不安の影響 と、不安の解消方法
今回は前回からのつづきで、不安の解消の仕方についてお知らせします。
不安の解消方法は個人によって異なることがありますが、以下にいくつか一般的な方法を紹介します。
不安を軽減するために、無理なくおこなえるものから試してみてはいかがでしょうか。
■深呼吸とリラクゼーション
不安が高まると交感神経優位となり、身体反応で呼吸が浅くなりがちです。また、筋肉が緊張してこわばったりして余計に不安感が増大します。それを軽減する方法として、意識して深呼吸をおこないリラックスした状態に身体を導くことで、不安を和らげることができます。深呼吸の応用編として、呼吸だけに意識を集中させることで結果としてその瞬間は不安から離れた状態となる瞑想やマインドフルネスといったリラクゼーションテクニックも効果的です。
■生活習慣を整える
「栄養バランスのとれた食事」「質のよい睡眠」「こまめな水分補給」に気を付けることは不安を軽減するのに役立ちます。
・食事を抜いてしまったり偏食など栄養バランスが乱れがちだと、不安を軽減させるホルモンを十分に作り出すことができません。タンパク質・ビタミン・ミネラルは心身の状態を安定させるために必須の栄養素です。
・水分不足も同様です。人間にとって水分は20%なくなると命を失ってしまうくらい大切なモノですが、水分が5%ほど失われた状態でもさまざまな症状が出てきます。例として、倦怠感や吐き気、血圧低下など身体的な症状のほかに、不安や落ち込み、思考力低下などうつ症状も出てくると言われています。夏と違って渇きに気付きづらい時期なので、こまめな水分補給を心がけましょう。
・睡眠が不安定だと、心身の疲れを取り除くことができず様々な活動に影響が発生し、ストレス耐性も大きく下がります。
質のよい睡眠を得るには規則正しい生活や環境が大切です。
◯快適な睡眠のポイントとして、
・起床就寝時間の見直し
…平日と休日の起床就寝時間が2時間以上ズレていると体内時計が狂いやすくなるそうです。
休日でもなるべく夜更かしせず普段通りに過ごすことが睡眠リズムを安定させるコツです。
・寝る空間の温度・湿度を一定に保つ
…睡眠の質を高めるためには環境も大切です。過ごしやすい睡眠環境として、寝室の室温は、夏は25〜27℃前後、冬は15〜18℃前後、湿度は通年50〜60%が理想と言われています。また、寝床内温度は30℃前後、湿度は50%前後が快適とされています。入眠時は、深部体温が下がることによって眠気が促されるので、室内温度と湿度に気を配りましょう。温度が低すぎても高すぎても、深部体温が下がらず、寝つきが悪くなり、睡眠中の覚醒が増えるなど、睡眠の質が低下する恐れがあります。
・光の明るさ
…睡眠を促すホルモン「メラトニン」は、照度が高い光を浴びると分泌が抑制されて脳が覚醒し、スムーズな入眠を妨げるので、眠る1時間前からは強い光を浴びないようにしましょう。
・音の大きさ
音は睡眠に影響し、50dBA以上になると半数の人は睡眠が阻害されると言われています。50dBA以上の音の目安は、換気扇やテレビの音、ドアの開閉音などの生活機器が発する程度の音量です。入眠前にリラックスする音楽を聴くことは良いとされていますが、テレビやラジオをつけっぱなしにして眠ると、覚醒が促されて睡眠の質が悪くなってしまうので、睡眠時にはテレビやラジオを消しましょう。
■実行機能とストレス管理
ストレスは不安の大きな原因となります。特に実行機能の部分に問題を抱えていると慢性的なストレスがかかることになります。それらを軽減するために基本的なスキルとして、以下について対策を立てたり、見直すことがポイントです。
・時間管理能力(優先順位、スケジュールの計画、タスク管理)
・問題解決スキル(課題認識、原因究明、対処方法の確立)
実行機能については、発達障害などの特性が関与している可能性があるので、対策しても何故かうまくできないなど問題が頻発する場合は、医療機関などに相談してみることも大事です。
また、ストレス発散方法を見つけることも大切なポイントです。例えば…
■趣味や娯楽
自分の趣味や好きな活動に時間を割くことは、不安から逃れる手段となります。
音楽、読書、絵画、料理など、自分が無理なく楽しめることに取り組むことが大切です。
■運動
適度な運動は、不安を高めるストレスホルモンの分泌を減少させ、幸福感を高める助けになります。特に酸素を効率よく取り入れる有酸素系の運動が良いとされています。一例として、ウォーキング、ヨガ、水泳、ジョギングなどが挙げられます。日常生活の中で自分が楽しめる運動をみつけてぜひ継続してみましょう。数週間ほど継続してみると効果を実感できるハズです。
■ソーシャルサポート
不安を抱えてしまいどうしようもなくなったときは、一人で抱え込まないで周りのサポートを受けるようにしましょう。困りごとを共有できる相手がいることで少し気持ちが楽になります。特に、親しい友人や信頼できる家族との交流は不安を軽減し、感情的な安定をもたらします。相談できる相手が近くにいない場合でも、行政や医療機関、いのちの電話など連絡できる場所があることを覚えておきましょう。
重度の不安やうつ、パニック障害がある場合、それらの症状を専門に扱う機関に相談することも大切です。
幅広い知識と豊富な経験で、適切な治療法を提供しサポートをしてくれます。
■認知行動療法 (CBT)
又、高度な内容ですが科学的根拠のある方法として、専門家によるカウンセリングや、心理療法を受けることが効果的です。不安を管理する実践的な方法を学び、不安に結びつきやすい認知パターンを改善することができます。
■目標設定と計画
不安は、予測できない漠然とした未来への不確かさから生じることが多いです。そういった場合は可能な限り、自分自身でイメージできる明確な目標を設定し、それに向けた具体的な計画を立てることで、不安を軽減できる場合があります。
最後に…
不安の程度や原因によって、上記の方法が有効であるかどうか異なります。自分に合った方法を見つけるためには、ある程度の失敗を覚悟していろいろと試行錯誤することが大切です。また、不安が慢性的で日常生活に大きな影響を与える場合は、一人で抱えることなく周りのサポートを受けましょう。
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