ストレスや疲労が蓄積し、却って回復が遅れることがある。
- 対処法:休職後しばらくは体調を回復させるため「何もしない」ことが重要。
まずは身体と心を休める時間と場所を確保し、焦らずに回復を目指しましょう。
~ まとめ ~
休職中の過ごし方は段階的に考えることで効果的な回復が可能です。初期は身体と心の回復を最優先にし、中期には生活リズムを整え、体力を回復させ、後期には徐々に活動を再開して社会復帰の準備を整えることが求められます。各段階での注意点と取り組みを守りながら、焦らずに進めていくことが重要です。
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